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五竜岳その1
2007年10月6〜8


 昨晩はダブルシュラフで全然寒くねーぜと思いきや、案外寒く、ちょっと甘く見てたかなと実感。その原因は地面からの冷気だ。下に敷いているマット(モンベルコンフォートマット)だけでは地面からの冷気を防げず、背中側だけ寒いのだ。晩秋のテン泊はもう一枚マットを敷くなりしないといかんなーと実感。

 それはさておき、今日も素晴しい天気だ。雲ひとつ無い快晴。実に気持ちが良い。双六小屋の正面に見える鷲羽岳もテン場の正面に見える笠ヶ岳もくっきりだ。やる気でちゃうね。

 今日の予定は昨日歩いた稜線を弓折岳分岐まで戻り、そこから笠ヶ岳へむかい稜線を歩き、笠ヶ岳山荘でテン泊する。笠ヶ岳山荘は既に今シーズンの営業を終えているので、出発までに水をたっぷり補充しておく。小屋がやっていないとテン場で水が手に入らないからやっかいだ。
東西に伸びる稜線の鞍部ゆえ、朝日は見えないが、鷲羽岳の素敵な山容が望める。来年あたり鷲羽に行こうかな。 氷の張った双六池の向こうに朝日を浴びた笠ヶ岳。天気は最高だ。

 水を補給して、世話になった双六小屋を出発。双六小屋のスタッフは親切でとても良かった。また今度、ここのテン場を利用したいな。

 鞍部にある小屋から稜線上までは上りで、体温を上げるには良い運動になった。稜線に着くと、やはり素晴しい天気の元、明るい景色が広がっていた。今日はなんて最高な日なんだ。
弓折岳への稜線にて。朝の澄んだ空気に広がる絶景。ここの稜線は最高だな。

 シルエットの槍・穂連峰、焼岳、乗鞍へと続く山並みを眺めながらの稜線歩きはとても気持ちが良い。ちょっと寒いかなと想像していたが、風も無く、太陽がさんさんと降り注いでおり、とても暖かだ。

 程なく弓折岳分岐にさしかかる。ここで中年夫婦に追い越される。夫婦は軽装とはいえ、抜かれたことに体力の衰えを強く感じる。まー、これが歳をとるということなのかな。
シルエットの槍。天に突き出るトンガリ頭。 弓折岳分岐。昨日と異なり、気楽だ。

 分岐からなだらかな道を上っていくと緩やかなピークとなり、これが弓折岳頂上。そこからいったんガクンと下り、また上り返す。毎度毎度とはいえ上り返しは辛いな。まー、頑張りますか。

 つづら折れの道を青空に向かい上っていく。白い岩と空の青とのコントラストが素敵だ。やっぱ晴れはいいね〜。

 ピークまで上り詰めると登山道が二手に分かれている。目印も無く、一瞬迷ったが、より道がクッキリとしている左手の道を進むことにした。結局、この道が正解で、もう片方の道はちょっといったところで途切れている。登山をしていとたまにこういう場面に出会うが、地図では分からない細かい部分についてはハッキリした踏み跡があるほうが正解と思う。
稜線から昨日登った小池新道を見る。いやー、昨日は疲れたな〜。 稜線の宿命。アップダウンの始まり。ずいぶん下ってるねー。そしてずいぶん登り返さんとかんねー。
下ると言うことはその分余計に登ると言うこと。がんばりまっしょい。 ピークまで上り詰めると、稜線は横に伸びていた。一瞬登山道の目印を見失いそうになった。

 ちょっと上りが続いたので一休み。どっこらしょと腰を下ろすと、目の前には槍へと続く稜線・西鎌尾根。なかなか迫力がある。西鎌尾根経由で槍にいつか登ろう。静かで迫力がある登山が楽しめそうだから。

 休憩も終わり、再び稜線を進む。やがて正面に抜戸岳の迫力ある岩壁が見えてくる。笠ヶ岳にいたる稜線は新穂高側が鋭く切れ落ちているが反対側はそれほど険しくない。後立山連峰みたいだ。新穂高の谷は氷河の影響でも受けてるんかな〜?

 登山道はほとんどが危険度の低い道だが、一部、新穂高側の切れ落ちた谷に落っこちそうな場所がある。注意して歩けば何の問題も無いが、ずるっと滑るとそのまま転がっていってしまいそうなので、よそ見せず注意して歩きたい。

 大ノマ岳からしばらく続いた緩やかな下りが終わると上り返し。少し上るとカールのような地形の小さな広場がある。ここがおそらく秩父平で景色も良く、風も緩やかで休憩には最適な場所だ。

 そんな訳で伸二郎も休憩する。パンを頬張りながらぼんやりする。日がだいぶ高くなってきて、朝、シルエットで見えていた槍・穂高連峰もとても綺麗な色合いでババーンと広がる。なんとも素晴しい眺めだ。辺りには誰もいない。この素晴しい場所を独り占めだ。なんとも贅沢でまったりした時間を過ごせた。いやはや、笠ヶ岳登山は良い。
振り返るとシルエットだった双六から槍への稜線に日が当たり、荒々しい姿となっていた。 笠ヶ岳も後立山連峰と同じように東側の斜面が鋭く切れ落ちている。
ここの稜線は危険箇所が少ないが、一部、このように崩れている場所がある。踏み外さないように注意だ。 穏やかな雰囲気の秩父平。小さなカールか?風が穏やかで暖かく、食事休憩に良い場所だった。
パンを頬張りながら槍・穂高連峰を眺める。のどかな空間に不釣合いなほどの絶景が広がる。こんな場所を独り占め。秋山は良いね〜。

 秩父平からやや急なザレ地を登り切ると稜線の西側に出る。西側はハイマツ帯が広がり、新穂高側の断崖絶壁と対照的だ。そんなハイマツ帯をつづらに登る。

 ふくらはぎがきつくなってきた頃、ちょっとした岩場が現れ、それを越えると、抜戸岳につながる緩やかな稜線に出る。稜線沿いにずっと視線を動かしていくと、本日の目的地である笠ヶ岳登場。まさに「笠」と呼ぶにふさわしい端整な山容が美しい。それにしてもまだまだ遠いな。。。
秩父平からちょっぴり急な斜面を登る。 西側の穏やかなハイマツ帯をつづら折れに進む。キツイ。
ハイマツ帯をピークまで登れば、抜戸岳までの緩やかな稜線となる。 稜線をずっと辿ったところに本日の目的地、笠ヶ岳登場。まだまだ遠いな。
笠と呼ばれるのも良く分かる、端整な三角形をした山容。右の小ピークが小笠。その隣にあるのが笠ヶ岳山荘。

 緩やかな稜線を歩いていくと、小さな木の看板が現れる。これが抜戸岳頂上への分岐で、頂上までは急な岩ゴロゴロ地帯を10分弱で着く。

 頂上からは360度の展望。特に槍穂連峰の景色と笠ヶ岳へ伸びる稜線が美しい。

 休憩をかねて景色を楽しむ。眼下には今まで歩いてきた稜線が見える。双六小屋はずいぶん小さく、結構歩いてきたことを実感。正面の槍穂連峰はキレットの形状が良く分かる。こうして昔登った場所を別の場所から見るのも結構楽しいものだ。登山にはいろんな楽しみがあるな。
この看板の場所を抜戸岳方面へ。帰りもここを通るべし。 360度の展望が広がる。抜戸岳山頂。特に槍・穂の眺めが良い。
今まで歩いてきた稜線を振り返る。双六小屋が遠く見える。ずいぶんと歩いたもんだ。 目線の高さに見える大キレット。こうして見ると尾根の細さが良く分かる。


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