猫とバイクを愛する男のツーリング、登山、
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その3



南峰へ登りかえし、パンを食べながらしばし休憩。周りの景色はすっかり昼間の光。剱はなだらかな手前の尾根もあってほのぼのした雰囲気に変わっていた。ああー、いいねー、今日はこのまま一日ぼーっとしていたい気分だ。。。
景色を十分味わった後、重い腰を上げて山を下りだした。布引岳までの稜線は実に気持ちが良かった。歩きやすい明るい登山道。目の前には爺ヶ岳、蓮華、針ノ木、奥には野口五郎、水晶、鷲羽から槍へと続く裏銀座の景色が広がる。
西を見れば色とりどりの紅葉の向うに剱、立山の見事な山容。秋らしい美しい景色に何度も足を止めて見入っていた。秋は良いねぇ。
布引岳まで戻ると、しばしお別れする鹿島槍を振り返る。綺麗な双耳峰の鹿島槍らしい景色。今日は素敵な景色をありがとう。
さぁ、冷池までぼちぼちと行きますか。素敵な景色を見ながら。
のんびりと歩いていくと程なく稜線から大町側に下る場所に着いた。剱、立山をもう一度眺めてから稜線を離れた。素敵な景色をありがとさん。
稜線を離れると草が増え、その草の紅葉がまた綺麗だった。チングルマは真っ赤に染まり、白い綿毛とのコントラストがいい感じ。
テン場に戻ってくるとテントはすっかり減っていて、伸二郎と他に1張りしかなかった。だいぶのんびりしたもんなー。

目の前には剱の姿。ここからでも見えたんだ。ここに来たときはいつもガスっていたから全然気が付かなかったな。カップ麺を食べてしばし休憩した後、テントを撤収し爺ヶ岳に向けた歩を進めた。
冷池山荘の向うには爺ヶ岳へのきつそうな登りが見える。それにしても爺ヶ岳は面白い植生をしている。ちょうど森林限界にあるからだろうか、木々が途中からすっかりと無くなりハイマツに替わる。普段は気にならないが、木々が彩る秋には際が目立って面白い。
爺ヶ岳へ登りかえすとガスが湧いて辺りが見えなくなってきた。一瞬の晴れ間を期待して中央峰に登るが、ガスに阻まれ景色は見れず。爺ヶ岳にはまたいつかリベンジしにこないとな。

景色の見えない爺ヶ岳を通りすぎると、目の前には種池へののびやかな稜線が広がった。色づいた木々とハイマツの緑のコントラスト、後ろの剱・立山の迫力ある景色と相まってなかなか素敵だ。爺ヶ岳日帰りもなかなか良さそうだな。
種池で少し休憩した後、扇沢に向かい、下りだした。

ガスも出てきたし、今日の景色はこれまで。あとは淡々と下るだけかと思っていたら、ここからまた素晴らしい景色の始まりだった。本日の山の景色第2部、紅葉祭りだ。

登山者を歓迎するかのような紅葉のトンネルに導かれ、色とりどりに輝く登山道を行く。下りなのにちっともスピードが上がらないな。。。
途中、黄金岬という場所がある。どこに黄金があるのかと思ったが、
なるほど、
なるほど、
なるほど、
確かに黄金だ。この季節だけ見ることができる素晴らしい黄金にすっかり見とれてしまった。鹿島槍の紅葉がこんなに綺麗だなんて知らなかったなー。今日登ることができて本当に良かった。
余韻に包まれながら急傾斜の登山道を下り、登山口へ。

今回は鹿島槍の素晴らしい展望を楽しみ、黄金に輝く紅葉を楽しみ、実に良い山旅となった。扇沢からの鹿島槍は距離が結構あってキツイ部分もあるが、景色が素晴らしく、とてもおすすめだ。特に紅葉の美しい9月下旬はお勧めだな。


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鹿島槍 2014年9月

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