猫とバイクを愛する男のツーリング、登山、
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その3



7/13
夜、何度か目を覚ましてそのたびに星空を写そうと外を眺めるが、雲が案外多く、月も明るいので断念。結局、今回も三脚を使わず終いだった。単なる重りだな。まー、良いトレーニングになったし良しとするか。。。

2:50に起きてぼんやりする。少し違和感がする。眩しいくらいにテントを照らしていた月明かりが暗く感じる。もう月が沈んでしまったのだろうか?いや、そんなには時間が経ってないはず。

少し嫌な予感がして外を見ると思いもよらぬ景色が。ガッツリ曇ってるじゃないか。おかしい。

携帯で天気を確認すると、これまた思いもよらぬ結果が。晴れの文字はどこにもなく、曇りのち雨予報に。そんなバカな。昨日頑張って夕景撮っときゃよかったよ。。。

朝日も期待できないとあれば、せめて雨が降る前に降りるべしということでちゃきちゃき撤収して山を下ることに。予報だと昼から雨だから午前中に下ってしまおう。

4:20、まだ少し暗いテン場を出発。振り返った笠ヶ岳はどんよりした雲の下だった。
さぁ、下ろう。さよなら。また来るかも。その時は素晴らしい夕焼けと朝焼けを頼むよ。
どんより雲の下、緩やかな尾根を行く。楽勝かと思いきや、昨日の疲れから足取りは重かった。
北西を見れば深い緑の谷の向うに黒部五郎。ホント、ここからだと黒部五郎とは思えないなー。
だいぶ明るくなった頃振り返ると笠の右に遠く白山の姿が見えていた。わかるかな?うっすら白い頂が見えているのが。今頃は高山植物が咲き乱れているんだろうなー。別山も行ったことないし、また一度訪れてみないとな。
抜戸岳までは案外遠く、最後の方は空腹も手伝って結構バテた。抜戸岳の分岐でどっかり腰を下ろして腹を満たす。くもり空の下でも笠の姿はとても素敵だ。2日間この景色が見れたのは本当に良かった。
腹も膨らみ、元気も出たところで長い下りに取り掛かる。杓子平までは雪渓を下るのでちょっと慎重に行こう。
杓子平で少し休憩した後、急傾斜の笠新道を下る。空には厚い雲に覆われ、乗鞍の辺りでは雨も降っているようだった。雨の降りだしが早いかもしれない。なんとか駐車場まで持ってほしいもんだ。
景色の見えない下りでの楽しみは高山植物。笠ヶ岳はそれほど多くはないが、ぽつぽつと花が咲いている。今回特に綺麗だったのはハクサンイチゲ。白いくっきりとした花が印象的だった。
チングルマ。数は少なかった。これから雪渓が融けたらどんどん顔を出すのだろうか?そう言えば、一度大雪のチングルマの群落を見てみたいなー。
まだ桜の姿もあった。山の上は春と夏が混ざった感じで不思議だ。
ゴゼンタチバナ。ちょっと終わりかけなのか、勢いがなかった。
そしてキヌガサソウ。こんなにでっかいのに登りでは全然気づかなかった。キヌガサソウを見つけたことで下りはなんだかずっと幸せな気分だった。すごい花だ。
8:00を過ぎた辺りから雨が降り始めた。ぽつぽつでは無く、ガツンと本降りの雨が。雨は昼からじゃなかったのかよ。まったく梅雨時の天気予報はあてにならんな。。。

ひたすら降り続く雨の中淡々と下って行き、9:20に笠新道入口に到着。止めてあったチャリンコでばびゅーんと登山者Pまで戻ってきた。うーん、快楽。苦労して押して歩いた甲斐があったな。
駐車場に戻ってきたとき、一人の登山者が帰ってきた。何気なく見ると、青のプリウスに着いた。ふーんと思ってみていたら、モンベルのステッカーを発見。もしやと思って声を掛けたらやっぱり鳥さんだった。まさかこんなところで会うとは。いやー、わからないもんだ。

聞けば鳥さん、槍平にテン泊して奥丸山に登ったそうだ。なかなか渋い山を登ってらっしゃる。周りのスーパースターに隠れて目立たない存在だったが、頂上からの眺めはなかなか良いとのこと。いろんな山に登るといろんな発見があって良いな。

少し話した後、鳥さんは帰宅を始めた。さすがにてきぱきしているなー。だらだら伸二郎とは大違いだ。

その後、チャリンコを片付け、着替えを済ませ、ボチボチと家路に。2日目は日の出も見れず、雨に降られてしまったが、初日は素晴らしい天気で笠の雄姿が見れて満足の山旅だった。

7月の笠ヶ岳、雪渓が残っているところもあるが、危険度は低く、残雪のアルプスの景色が楽しめ、なかなか良いと思う。梅雨明けの山にぜひどーぞ。


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笠ヶ岳 2014年7月

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