猫とバイクを愛する男のツーリング、登山、
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その3



休憩を終えて再び登りだす。しばらく登ると木々は切れ、広い谷となる。右側には相変わらず傾斜の強い斜面は続くが谷が広くなった分雪崩の心配は減った。

先には先行者のトレースのみ。ラッセルがきつそうだ。早くラッセル隊長に追いついてラッセルを変わりたいが、ちっとも追いつかん。ホント、体力なくなったなー。
疲れて何度も休憩。振り返ると中崎尾根パーティーは木々の無くなった尾根を進んでいた。もうすぐ西鎌にぶつかって、楽しい稜線歩きなんだろなーと思っていたら、
西鎌への最後の登りは結構な急傾斜で、しかも西鎌の稜線にたどり着くために少し嫌らしいトラバースがあるときた。中崎尾根もずっと安心って訳じゃないんだな。飛騨沢にして良かったかも。。。
その後も飛騨沢のキツイ登りは続く。行く手には槍ヶ岳山荘も見えてくるが(左の2つの岩峰の間にある)なかなか近づかんのよね。

ラッセル隊長は先頭でずーとラッセルを続ける。すごい体力だなぁ。

それに引換え、伸二郎は。。。ラッセル隊長、体力無し夫でスンマセン。
もう雪崩も気にならなくなり、どっかり座って休憩。振り返るとついに後続部隊が追い付いてきた。じきに追い抜かれるだろうな。

その後続部隊の後ろには中崎尾根、奥には笠ヶ岳の姿。雲がかかってなかなか雰囲気があって素敵だ。笠ヶ岳も雪の季節に行ってみたいもんだ。
後続にガンガン抜かれだし、上から滑って、登り返しているスキーヤーにも抜かれるし、ドベッチまっしぐら。今日は近くに見える飛騨乗越がスーパー遠い。

それでもだんだんと近づいていき、あとひと踏ん張りってとこまで来た。ちょっと安心感が生まれ、大休止。

振り返えった先には笠ヶ岳へと続く稜線と右奥には双六を初め北アルプス最奥の山々。素敵な景色だ。
笠ヶ岳にかかっていた雲はすっかり取れ、美しい雪のひだが印象的だ。笠ヶ岳の向うには白山の姿も見える。白山もいつか雪の季節に行ってみたい。
視線を右に移せば西鎌尾根の向うに双六・三俣蓮華。双六の奥に見えているのは黒部五郎かな?来年こそはあそこに行こう。好天に恵まれると良いな。
休憩していると救助隊の様な人から声をかけられる。もうすぐけが人を運ぶためのヘリが来るから離れておいてくれと。

しばらくしておなじみの青いヘリが来た。手際よくけが人を運ぶ様子はとてもかっこいい。幾つになってもヘリとか見るとなんだか興奮しちゃうね。
けが人を無事乗せたヘリは白い頂を越え、青い空へと飛んで行った。今日も良い仕事してますね。
大休止を終え、再び歩きだし、よーやく飛騨乗越到着。ふぅー、長かった!
あとはこのプチピークを越えれば槍ヶ岳山荘だ。頑張りまっしょい!
スーパーへばりながらもなんとかピークを越えると槍ヶ岳山荘が見えてきた。右には青空に聳えたつ槍ヶ岳。こんな素晴らしい天気だから今日中に登ってしまいたいが、今日は疲れすぎていて登る気力なし。明日も天気らしいから明日登ろっと。
槍ヶ岳山荘でテン泊の申し込みをする(500円也)。積雪期は場所が特に決まっていないようで好きなとこに張ってくれとのこと。どこに張ろうか迷ったが、夕焼けも見れて、目の前の大喰岳も美しい飛騨乗越側にした。
スコップで雪を掘り、せっせと整地をして、スーパー美しい場所を作り、テント設営。なんだかんだで結局1時間近くもかかってしまったが素敵な場所に張れることができて満足。

唯一気になるのは斜面上に張ったため、テントから出て滑ったらそのまま滑落してしまうってことか。まー、注意すれば問題ない。
この日は上空に居座った寒気の為か気温が低く、風も強くて体感温度はかなり低かった。

そんな中、トイレに今行くか後で行くかを外でウダウダ迷って(この時期、外トイレは使えず、トイレは山荘内のを利用。靴を脱がなかんので面倒)、その間に冷えてしまいやる気が無くなる。

せっかくの夕焼けも写す気にならず、テント内でシュラフにくるまる。無念。
御飯を食べ、あったまったところで気合を入れてトイレに行き、テントに帰って風薬を飲んで就寝。

が、この日は風が強く、テントを激しく揺らし続ける。雪壁を作って無かった伸二郎は心配になり、一度起きてペグの固定をさらに強固にして就寝。結局、風は一晩中強く吹き、眠りが浅くなってしまった。

穏やかな夜に星空撮影するつもりだったんだけどなー。。。


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槍ヶ岳 2013年4月27〜30日

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