猫とバイクを愛する男のツーリング、登山、
車での観光記録と愛猫の紹介。

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出発〜猪苗代湖
(最北の離島へ)


 昨日はなんだかよく寝れた。そのおかげか、今日はとても快調。いつも通りまったり準備をした後、お隣のBMW乗りに別れを告げ、いざ出発。

 まずは道道53を北上し、弟子屈を目指す。道道53は広くて走りやすい道。緑の丘を眺めながらの快適ツーリング。いやー、良いね〜。

 途中で道はR274に変わり、そのまま進むと再び道道53となり、やがて摩周駅に着く。摩周駅はなかなかお洒落。
満員御礼の鶴居キャンプ場。ほとんどが地元の人。無料で翌日に花火大会もあるときちゃ、混むのも納得。 道道53号は道幅広く走りやすい。北海道は実に道路の状態が良い。メンテ大変そ。
この日も朝はなかなかの晴れっぷり。道沿いの牧草地がまぶしい。 ちょっとお洒落な摩周駅。みんな素通りだが、なかなかいかした場所だと思う。

 そのまま摩周湖に上がろうかとも思ったが、前に見たことがあるので、今回はちょっと思考を変えて裏摩周展望台に行くことにした。R243を東へ10kmほど進んだ後、道道885に曲がる。

 道道885は開陽台へと続く道で、道東らしい酪農地帯を真っ直ぐ伸びる道路が印象的だ。緑がまぶしい!
牧草地に真っ直ぐ伸びる道。道道885は実に北海道らしい道だ。

 途中で道道150に曲がり、裏摩周へと向かう。しかし、かなり天気が怪しい。今から行こうとする摩周岳にはがっぽり雲がかかっており、摩周湖の展望は無さげ。うーむ。。。

 丘に描かれた「牛」の文字ににんまり。そんな牛が多い地域だからか、牧草ロールを運ぶトラックを多く目にした。牧草ロールはかなり重そうだから運ぶのにお金かかりそうだが、それでも買いたい酪農家がいるんだな。

 そんなことを考えているとあっちゅーまに裏摩周到着。裏摩周は予想通りガスの中だった。湖の姿なんぞ、どこにも見えず。しばらくガスが切れるのを待つが、一向に切れそうにもないので諦めて裏摩周を後に。これで摩周湖は3勝2敗だな。
今から行こうと思う摩周湖(摩周岳)方面にはガッツリ雲がかかっている。うーん、「霧の摩周湖」が濃厚。。。 今年も綺麗に「牛」の文字作ってるね。
道東、特に弟子屈、清里周辺は牧草ロールを運ぶ車が目立った。足りない地区とかあるんだなー。 予想通り、裏摩周展望台はなーんも見えず。こればかりはしゃーねーなー。

 裏摩周から15分程のところに神の子池がある。神の子池は摩周湖の水が湧く場所で水がとても綺麗。さらに特徴的なのはその水の色。とても青く、綺麗なのだ。「うぉー、すげー」てほど感動はしないけど、「あぁ、ホントに青いねー」くらいに感動。伝わらんか(笑)。
山の上は何も見えずとも山の麓にある神の子池はしっかり見えた。天気が悪い日にも楽しめるのは良いね。綺麗なブルーしてました。

 神の子池から北に進み、清里町でUターンする形でR391を南下。その途中、タンチョウ鶴っぽいのに出会う。鶴と言えば冬に渡ってくる鳥と思い勝ちだが、タンチョウは釧路湿原等にずっといるらしい。

 弟子屈町内に戻ってきた後はひたすら西へと走る。途中、道の駅「足寄湖」で名物のチーズを使ったチーズカレーを食べて休憩。カレーに乗っていたチーズはプロセスチーズで結構チーズっぽい匂いが強く、伸二郎はあまり好きでない。カレーに乗ってるチーズはやっぱとろけるチーズが一番いいと思うな〜。
弟子屈を走ってるときに見つけた白鳥っぽい鳥。冬の印象が強いが夏もいるんだねー。 道の駅「足寄湖」で食べたチーズカレー(780円)。プロセスチーズであまりカレーに合ってなかった。イマイチかなー。

 ひたすら走り、再び帯広の地に。やっぱ帯広は北海道っぽい。景色を満喫しながらさらに西へ。

 途中、ちょっとした展望台や牧草ロールを撮りながらも、ほぼノンストップで走り続ける。そういえば、今年は牧草ロールをあまり目にしなかったような気がするな。道南行ってたからかな。

 とても長い登坂車線を登り、日勝峠へ。日勝峠展望台から十勝平野に別れを告げ、日勝峠を越えた。またね、道東。
再び帯広の地に立つ。やっぱ北海道っぽい。 R274美蔓(びまん)パノラマパークより清水町の畑と日高山脈を望む。なかなか綺麗。
そういえば、牧草ロールを撮ってなかったなーとパシャリ。今年は牧草ロールにあまり出会わなかったな。 日勝峠展望台から十勝平野を望む。またね、道東。

 R274を日高まで走り、そこからR237で門別を目指す。R274は山間の道で北海道っぽくは無く、本州の山間の道とそう変わりない風景だ。山が深い日高山脈ならではの景観なのかな。

 順調に走り、18時30分、むかわ町に着く。フェリーの乗船時刻(21時30分)までだいぶあったので、道の駅「むかわ四季の館」で時間つぶし。ここは温泉を併設した道の駅で、地元の人でよく賑わっていた。伸二郎と同じように時間つぶしにきたライダーもチラホラ。みんな考えていることは一緒だな。

 そろそろお腹も空いてきたので、まずは夕食を。道の駅内の食事処「たんぽぽ」で夕食を。選んだのはホッキフライ定食1300円。ホッキ貝を食べたことが無かったので食べてみたかったのだ。

 出てきたホッキフライ定食にびっくり。貝と呼べないほどのでかさなのだ。ホッキ貝と言われなければ普通の豚カツと間違えてしまいそうなくらい大きい。味はイカとホタテの間のような感じだったかな〜。ホタテより優しめの味で、肉厚ゆえに食べ応えがある。
フェリーの出港まで時間がだいぶあったので、道の駅「四季の館」で時間をつぶす。温泉もあるナイススポット。 この日の夕食はホッキフライ定食(1300円)。まるで豚カツかと思うほど大きなホッキフライがででーんと乗る。
ホッキ貝を初めて食べたが、なかなか美味しい貝だ。肉厚で優しい味は量を食べても飽きない。にしてもでかいな。

 食後、あまりにホッキフライが大きかったので一体どんな貝かと店の人に聞くと、活きたホッキ貝を見せてくれた。なるほど、こりゃでかいわ。アサリのバケモンだな。全長10cmあろうかというその大きさには驚いた。見た目はあんまり良くないな(笑)。

 ホッキ貝を知ったことで大満足して、フェリー乗り場へと向かう。苫小牧東港は相変わらずの田舎っぷりで看板が出てくるまで道があってるか不安になってしまった。すごいところに作ったもんだ。

 フェリーを待つバイクの列に並び、バイクを降りて一息つく。今年も無事故でフェリー乗り場まで帰ってきたことにほっとする。なんだか満足だ。
ホッキ貝が想像よりあまりにでかかったので、店の人に聞くと、ホッキ貝を見せてくれた。アサリのバケモンだ。 フェリー乗船を待つ間のひととき。毎度この瞬間はホッとする。今年も無事に北海道を走りきった満足感に浸る。

 時間になり、船に乗り込む。今回も2等寝台で、上段ベッドだった。いつもどおり、ベッドメイキングをして、風呂に入り、プロムナードでまったり。コーヒーを飲みながら感慨にふける。今年も良い旅だった。ついに北海道を全部走ったなー。来年はどうすっかな。登ってない山があるからやっぱりまた北海道かな。

 時間になり、船が出港する。自分のベッドに戻り、今回の旅行で撮った写真を見る。今回はお盆前に購入した5D MarkUの初陣。ボチボチな写真が撮れて満足だな。大きくなった背面液晶をウヒヒ、ウヒヒと眺めていると、眠気が襲っていた。そしてそのまま意識が遠くなる。この時は翌朝起きる悲劇に想像もつかなかった。。。
飛行機みたいに通路がつながれ、ターミナルからの人を待つ。お盆休みもいよいよ終わりだな。 出港を待つひととき。風呂に入ってまったり。コーヒーを飲んでぼけーっとする。こんな時間は船旅ならではだな。

 「うーん、うごうご。おお、もう朝か。昨日はうっかり寝てしまったなー」なんて思いながら起きる。気付けば布団が下に落ちてるみたいだ。

 「下のベッドの人迷惑だったかな。相変わらず俺寝像悪いなー」なんて思いながらベッドを見ると昨日見ていた5Dの姿が無い。うーん、おかしい。しばらく考えていたが、ハッと気付き、下を見る。すると、布団の下になにやらカメラらしきものがあるではないか!

 急に焦りだし、ベッドを降りて布団をどかすと、そこには無残に上段ベッドから落下した5Dの姿があった。んなばかな。。。

 ハイパーショックをくらい、今にも叫びそうだったが、とりあえず、壊れているかチェックする。レンズキャップは飛び、カードスロットは開いていたが、割れているところ、見た目で分かるくらいの歪みなどは無い。動作もこれと言って不具合は感じない。分かるような故障は無いみたいだ。

 しかし、2段ベッドの上段(1.5mくらい)から硬い床に落下してるので、なんも無いとも思えず、心配でしょうがなかった。もう、この日は何を見ても楽しくなかった。まさか、旅の最後にこんな悲劇が待っているとは。やっとれん。

 航海はきわめて順調で、問題といえば後悔しまくりのカメラ落下ぐらいだった。夕方になり、甲板に出てると、オッサンが話しかけてきた。オッサンはBMW M3クーペ乗りで愛車ををこよなく愛する人だった。ずいぶんいろんな武勇伝を持っており、興味深く話を聞いているうちにフェリーの到着時刻になった。色々話を聞かせてくれてありがとう。

 時間になり、船は敦賀港に到着した。丁度敦賀では花火大会が行われており、伸二郎の帰還を祝って花火を上げてくれていた。

 花火は「がっかりすんなよ。無事故で帰ってきたじゃねーか。そんなのたとえ壊れてても、生きてるうちに何度でも帰るぜ」と伸二郎を慰めてくれているみたいだった。そんな花火にも励まされ、少しだけ元気になった伸二郎は最後まで安全運転で走りきり、24時くらいに無事家に到着。
悲しみに打ちひしがれたフェリーの旅は終わった。綺麗な夕日もどこか寂しげ。とほほ。 伸二郎の帰還を祝う敦賀の花火。ありがとう、慰めてくれてるんだね(んな訳ない!)。じゃあ、愛知まで頑張るか。

 今年は最後に酷い悪夢に遭遇したが、天気も良く、北海道では良い思い出が作れた。念願(?)だった道南も走ることができ、なかなか満足だ。これで北海道は一通り走りきったので、来年はどうしよっかなー。

 まだ、来年の予定は決まってないが、今回の旅で一つだけ分かったことがある。それは、「2段ベッドの上段は今後一切断る」ことだ。


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