その１１　シャンボール城

	5/3 5：30起床。外は雨が降っているみたいだが、降りは強くないようだ。なんとか晴れてくれんかなぁ。今日は伸二郎だけロワールの城めぐり。母ちゃんと嫁はルーヴル美術館とマルシェの予定。準備をして6：30ホテルを出発。メトロを乗り継ぎ、ＳＮＣＦのオステルリッツ駅（Gare d'Austerlitz）に向かう。ＳＮＣＦはメトロを降りた後、「Trains Grandes Lignes」の文字を頼りに進んでいけばよい。

	いったんメトロの駅から外に出ると、すぐ隣にＳＮＣＦの駅があった。建物の外に出ると、なんだか間違ったように思えちゃって心配になっちゃうね。

	オステルリッツからＴＥＲでブロワの町に向かう。ちょっと奮発して１等席を予約していたがなかなか広々として良かった。ＴＧＶの１等はお勧めでないが、ＴＥＲの１等はゆったりしたい人には結構おすすめ。

	ブロワに向かう車窓からは広大な田園風景。いやー何回見ても感動するねー。やっぱ次に来るならレンタカーでのんびりとこの景色の中を走ってみたいなぁ。

	そんなことを考えながらぼんやり外を眺めていると、1.5時間ほどでブロワ（Blois）の町に到着。ここからシャンボール城まではタクシーで行く。巡回バスもあるが、遅いし、時間間隔も長いので使い勝手が悪いのだ。タクシーはメルセデスＢクラス（しかもＡＴ車）。せっかくならフランス車に乗りたかったが、まー、いいか。パリもそうだが、タクシーはドイツ車多かったなー。

	美しいブロワの町を通り抜けると田舎道をのんびりと走り、３０分ほどでシャンボール城（Chateau de Chambord)へ。タクシー料金は30ユーロだった。正面の建物でチケットを買い（城の中でも買える）城へと歩く。

	城はベリー逆光で美しさがもう一つ。順光ならさぞかし美しいだろうに。ここは午後に来るべきだったな。

	緑の美しい道を歩き、城内へ。大きな荷物はロッカーに入れてくれと言われ、ロッカーへ。

	コイン式のロッカーみたいで有料かと思いきや、コインが返ってくる仕組みのものだった。コインの入れ口は扉の裏。ちょっと日本と違うね。

	日本人も良く来るみたいで、日本語のパンフレットも置いてあった。パンフレットを持って城に入るが、デカすぎてどこから見ていいか良くわからん。とりあえず、正面から行ってみることに。入口を入ると、正面に有名な２重の螺旋階段登場。上りと下りですれ違わないようになっているとか。まー、設計としては面白かったのだろうが、特に感動は無かったなぁ。

	城の中は元々住んでいた王家の人の部屋が紹介されていたり、美術品が展示してあったりとヴェルサイユに似た感じ。歴史とかに興味が無い伸二郎はいまいち楽しめなかった。

	その後、広ーいお城の中をぐるぐるとまわって見学。ちょっとした迷路だな。移動するだけでも疲れる。歴代の城主がなかなか住みつかなかった訳がわかる。広すぎだもん。町から遠く離れた森の中だし、不便だったんだろうね。

	屋上からは３６０度広ーい森が見渡せる。これらの森は全部シャンボール城の敷地。シャンボール城は城もデカいが、その庭はさらに果てしなくデカいのだ。

	再び屋内に入ると３階の格間（ごうま）天井を眺める。城の建設を命じたフランソワ１世の紋章であるサラマンダーとイニシャルのＦが規則的に並ぶ天井は他にはない感じだ。

	ぼちぼち見学して城を出る。うーん、結構時間かかったが、そんなに良くなかったなー。やっぱ、伸二郎は知的でないから、歴史を感じさせる室内はそんなに感動できないんだな（どどーんとした外観しか感動しない。）。城を出て、素晴らしい青空とともに記念撮影。

	帰り際、振り返っての一枚。午後2時とかだったら光が当たって綺麗だろう。シンメトリーの幾何学的な美しい姿は他の建物とは一線を画す感じだ。

	さて、城も見たし、ブロワの町に帰るかとタクシーを探すが、どこにも見当たらない。インフォーメーションで聞くとタクシーは常駐してないから呼んであげるとのこと。ありがとさんです。１０分ほど待つとタクシー到着。待望のフランス車。なかなか愛らしいではないか。

	タクシーのおばさん（おねーさん？）は前席に乗せてくれた。前席でお互いへたっぴな英語で会話をする。まだタクシーを始めて６か月とか。運転しながら紙にペンで書いて教えてくれたり、なかなか親切＆フレンドリーな人だった。ちょいとあたふたしながらも現地の人と話をするとなんだか「海外来てるなー」って感じがして幸せだ。そしてこの上ない自由な気分。ああ、やっぱり一人旅は良い！家族旅行なのに一人旅を満喫するオッサンを乗せ、タクシーは美しいブロワの町へ。。。