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その6



大沢岳から中盛丸山への鞍部をめざし下る。道は危険個所なく歩きやすい。
途中にはしらびそ峠から林道、大沢渡を経て続く登山道との合流地点がある。2009年の地図では林道崩落の為に通行止めとあったが、復旧されたのかな?
しらびそ峠への分岐を過ぎるとほどなく中盛丸山との鞍部に到着。ここでは百闢エからの登山道が合流している。

丸山は鞍部から見ると本当に丸く、名前の由来がわかる。
丸山への登り返しはそれほどきつくなく、ほどなく頂上へ。

頂上からは360度の展望。赤石、荒川方面の展望も良い。大沢岳からみる展望と大差なく、わざわざ大沢岳に登る必要はないなと思った。
丸山からはまたまたいったん下って兎岳を目指す。本当に登り返しの多い稜線だ。

奥が兎岳、手前のなだらかなピークが小兎岳。
鞍部まで下り、小兎岳への登りに取り付きで振り返る。先ほどまでいた丸山頂上はもうあんなに遠くに。

ここから見ると丸山は結構尖って見え、丸には見えない。見る位置によってだいぶ印象違うな。
小兎から細かくアップダウンを繰り返すと兎岳がいよいよ大きく聳えてくる。
兎岳への登りはガレ&ザレの急傾斜。ふくらはぎにキツイ。

伸二郎は昨日に比べよくなったものの登りでの弱い吐き気に苦しんだ。まったく、早く治らんもんかな。
急な登りを終えると兎岳頂上到着。他に誰もおらず、頂上独占。目の前には聖岳の迫力ある山容。奥は上河内岳。南側から見る聖と異なり荒々しい印象だ。

手前は兎岳避難小屋。ずいぶんとオンボロに見えるが、中を建て替えたかで中は綺麗だったそうだ(モンブランさん談)。
兎岳からは斜面をつづら折れに下ったあと、痩せ尾根歩きとなる。

尾根は一部西側が崩落しており、登山道を踏み外さぬように注意。
下るだけだからそんなに大変でないと思いきや、急な岩場があったり、登り返しがあったりで結構キツイ。そんな伸二郎を励ましてくれるようにマツムシソウが咲いていた。

もう花季はとっくに終わっているだろうに、こんな時期まで咲いていてくれてありがとう。少し元気をもらい、痩せ尾根を再び進んだ。
痩せ尾根の終わりに聖兎のコルがあった。ここから聖岳へ400mの登り返し。頑張りますか。

初めのころは赤い岩の急斜面。この赤い岩、「ラジオラリア盤岩」と言って、昔海にいたプランクトンの死骸が固まった岩だそう。それが地殻変動でこんな山の上に来てるなんて、すごいね。
ラジオラリア盤岩の急登を過ぎるとダケカンバの急登、ハイマツの急登と急登が続く。一部には切れ落ちた場所もあるので注意。

急登をこなしていくとようやく頂上が見えてきた。ガスが湧いてくるか心配だったが、どうやら大丈夫みたいだ。
疲れも溜まり、休憩をしながら着々と進むと突然頂上の碑が現れた。まだ10分くらいかかるかと思っていたので、ちょっと驚き、同時にうれしさがこみあげ、誰もいない頂上で歓喜の雄たけびを上げた。

頂上からは朝出発した赤石岳が遠くに見える。良く歩いたな。感慨に浸りながらぼーっとした時間を過ごす。
上河内岳方面はガスで見えず、少しガスが晴れるのを待っていたが、ますます濃くなってきたので下ることにした。

頂上からしばらくは岩がごろごろとしたザレの急降下。落石とか起きそうだなと気にしていたら、やっぱ時々起きてるみたいで注意看板も出ていた。
ザレの急降下を終えると小聖までの尾根歩き。時々切れ落ちている場所があるので慎重に。
小聖から少し下るとあとは森の中の道。傾斜は急で案外疲れる。そして結構長い。

ようやく、聖平に着いたときはホッとした。

聖平冬季小屋に着くと、モンブランさんがいた。挨拶をして食事の準備。テン場横を流れる小川で水を汲み、ついでにトイレを澄ます。

トイレは小屋から50mほど離れているが、冬期も使え、トイレットペーパーまでちゃんとついていた。聖平冬季小屋は使い勝手が良く、お勧めだ。
結局、この日、聖平冬季小屋に泊まったのは伸二郎とモンブランさんの2人きりだった。

食事をしながらモンブランさんと山についてしばし話す。モンブランさんは昨日、17時まで歩き、百闢エの冬季小屋に泊まったそう。体力あるなー。

さらに、聞けば本州の百名山で登っていないのは2山だけという。その一つが光岳。明日登れば残すは富士山だけだとか。すごいなぁ。

明日はお互い早出をしないのでちょいと遅くまで話して、就寝。腹の調子は昨日より良くなっているみたいだ。明日はもっと良くなると良いな。


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