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みずがき山 '05年10月

 斜里岳は知床半島の付け根に位置する優美な山。特に北側の斜里や清里の平野部から望む山容は素晴しいの一言。登山ルートは号目過ぎまで清流沿いに位置する。岩盤地質とあいまって、滝が多く涼しげだ。ただ、傾斜は結構キツク、滑りやすいところも多いので注意が必要。
 9号目?馬の背からは展望の良い尾根上歩きで楽しい。頂上からは360度の素晴しい展望。熊見峠を経由する新道コースは熊見峠から上は展望の良いなだらかなルートだが、熊見峠から下は傾斜がキツク、展望も無いキツイところ。
標高 1547m
場所 北海道斜里郡斜里町
難易度 中級
予想時間 4時間30分 (登り2時間30分、 下り2時間)
標高差 877m (登山口:670m、 頂上:1547m)
距離 7.5km

 未舗装の林道を5km程進んだだろうか、ようやく今回の登山口である清岳荘に着いた。未舗装の林道はオンロードバイクにはキツイ。そそくさと準備をして、いざ出発。。。と思いきや、「すみません、一緒に登ってもらえませんか?」と単独行の女性に声をかけられる。

 私は誰かと一緒に登山をするのが嫌いだ。理由は自分のペースで歩きたいから。自分より遅くても早くてもペースを乱されて嫌なのだ。だから今回もちょっと迷ったが、まー、たまにはいいだろうと安易に考え、承諾する。

 てなわけで久しぶりに2人での登山が始まった。登山口からしばらくは舗装された林道。体を暖めるには良い。
今回の登山口には清岳荘という立派な宿泊施設がある。 登山口からしばらくは舗装された林道歩き。

 やがて林道も終わり、本格的な登山道となる。登山道はずっと沢沿いを通っており、涼しい。何度か沢渡を繰り返すが、大体が岩を渡っていける。また水に入らなければならないところでも水深が浅い(〜15cmくらい)ところを渡る形なので登山靴で十分だ。ただし、雪解けの頃や雨で増水した時は濡れるかも。

 やがて下二股という分岐に着く。ここを右に行くと熊見峠を経由して頂上を目指す新道コース、左に行くと沢沿いを登って頂上を目指す旧道(沢沿い)コースに行く。今回は沢沿いコースを選択。こちらは距離が短く、沢沿いなので涼しいことが理由だ。登りは暑いからね。
林道歩きが終わり、登山道っぽくなる。登山道は沢沿いを歩き、涼しげだ。 下二股分岐。右が新道、左が沢沿いの道。頂上への最短ルートは沢沿いの道。

 文字通り沢沿いを登っていくコースは多くの滝に出会うコースでもある。斜里岳の地質はどうやら岩盤質のようで、途中からはほぼ全てが滝といった状態だ。別な見方をすると、滝と言うより岩盤を流れる川といったところ。ま、どっちでもいーか。

 そんな滝の脇を登る場所がいくつかある。滝と言えるくらいなので、傾斜は結構キツク、滑っていったら大きな怪我を負いそうだ。くれぐれも慎重に。
沢沿いの道には滝が多く涼しげ。 滝の中を歩く部分も少しあり、滑らないよう注意が必要。

 斜里岳は山の景色だけでなく、高山植物も綺麗だ。沢沿いというのも関係してか、登山道脇には高山植物が多く見られる。休憩がてら高山植物を観察するもの良い。
斜里岳には高山植物も多い。これはオニシモツケかな?しろい上品な花。 ミソガワソウ。あちこちで咲いていた。ラショウモンカズラかとよく似ている。。
ハイオトギリ。シナノオトギリみたいな花。 チシマノキンバイソウかな?クッキリとした綺麗な花。

 上二又で熊見峠からの新道コースと再び合流した後、登山道は沢から離れる。ここでついに二人登山に我慢が出来なくなり、女性に断り、単独行動開始。やっぱ一人が一番だ。

 高山植物に彩られた登山道を進むとやがて木々の背丈が低くなり、景色が開ける。目の前には青空に生える緑の山。辺りは太陽に輝く緑の海、天気も心も晴れ晴れ。

 ちょっときつくなった傾斜を登りきると尾根上のコルである馬の背に着く。馬の背で初めて知床側の景色が見える。今日はどこの山でも素晴しい天気みたいだ。
8合目を過ぎると視界が開けてくる。周りは一面緑の海。 尾根上のコルである馬の背。ここで初めて知床側の景色が見えてくる。

 馬の背からは展望の良い尾根上歩き。太陽がまともに当たり、暑さが厳しいが展望が良いから平気だ。手前のピークを登り、一度下った後登り返すと標高1547m斜里岳頂上だ。

 頂上からは360度の展望。北には綺麗に整列した畑の向こうにオホーツク海。東には知床連山の山並み。南は標高から想像もつかないほど急峻な尾根筋が続き、遠く屈斜路湖や摩周岳も見える。

 行動色を食べながらしばらく景色を楽しんだ後、下山開始。良い景色を味わえて満足だ。
馬の背より斜里岳頂上を望む。 斜里岳頂上。360度の展望。オホーツク海もクッキリ見える。
頂上より南側の眺め。結構急峻な尾根筋が続き、カッコイイ。1500m程の標高でこの景色。さすが北海道。

 上二股まで往路を辿り、上二股から新道コースへと進む。新道コースは始め樹林帯を上ったり下ったりするが、やがて上りが続き、ハイマツのピークに立つ。辺りを見ると正面には斜里岳の素晴しい姿があった。

 ここから熊見峠までは展望の素晴しいハイマツ帯の道。傾斜も緩やかで実に気持ちが良い。個人的にはここが斜里岳で一番景色が良く、楽しい場所だと思った。

 良い気分で熊見峠への最後の上りを歩く。振り返るとハイマツのなだらかな尾根筋の向こうに斜里岳の姿が。本当に気持ちの良い景色だ。
帰りはこの熊見峠(新道)コース。 見通しの悪い樹林帯を抜けると急に視界が開ける。正面には先ほどまでいた斜里岳が見える。
熊見峠へのなだらかな尾根筋。眺めもよく、開放感いっぱい。気持ち良い。斜里岳登山の中でここが一番良かった。
熊見峠手前より来た道を振り返る。なだらかな登山道の向こうに斜里岳の姿。素敵な景色だ。

 熊見峠からは特に熊の姿も見られなかったので足早に先へと進む。熊見峠からは急傾斜の下りだ。樹林帯に入る為、景色は見えない。

 また、傾斜がキツイ上に粘土層でとても滑りやすい。私も3回ほどこけてしまった。ここは十分注意して進んだほうが良いだろう。
熊は見えねど熊見峠。なんで熊見峠という名がついたんだろう? 熊見峠より下は急な下り。滑りやすく、私も3回ほどこけた。よーく注意したほうが良い。

 キツイ下りを終えると下二股で旧道コースと合流し、往路を辿り、登山口へ。登山口でジュースを飲み、登山の成功を祝った後、登山口を離れた。今日も良い登山だった。

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