猫とバイクを愛する男のツーリング、登山、
車での観光記録と愛猫の紹介。

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春の奥三河 ’07年3月10日
〜思い出をたずねて〜


8/14
朝、パラパラっと雨が降ったが、空は明るい。テントを撤収する頃には汗ばむくらいに晴れてきた。北海度とは言え、夏の日差しは暑い。

今日は札幌に行ってジンギスカンのお店に行ってフェリーに乗ることぐらいしか考えていない。まー、最終日なんてそんなもんさ。

旭川市内まで戻り、R12→道道4号で南下。途中にある新城峠はプチ美瑛的な風景が広がるとツーリングマップルに書いてある。どーれどれと展望台から見てみるが、ちょいと美瑛は言い過ぎか。
その道道4号は芦別市に入ると、道端の花がとても綺麗だった。伸二郎も今年34歳。花の美しさがが分かるお年頃になったのか?
空知川にかかる橋を超えると芦別市街。その橋からは激しく増水した川の姿が印象的だった。昨日、道南では記録的な豪雨になったらしいが、このあたりもずいぶん降ったようだな。
芦別市からはR452を南下。途中、三段の滝という観光地があるが、好みはちょいと分かれるかな。
その後は延々とR452を南下し、夕張に着く。途中には店どころか民家も無く、昼飯のタイミングを逃してしまった。

とにかくお腹が減って、道沿いにあるレストラン「おーやま」に入ると、なぜかえらい混みようで、注文してから1時間も待つ羽目になった。

どうやら雑誌などに載る有名店だったらしく、お盆で観光客が殺到し、店のキャパをオーバーしてたみたい。やれやれ、そうと知っていれば他に行ったのに。。。

食べた長いもハンバーグは柔らかく、優しい味のハンバーグで女性向きかな。ちょっと伸二郎には味が優しすぎたかな。
昼飯に思わぬ時間を取られ、他にどこか行く時間もなくなったので、夕張市にある観光地「幸福の黄色いハンカチひろば」に行くことにした。

ここは映画「幸福の黄色いハンカチ」で使われたロケセットが一部保存されている場所だが、この映画の世代でない伸二郎は今までまったく興味が湧かず、来る事もなかった。

その黄色いハンカチひろばはなんと有料で、一瞬帰ろうかと思ってしまった。
が、ここまで来て見ずに帰ってはスーパー損だ。とりあえずはロケセットを見てくことにした。

入り口からすぐのところにロケセットはあった。なるほど、ちょっと古い感じだ。
中に入ると数え切れない黄色いメモ用紙が壁・天井に貼られていた。この黄色いメモ用紙はここを訪れた観光客がそれぞれの願いを書いたもので、願いは様々だった。

伸二郎も願いを書いて、しっかりと壁に貼ってきた。きっと願いは叶うだろう。

その黄色いメモ用紙に囲まれて映画で使われた車が飾ってあった。昨今の隠したがり傾向でメーカー名、車名のロゴが取られていたが、おそらく、マツダファミリアであろう。

テレビもネットもそうだが、モザイクとかボカシとかで何かと顔とか看板とか社名とかを隠したがるのはやめて欲しいもんだ。全体の雰囲気ぶち壊しなのにな。もったいない。
そんなことを考えながら奥に行くと、テレビで映画のハイライトが流れていた。この映画をまったく知らない伸二郎はしばしテレビに見入る。

クライマックス、刑期を終えた高倉健と網走で知り合った武田鉄矢、桃井かおりが高倉が昔、倍賞千恵子と暮らしていた家へと向かう。

刑務所に入っていた健をまだ待っているならば黄色いハンカチが目印として竿に掲げられている。待っていないならばそれは無しだ。

緊張の一瞬、桃井と武田が見つめる先に空にはためく黄色いハンカチが目に入る。歓喜の2人とうれしさのあまりぼーっとする高倉。

洗濯を乾している倍賞に近づき、再会を喜ぶ高倉と倍賞の二人。

誰もが簡単に予想できる結末だったが、スーパー感動して涙が出てしまった。良い映画じゃねーかちくしょー。

涙が乾いたころ、外にでる。青い空には黄色のハンカチがはためいていた。幸福の黄色いハンカチが。
黄色いハンカチ広場を離れ、道路を走っていると、道端にも黄色にハンカチが掲げられていた。みんなに幸せが来ることを願ってくれているかのように。
札幌市内に着いたのは19時を過ぎていた。今年の北海道最後の夕食はすすきのにある長沼ジンギスカンのお店「じんじん」だ。

中心街ゆえ、バイクを止める場所が無くて、結局路駐をして店に向かう。いくらバイクとは言え、駐禁を取られないか少し心配だった。

長沼ジンギスカンはタレに漬け込んだタイプのジンギスカンで、特徴的なのがその鍋と食べ方だ。

普通、ジンギスカンと言えば真ん中が盛り上がった鉄鍋で焼くが、長沼ジンギスカンは中心が平らで回りにお堀のようなくぼみがある鉄鍋で焼く。

中心で肉を焼き、周りで野菜をタレとスープで煮る。今までに無いパターン。

肉の味はなかなか美味しい。タレで食べるジンギスカンでは一番美味しいと感じた。野菜は普通に焼いたほうが美味しいかな。
そしてシメは鍋の縁で煮るラーメン。

「よっしゃ、グツグツ煮たる」と火力を上げると、女性店員が来て、「あらあら火が強過ぎよ」と言いたげに火を弱め、水で中央の焦げを流してくれる。

「俺はもっとグツグツさせたいんだよ」と思うが、いろいろやってもらうのがなんだかメイド喫茶チックで気分が良い。アキバの連中がメイド喫茶に通う気持ちも分からんでもない。。。
お腹も満たされ、ちょいと駐禁が心配だったバイクに戻ると、無事何も貼られていないようだ。ひと安心。

後はフェリーに乗って帰るだけ。苫小牧東港に向け、ひた走る。フェリー埠頭に着いたのは22時を過ぎていた。ちょっと余裕無さすぎだったかな。

フェリー乗り場に着くと、すぐに乗船が始まった。フェリーに乗ると、とりあえず、無事故でフェリーに乗れたことにホッとする。
フェリーに乗り込むと、寝床を整え、お風呂へ。汗を流し、コーヒーを飲み、北海道旅の思い出にふける。

やがて船は港を離れ、本州へと旅立った。しばらくぼんやりした後、寝床に戻り、就寝。良い旅だったな。。。


8/15
帰りのフェリーは順調に進み、20時過ぎ、敦賀港に到着。

帰りの高速はお盆休みの分散化のおかげで空いており、24時に無事家に到着。

明日から始まる会社生活にうんざりな気分だったが、うれしい気持ちもいっぱいだった。愛する嫁とニャンコのいる家に戻ってきたのだから。。。


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