猫とバイクを愛する男のツーリング、登山、
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その2


8/13
お隣さんの早起きも手伝って3:00起き。外は晴れているようだ。朝飯を食べて準備をして外に出る。空はもう結構明るい。そろそろ日が昇りそうだ。

そうこうしているうちにぽつぽつと小屋から人が出てきた。今か今かと日の出を待っていると、トムラウシへ至る稜線が明るくなった。どうやら日は昇ったみたいだが、山の影で太陽は見えない。

それにしても綺麗な稜線だ。この景色を見て、昨日までの迷いが吹っ切れた。行くしかないでしょ、トムラウシに。明日雨に降られようとも、今日晴天でこの稜線を歩ければそれで良い。
しばし景色を眺めた後、トムラウシへのながーい道を歩き出した。始めは灌木の緩やかな下り。高山植物もちらほらあって良い雰囲気。
伸二郎の好きなチングルマももちろんある。この独特の綿毛が良いねぇ。
灌木帯を過ぎると、広く、緩やかな台地のアップダウン。このあたりが高根ヶ原だ。木々も無く、解放感とトムラウシに続く景色が素晴らしい。

なんと気持ちの良い稜線歩きなんだろう。大雪山一帯がカムイミンタラ(神々の遊ぶ庭)と呼ばれる所以がわかったような気がする。
この一帯ではコマクサも多く見られた。コマクサなんて本州の高山にしか咲いてないと思っていたのでちょっと以外。本州だと花季がもう終わって良そうなのに、北海道は少し遅いんだな。
トムラウシに向かう稜線はなだらかな高原台地で端っこはこんな感じで急激に落ちている。右に見える沼は三笠新道沿いの広がる高原沼。沼めぐりのコースもあるが、クマ出没によりほぼ閉鎖状態らしい。
長らく木々の生えない台地を行った後、忠別岳手前のピークから笹やハイマツが広がりだす。変化があるのは飽きが来なくていい。
忠別岳手前の小ピークから歩いてきた道を振り返る。なだらかな高原台地の向うには大雪の主峰群。スケールの大きい大雪山系ならではの景色。しばし見とれる。素晴らしい。
小ピークからいったん池のある鞍部に下る。目の前にある中別岳の西側は鋭く切れ落ちている。西側には昔、氷河でもあったのかな?
鞍部にはチングルマのお花畑(今は綿毛畑だが)が広がっていた。チングルマニア伸二郎はにんまり。良いじゃないか大雪山。花が咲く時期にもう一度訪れてみたいなぁ。
鞍部からはハイマツ帯の登り。この区間、ハイマツの枝が登山道に張りだしていてうっとおしい。北海道の山は本州に比べて登山者が少ないのでハイマツが登山道にはみ出しやすいのかな。

登山道整備の人が枝を切っていたので秋には歩きやすくなっているかもしれないな。
すぐ着くようで案外時間のかかる忠別岳の登りを終えると、トムラウシが再び現れる。これから歩く稜線も一目にできる。左をなだらかに下ったあと、ぐるっと右へ進んでいくんだな。うーん、わかりやすい。

それにしてもトムラウシは遠い。
ハイマツの急斜面を下ると開放的で平坦な道。この区間も気持ち良い。忠別岳避難小屋の分岐を横目にそのまま進むとハイマツ帯の登り返し。少しハイマツが高く、うっとおしい部分もあるが、それほど距離は長くない。

登りきったところが五色岳で沼の原への分岐がある。少し小高い五色岳は休憩に良く、伸二郎も少し休んだ。

五色岳からはなだらかなハイマツの道。相変わらずハイマツが登山道にはみ出て歩きにくい部分もあるが、許容範囲内。
ハイマツ帯を過ぎると、木道が続くとても気持ちの良い道となる。空がとても大きく近く感じられるこの場所は個人的に今回の縦走路で一番好きだった。いやー、本当に気持ちが良い!
既に結構な距離を歩いてきたので足が少し疲れた。景色も良いし、再びちょっと休憩。ザックを下ろすとてんとう虫君発見。白馬でも常念でも一緒だったね。まさか、北海道にも来てるなんて驚いたよ。
空へと続きそうな気持ちの良い道を進んでいくとやがて化雲岳(かうんだけ)に到着。


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トムラウシ 2011年8月

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