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五竜岳その1
(遠見尾根登山口〜頂上)

 翌朝、期待に反してなんと雨。それも小雨でなく本格的に雨だ。五竜岳に再び上るか止めるかウダウダ悩んでいたが、かすかな希望を抱いてれっつらごー。昨日と同じ道をひたすら進んでいくと、またもや雷鳥に出会えた。しかも今日はつがいだ。愛嬌のあるふっくらした姿は雨の中の登山でへこみ気味だった私にとても元気を与えてくれた。
 結局頂上は昨日と同じガスの中だったが、雷鳥に会えたおかげでなんだか満足だ。山荘への帰り道、カエルみたいな面白い岩を見つけた。こんな岩に気づいたのもちょっと心にゆとりがあったからかも。雷鳥パワー素晴しい。
 五竜山荘まで戻ると、唐松岳方面へと進む。遠見尾根分岐を唐松岳方面へと進むと、道は緩やかに下っていく。そのままずんずんひたすら下る。やがて森の中になったが、さらにずんずん下り、やがて下りきったところから再び上りとなった。いままで下った分上り返すと思うとちょっと憂鬱だなあ。
あいにくの雨の中、会いに来てくれた雷鳥のつがい。いっぱい元気をもらった雷鳥には感謝しきりだ。 前日と同様にガスガスガスの五竜岳頂上。晴れなかったなー。
下りで見つけたカエル岩。雨でもそれなりに楽しめるもんです。山登りは。 遠見尾根分岐からしばらくは緩やかな斜面を下る。高山植物が多く、快適。晴れれば大展望の道。
下りきった鞍部。ここから唐松岳まで上り返す。 ジグザグに上る道。いつでも上りは辛いな。

 確実に上りを進んでいくと、岩場を超えたところで急に視界が変わった。なだらかなピークを過ぎたら、その先が急に落ちていたのだ。危うく落っこちるとこだった。いやいや、油断は禁物だ。
 その後、岩場はだんだん急峻になって行き、ついに注意を促す看板も現れた。「ストックを片付けて両手を空けて慎重に!!」。なるほど、確かにそんな感じの岩場が続いているな。注意して岩場に取り付く。ちょっとしたピークを過ぎたとき、コマクサの群落が現れた。いやはや、なんとも綺麗だ。またがんばる元気が沸いてきたぞ。
このまま安全な道を登るかと思いきや、岩場出現。道という感じじゃないねー。 看板出現。結構険しい道のなのかな。ちょっと気が引き締まります。
がんばって岩場を越えた登山者にコマクサが微笑む。険しい岩場の途中にこんな綺麗な花があると、また頑張れるな。

 コマクサの群落からちょっとすすんだとこで本日2度目の雷鳥に出会う。何度見ても愛らしい姿は見飽きない。雷鳥に元気をもらった後で、牛首の岩場最大の鎖場に着く。落ちらら死にそうな岩場を見ると、向こうから人が来る。良く見ると70歳を超えようかというばあさん&青年ガイドではないか。いやはや、老人パワーには本当に驚く。こんな岩場を進むとはね。
 ゆっくりなばあさんをゆっくりと待ち、すれ違ったあとで、まだまだ若い私はすぐに鎖場をクリアーする。ここを過ぎると唐松岳頂上山荘はすぐだ。
そして雷鳥も応援してくれる。いやー、みんな応援ありがとう。 雷鳥の応援のすぐ後にもっとも険しい岩場出現。すれ違いが神経使います。

 唐松岳頂上山荘に着いた時、小康状態だった雨が再び本降りになってきた。休憩をしようかと思ったが、休憩料金がいるので中で休憩するのをやめ、唐松岳頂上へと向かう。
 いったん下った後、再び上り返し、20分程で唐松岳頂上に着いた。相変わらずのガスの景色の中、昼食をとり、しばらくボーっとする。晴れればこの先に不帰キレットが見えるはずだ。いったいどんな場所か気になったが、ガスが晴れることは無く、唐松岳頂上山荘へと引き返す。
険しい岩場を過ぎると唐松岳頂上山荘。ちょっと休憩したかったが、休憩料金300円かかるとのことで止め。 山荘から20分程で唐松岳頂上についた。晴れたら、五竜岳、剣岳、不帰ノ嶮の眺めが良いが今日はおあずけ。

 唐松岳頂上山荘から八方尾根方面へ進もうとしたが、道が二手に分かれている。「ははーん、どうやら尾根道と崖のトラバース道だなと思い、左手に上がっていったが、なんと行き止まり。「うぉのれ、標識建てとかんかい!」と憤慨し、分岐まで戻り、八方尾根方面である右手に進む。みなさーん、右手ですよ。間違えないように。
 八方尾根方面へは崖の巻き道?だった。しばらくは落石に注意しながら進むと、やがて低い木々が生える尾根道となった。そのままゆったりした尾根道を進んでいくと、丸山ケルンとなり、さらに進んでいくと、残雪豊富な扇雪渓についた。
 ここから八方池方面へ進んでいくと、森の中の道となり、それを過ぎると、開放的な尾根道となった。ここでようやく雲間から青空が見え、つづら折れを下ったしばらく行くと、八方池に着く。八方池は晴れたら正面に白馬三山の雄大な眺望が広がるが、この日は残念ながら雲に隠れて見えず。
唐松岳頂上山荘から八方尾根へ向かう道は右。私は間違えて左へ行って、引き返した。標識つけてくれよ。 唐松岳頂上山荘からしばらくはこのような急斜面の巻き道。落石には注意が必要。
しばらくすると、尾根上の緩やかな下りとなる。ここからは危険が無く安心。 丸山付近には雪渓も残っていた。ちょっと浮かれ気味に走って下る。下りの雪渓は楽しい。
扇雪渓は真夏でも豊富な雪渓が残り、滑って遊ぶ人も多い。なかなか楽しそうだ。 八方池付近になるとようやく晴れ間が見えてきた。後にも先にも晴れたのはここからリフト乗り場までだった。
八方池からは雲と山肌しか見えず。白馬三山の雄姿が見たかったな。また今度見に行こう。

 八方池を過ぎてケルンをいくつか越えると、木道が整備された湿原にでる。ここはワタスゲなどの高山植物が見事だ。木道を進み、つづら折れを行くと、やがてリフト乗り場がある八方池山荘前にでる。ここからは3本のリフト・ゴンドラを乗り継ぎ山麓まで下る。
 帰りのリフトもガスのなかだった。最後まで天気には恵まれなかったけど、豊富な高山植物と愛らしい雷鳥に出会えたのでそれなりに満足の登山だった。今度は鹿島槍からの縦走で来よう。素晴しい天気の元で。
八方尾根はケルンが多い。ケルンは霧の日などに登山道の位置を示すのに使うらしい。 八方ケルンから下は高層湿原が広がる。様々な高山植物が咲き、のんびり散策気分。
長かった登山道もこのリフトで終点。ここから下界へは3本のリフト・ゴンドラを乗り継ぐ。 リフトは途中から雲の中へ突入。最後までガスの中の登山だったな。


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