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みずがき山 '05年10月
(唐松夕焼け劇場)

 幸い、場所はまだ空いており、またもや整地をしてテントを張る。しかし、ちょっと斜めってしまう。うーん、仕方ないか。

 寝袋などを準備して、テントの中へ入る。初テント泊のグッチはテント泊良いなとしきりに言っていた。そりゃ、混雑期の山小屋に比べたらサイコーに良いもん。宿泊料金も格安だし。泊まり登山の回数が多い人には断然お勧めだな。

 飯を食べた後、しばし話す。天気予報マニアらしいグッチはしきりに「今日は夜から雨で、明日は一日雨だ」と熱弁する。基本的に天気予報をあまり信じず、晴を予測(期待)する伸二郎は「そのうち晴れる。今日も明日も天気はあまり悪くならない」と訴えるが、キングオブネガティビストは雨だと言って聞かない。

 その後ろ向きな姿勢とやたらと偉そうなそぶりが伸二郎のイライラを誘い、「だったら、明日の夜、星空が見えるかを賭けようぜ」てなことになった。もちろん、伸二郎は「見える」でネガティブは「見えない」に賭けた。明日の夜が楽しみだ。

 さて、時間はまだ16時位だったが、ガスが晴れないので、しばし寝ることにした。夕焼け時にガスが晴れたら頂上でも行くことにする。

 ウトウトしていたが、周りの騒音で目が覚める。起き上がると、既にグッチは目を覚ましており、聞くとどうやらガスが晴れたとかを外で話しているとのこと。じゃあ、頂上にでも行くかと外に出てみると、まだガスはかかっている。が、時折ガスは切れ、景色が開ける。

 こりゃ、晴れるに違いないと準備をして、頂上を目指す。時刻は18時30分。まだ日が沈むまでに頂上にたどり着ける時間だ。案の定、唐松岳への登り途中でガスがほとんど無くなって、景色がしっかり見えてきた。
テントをこしらえて、ご飯を食べる。辺りはガスに包まれていた。 あれよあれよという間にガスが晴れて景色が現れる。唐松山荘はなかなか雰囲気ある。そして、テン場遠いな。。。

 唐松岳頂上からは素晴しい景色が広がっていた。北には不帰ノ嶮を経て白馬へ伸びる稜線が夕暮れ時のピンク色とまだ青い空とのコントラストでとても美しかった。

 こんな素晴しい景色が広がっているのに、頂上にいるのはグッチと伸二郎の二人だけだなんて、ちょっと信じられないな。もったいない。
唐松岳頂上からは素晴しい景色が広がっていた。ほんのりピンクがかった北側の眺め。不帰ノ嶮越しに見る天狗、白馬方面はとてもダイナミックだ。

 南を見ると唐松から五竜に伸びる稜線と深い谷を隔てて鎮座する五竜岳。五竜岳の全貌は初めて見たが、実に素晴しい山だ。後立山の重鎮と例えられるのもちょっとだけ分かった気がする。
南には深い谷を隔てて構える五竜岳。五竜岳をしっかり見るのは初めてだ。なかなか立派な山容ではないか。

 そして西には雲海かの向こうにたたずむ立山・剣連峰。夕暮れ時の淡い色彩の中、美しいシルエットでたたずむ。いつ見ても素敵な山容だ。本当に最高のひと時だ。
西にはいつ見ても美しい立山・剣のシルエット。雲海も淡い色の空も全てが美しい。

 そんな中、斜面を降りていくジャージマンことグッチ。夕日に向かって走ってるのかと思いきや、そうでもないらしい。どうやら明日行く不帰ノ嶮の様子をちょっと見ておこうということらしい。確かに、夕日に向かって走るほど熱い男ではない。

 稜線をトコトコ歩き、一つ目のピークから恐る恐るその先を眺めるグッチ。さぞ恐ろしげな景色が広がっているかと思いきや、なんのことはない稜線歩きが続いていた。どうやら不帰三峰までは危険な道は無いみたいだ。危険箇所は明日のお楽しみだな。
唐松岳頂上の碑。五竜と白馬か。どちらに行っても良いな。 そんな中、唐松岳を下りるジャージマン。どこへ行くのだ?
不帰ノ嶮に向かい、トコトコと稜線を歩く。
そして一つ目のピークから身を乗り出し覗く。恐る恐る。この先はいったいどうなってるんだーい? しかし、その先も特に危険箇所もなく、なだらかな稜線が続いていた。お楽しみは明日に取っておくべし。

 不帰ノ嶮のさわりを見てなんかよく分からんが満足したグッチは唐松岳頂上にもどり、写真撮影をパシャパシャ。この美しい景色を思い出に残したいのだろう。確かに、太陽と雲海が織り成す景色が素晴しかった。
よく分からんが、なんかしら満足したジャージマンは再び唐松岳頂上にもどり、西の空を写す。剣が聳える西の空を。
そこには太陽と雲海が織り成す素晴しい景色が広がっていた。こんなにも素晴しい景色が見えるなんて、唐松岳は最高だ。

 辺りが暗くなってきた頃、唐松岳を下る。テン場にもどると、グッチはラブメールを打つべく電波の届くところまで旅立った。今回の登山でグッチはケイタイが気になって仕方ないみたいだ。輝く星空に、いつもに増してロマンチックなメールでも打ちに行くんだろう。

 恋するジャージは素敵さ〜♪ (From 郷)


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