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五竜岳その1
(遠見尾根登山口〜頂上)

 大キレットはまずは急な下りから始まる。途中、ヘリが飛んでいたりでおっかなさを増してくれる。滑落者でもあったのかな。右ヒザはちょっと痛むが、岩場でストックが使えない。がんばってくれよ我が右ヒザ。

 下りはそれほど危険箇所は無く、あえて言うなら高度感のある長いハシゴくらいだろうか。ま、慎重に行けばなんの問題も無いだろう。

 下りきると、なんのこと無い岩場の稜線。だけど、時折切れ落ちていたりするので、油断は禁物。
大キレットに進む登山者に最後警告。それだけ危険な箇所ということ。 大キレットを飛んでいたヘリ。滑落者でもあったのだろうか?
南岳からの下りはこの長いハシゴがクライマックス。特に危険ではない。 鞍部まで降りると、しばらく岩場と平坦な場所を繰り返す。この辺りは特に問題ない。

 危険箇所が始まるのは長谷川ピークから。斜面を上りきると、長谷川ピークとなる。長谷川ピークは両端が鋭く切れ落ちた稜線で、足場の悪い鎖場などが連続する。普段はまったく鎖を使わない伸二郎も今回は鎖に頼らざるを得なかった。鎖を使わんと行けんところを無理やり登山道にするから危険なのは当たり前か。

 途中、雷鳥に励まされながら、順調に岩場を進み、やがて平坦なA沢のコルに着く。
危険箇所はこの長谷川ピークより始まる。両側が鋭く切れ落ちた長谷川ピークはスリル満点。 危険な岩場での途中、雷鳥が安らぎを与えてくれた。ふっくらした雷鳥はいつ見てもかわいい。

 A沢のコルは飛騨泣き始まりの場所にあり、これから始まる飛騨泣きの前に十分ここで休憩を取りたいところ。

 「飛騨泣き」良い名前をつけたもんだ。風が鳴いてるんだか登山者が泣いてるんだか良く分からないが、名前だけでも十分怖さが伝わってくる。実際に、高度感のある鎖場は初級登山者や高齢者を泣かすのに十分な危険度を誇っており、名前に恥じない。

 かく言う伸二郎もいままでに無くビビッていた。そしてヒザが泣いていた。なんちゅーか、「飛騨泣きでヒザ泣き」。
長谷川ピークを超えると、A沢のコル。ここから先は飛騨泣き。危険箇所に突っ込む前にちょっと休憩。 飛騨泣きは高度感のある急な岩場が特徴。足のかかり、手のかかりに神経を研ぎ澄ます。

 飛騨泣きの良さは岩場自体の楽しみとやはり景色が素晴しいことだろう。振り返ったそこには手前の長谷川ピークから南岳へと続く稜線がとても美しい。落石の危険もあり、ゆったりとは眺められんが、一息入れがてら眺めておきたい。
飛騨泣きの途中、ガスが晴れて今まで歩いた稜線が姿を現す。手前左は長谷川ピーク、正面奥は南岳。
長谷川ピーク。両側が鋭く切れ落ちた稜線。飛騨側に落ちたら命は無いだろう。くれぐれも慎重に。

 急峻な岩場を過ぎると目の前に北穂の岩壁がそそり立つ。岩壁の上には北穂の山小屋が小さく見える。まだこんなに危険箇所があんのかよと少し圧倒されるが、行くしかないので、気合を入れてレッツラゴー。

 なお、危険箇所はここから手前のピークを越えるまでで、そこからは岩壁を南に巻くのでそれほど危険ではない。
目の前にそびえる北穂の大岩壁。思わず圧倒される。強風とスリルで身震いする。さあ、行こうか。

 ちょっぴりクライマー気分になれる垂直の恐ろしい鎖場を過ぎると、岩場のトラバース。踏み外したら死ぬだろうが、足場はしっかりしており、問題ない。最後にゴツイ鎖のかかった岩場を過ぎれば危険度はグッと減る。
大キレットの危険度を強く現しているのが鎖。通常の倍以上のゴツさ。それだけ危険ということです。 岩壁を巻いて、ちょっと休憩。やっぱ登山にはCCでしょ。

 最後のほうは危険度の比較的低い岩場。途中、「北ホ あと200m」の標識を見たときはかなりホッとした。

 危険度は低いが体力の消耗が激しい岩場を登りきると、北穂の山小屋到着。達成感バリバリ。

 山小屋から3分ほど登ると北穂頂上。頂上からの景色は文句なし。絶景です。
最後は急峻な岩場を回り込み、こんな少し緩い(といっても結構急だが)岩場。ここからは一安心。 この文字に出会ったときはすごいホッとした。今日はそれほどビビッてたのだ。
北穂高小屋。大キレット踏破。いままでに無い達成感を味わう。 北穂高小屋からすぐに北穂高岳頂上がある。頂上からは360度の絶景が広がる。
北穂高岳頂上より大キレットを望む。いやー、良く越えてきたもんだ。
北穂高岳頂上より前穂高岳と涸沢を望む。涸沢のテン場は大盛況のようだ。


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