猫とバイクを愛する男のツーリング、登山、
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その2



矢筈森から鉄山までは馬の背と呼ばれる痩せ尾根。ただし、そこまで切れ落ちてることはなく、危険度は高くない。景色は火山らしい荒涼としたものだが、それがまた良い。
ところで、乳首から矢筈森までは馬の背ならぬ牛の背という名前がついている。馬の背は痩せ尾根に使われる言葉として良く効くが、牛の背という言葉は初めてだ。イメージ的に馬よりも牛の方がなだらかな気がするのでそんな意味なんだと思う。

帰って馬と牛を見比べると、首の近くはあまり変わらないので、お腹の上あたりで比較してるのかな?
さて、いったん鞍部まで緩やかに下り、登りかえし、巻きながらピークに出ると鉄山。鉄山から歩いて来た道を振り返る。ダイナミックで良い眺めじゃないか。
視線をこれから進む方向に向けると、同じ火山景色でもずいぶん和やかな感じ。緑の低灌木の向うに立つ鉄山小屋、その後方に広がる吾妻連峰、いい雰囲気じゃないか。
鉄山から緩やかに下ると鉄山小屋に到着。中を見るととても綺麗だった。最近改修されたのかな?
鉄山小屋から箕輪山は緩やかに続いていると思ったが、それなりに高低差があり、結構疲れた。
鞍部まで下り、疲れが溜まってきた足にきつい登り返し。あと少し、頑張りまっしょい。
ようやくたどり着いた箕輪山の頂上はとても静かだった。どうやらここまで来る人は少ないようだ。確かに、ここは安達太良で一番高いってことをのぞいてそれほど魅力は無い。まー、まったりできるのは良いが。
箕輪山からの景色は吾妻連峰と磐梯山が良い。特に磐梯山は山容全体が眺められて良い。今年の夏に登りに来ようかな。駄目だったら来年のGWに来よっと。
パンを食べてまったりした後、往路を戻る。ずいぶん来たもんだ。また、帰りにも登り返しがあるのがちと痛い。。。
でも、帰りもまた素晴らしい景色を楽しめることは幸せだ。傾きかけた日に照らされ、陰陽を得た矢筈森は格別だった。安達太良、ほんと素敵な山だ。
矢筈森まで戻ってくると、勢至平に向けて曲がる。初めは雪渓のトラバース。傾斜も緩く、安全。
緩やかな道を行くと、峰の辻に着く。ここから勢至平は目の前のピークを通らず、左側に斜めに下って行く。このあたり、少し迷いやすい。
勢至平への道は残雪が多く、登山道に張りだした木々が邪魔でなかなか歩きづらかった。
残雪が無くなってからも、雪解け水がくぼんだ登山道に溢れ、修行のような道がずっと続く。途中で若いカップルが同じように下っていたが、登山ルックではなく、街歩きのような服だった。滅多に登山なんてしないのだろう。その登山がこんな道だとはお気の毒に。

「これから進む恋愛の道にも試練は数多くある。これもその一つだ。辛い時にこそお互いを協力して乗り切り、愛を深めるんだ。」等と訳の分からんことをのたまいながら試練から逃げ続けた人生の先輩は悪路をひた進むのであった。。。
ようやく試練の道も終わりを告げる。目の前にくろがね小屋からの道が現れる。林道のようだ。くろがね小屋を経由すれば試練はだいぶ小さかったかもしれないな。まー、何はともあれ、もう泥んこ窪地を歩かずに済むことにホッとした。
林道を歩いていくと、道端にショウジョウバカマが咲いていた。岩手山でも見たし、雪解けの季節に多いのかな。
さらに進んでいくと、分岐に出る。馬車道と旧道との分岐だ。
馬車道は今通ってる林道のような道で、枕木のようなものがあったり、岩が多かったり、道が狭かったりで普通車は通れないからこんな名前がついたのかな?登山者が歩く分には全く問題ない。
旧道は登山道のことで、一瞬、勢至平までの泥んこ窪地道が頭をよぎったが、こうなれば最後まで行ってやるとアホ伸二郎は旧道を選択。結果、最初こそ泥んこだったが、その後は乾いた道で時間も短縮できたので成功だったかな。雨の日、雨の次の日とかで無ければこっちの方がおすすめかな。
何度か馬車道と交差しながらもずっと旧道を進んでいくと、ついに旧道は終わり、馬車道を歩いていく。すると、見覚えのある景色になった。行きにスキーコースに向けて曲がったところだ。ここからは往路を辿れば良いな。
程なく、駐車場に着き、安達太良登山終了。麓の岳温泉に入って汗を流した。安達太良、思いのほか(失礼)良くて驚いた。簡単に登れるし、景色は良いし、おすすめの山だ。


その1 | その2
安達太良山 2015年5月


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