猫とバイクを愛する男のツーリング、登山、
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その2



小屋に戻ったあと、川上登山口方面へと下って行く。途中までは猪苗代方面からの登山道と同じ道を行く。人もそれなりに多い。それにしてもガス濃いな。
この分岐から猪苗代方面と別れて人もほとんどいなくなる。
辺りの景色は今までとはガラッと変わって荒涼とした火山地形となる。
谷を見れば急激に落ち込む荒々しい岩場。迫力に圧倒される。こりゃいいじゃないか。
道は櫛ヶ峰手前で谷へと下って行く。岩場に木々が映えた急斜面。ところどころ滑りやすくて気を使う。
このあたりで気になったのが蝉の声。とにかく大音量。大声で話しても聞こえない位。これだけ大きな蝉の声は初めてだった。その声の主がこちら。なんという蝉かはわからないが、相当なボリュームだったよ。
岩の急斜面を過ぎると樹林帯となる。傾斜は相変わらずきつく、岩が無くなり、代わりに砂地となった分、足元はより滑りやすくなる。だからか、金属製の手すりが点いていた。小屋の方が汗をかきながら整備されていた。ご苦労様です。
下り切ると土砂が堆積した開けた場所に出る。この辺はガスってると道が分かり難そうだ。
岩のペンキマークに導かれ進んでいくと目立たない分岐が現れる。これを左へと進む。
振り返れば開けた台地の向うに荒々しい岩壁が聳え立つ。磐梯山のもう一つの顔。どちらかというと、こっちの方が好きだな。
ここからすぐに銅沼の分岐に着くかと思いきや、ここからが結構長かった。雰囲気は良かったんだけど、ちょっと疲れたな。
森の中を抜けるとようやく裏磐梯スキー場にぶつかる。右からの道は裏磐梯スキー場からの登山道。この分岐を左へと進むとスキー場トップに出る。さらに奥の樹林帯へと進むと銅沼はすぐだ。
銅沼は少し水が少な目だったのか、太陽の下限なのか美しさがもう一つだった。スカッと晴れたら別の印象だったかもしれない。
休憩しながら少し迷う。いやね、頂上付近が晴れていたのよ。あんなにガスってた頂上が。愛知からはるばる来て頂上からの景色が見えないのはすごくさびしい。

頑張って登りかえそうか、いや、またガスるかもしれない。頑張って登った時ガスで何も見えなかったらスーパー凹んでしまいそうだ。しばしうだうだ悩んだが、登りかえさなければ可能性はゼロだ。少しでも希望があれば登りかえそうと決めて、再び頂上へと向かう。

まずは八方台からのコースへと戻る。しばらく平坦な道が続いたが、さすがに最後の方は急登だった。ただ、そこまできつくは無かったかな。
もとの道に戻ってから下山する人々に逆らい、頂上へと向かう。小屋に着いたとき、少しガスが出ていた。ちょっとひるんだが、冷たい弘法清水を飲んでいざ頂上へ。

途中デジャブかと思うガスにまかれたが、己を信じて、晴れを信じて頂上まで登りきる。
頂上はガスっており、また駄目なのかと思ったその時、ガスが晴れ、青空が広がった。やった。信じて登ってきた甲斐があった。やっぱり、信じて良かった。
ガスは完全には晴れなかった。スッキリとした景色は見れなかったが、それでも猪苗代湖や麓の町並み、
北に広がる峰々は確認できた。これで十分じゃないか。他に2,3人しかいない静かな頂上で心地よい疲労感を味わった。
小屋まで下ってからガスの中歩いた川上への道を眺める。荒々しい。これぞ磐梯山だと思う。頂上まで来て引き返すのはやっぱりもったいない。磐梯山に登ったなら、その魅力をしっかり味わうためにも銅沼周遊コースは行っとかないとね。
後は来た道を戻り、登山口へ。バイクにまたがり、磐梯山を後にした。


その1 | その2
磐梯山 2015年8月

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