猫とバイクを愛する男のツーリング、登山、
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その1
(木曽殿山荘〜頂上〜池山尾根・下山)

身動きが取れないほどのぎゅうぎゅう詰めの中2階はとても暑く、あまり寝付けず朝を迎える。4時30分、まだ薄暗い中、日の出を見るため外に出る。さすがに9月に入ると朝晩は冷えるようになる。空には星がキラキラと輝き、美しい。

しばらく待っていると東の空がうっすら赤くなってきた。いつ見ても闇から明かりが指してくる様はなんとも美しく、良いものだ。

やがて、南アルプスの辺りが一段と明るくなり、甲斐駒近くより朝日が昇る。空木岳頂上を通る雲は赤く染められ、なかなか綺麗だ。

朝日は高度を上げていき、世界は光に包まれる。雲海の向こうには八ヶ岳。どこの山に登っても八ヶ岳の姿は目立つ。
東の空がうっすらと赤くなる。闇夜から夜明けを迎える時間はいつ見ても素晴しい。
南アルプス鋸岳付近を赤く染め、いよいよ日の出。 日が昇り、空木岳の上空の雲を赤く染めた。このときまでは今日の晴天を確信していたんだが。。。
雲海の向こうに八ヶ岳。八ヶ岳はどこから見ても分かりやすい。

日の出を見届けた後、空木岳頂上に向かい出発。今日は晴れること間違いなしと思いきや、薄い雲が頂上にかかりだす。すると、あっちゅー間に雲は厚くなり、そのまま途切れることなく、次から次へと新しい雲が発生して頂上を隠す。しかし、この時はまだすぐに晴れてくるだろうと確信していた。

空木岳への登りはなかなかの急傾斜をジグザグに登っていく。危険箇所は無いが、体力的にキツイ。

やがて、傾斜が弱まってきたところで岩場出現。このころになると雲の中に突入しており、視界不良で近くの岩場以外に景色が見えず、どこが頂上か分からない。鎖場もところどころあるが、特に危険箇所は無い。

何度かピーク迎えるたびに頂上かと錯覚し、また次のピークを目指し登っていくと、ようやく本物の頂上に着いた。

頂上は晴れるだろうとの期待に反して全然晴れず、特に面白くも無いので早々に下る。
木曽殿越からの急な登り。いつの間にやら上部には雲がかかっている。 頂上が近づくと、岩場が増えてきて、ところどころ鎖場がある。しかし、危険度は低く、安心。
頂上は平坦。がっぽりと雲に覆われ、景色無し。無念。 頂上から池山尾根を下る。砂地の開放的な道。

下山路は池山尾根だ。頂上から砂地の斜面を下っていくと、5分ほどで分岐に差し掛かり、これを池山尾根方面へ進むと、すぐに駒峰ヒュッテがあった。

駒峰ヒュッテにいた登山者と話すと、昨日は予約をせずに泊まったが快く迎え入れてもらい、場所も満員でなかったため、キツキツでなかったとのこと。こっちに泊まっとけば良かったなとちょっと後悔したが、昨日の状況では仕方ない。

この駒峰ヒュッテは立地条件が良く、朝日を見るには最高の場所だ。頂上にも10分ちょっとで登ることができ、なかなかよい山小屋だ。
頂上から5分程下ったところに駒峰ヒュッテがあった。ここに泊まれば素晴しい朝日が見れます。 池山尾根上部は緩やか開放的な登山道。

登山道は相変わらずのガスの中、砂地を下っていく。やがて道はハイマツ帯の中となり、さらに下っていくと面白い形をした駒石がある。ここら辺が展望も良く、ちょっとした休憩に向いている。

伸二郎も昨晩宿で一緒になった親切な方からもらったパンをほおばる。もらったのはフランスパンとウィンナーとチーズ。食料をあまり持っていない伸二郎を心配してくれたものだ。ありがたい。

久々に食べたフランスパンは顎が外れそうなくらい噛み応えがあり、スーパーな味だった。親切が身にしみる。親切をしてくれた豊橋の人にはスーパー感謝だ。
やがてハイマツの道となる。わかりづらいが、正面に駒ヶ根市を始め、伊那谷の町が見える。 フランスパンとサラミ、チーズ。山荘で豊橋の人からもらったパン。豊橋の人にのやさしさに感謝。

休憩を済ませ、再び登山道を下っていくと、道は森の中へと進んでいく。そのまま展望の利かない森の中をひたすら下っていくと、迷い尾根と呼ばれるヤセ尾根に取り付く。

ヤセ尾根といっても相変わらず森の中で展望が利かないのが残念。登山道では鎖やハシゴがところどころにあるが、良く整備されており、それほど危険ではない。登山道を踏み外さないことを注意しておけば問題ないだろう。
やがて登山道は森の中へ。ここからは視界が利かず、つまらん。 迷い尾根と呼ばれるやせ尾根では鎖やハシゴが多い。ただし、危険度は低い。登山道を踏み外さぬ様注意。

森の中の下りはひたすら続く。尾根から斜面、緩やかな森の中、ちょっと急な傾斜地など色々な場所を通っていくが、いずれも展望の利かない森の中で面白くない。

ひたすら下っていき、マセナギを過ぎたあたりに紛らわしい「尻無」の分岐がある。どちらも池山と書いてあるのでどちらでもいけそうだが、いっそ、片方に統一してくれたほうが迷わずに済む。

この分岐を”登山道経由”方面へ行くと、やがて池山小屋に着き、さらに森の中へ下っていくと、やがて林道の終点に着く。どうやらここまでは車で来ることができるらしく、駐車スペースから溢れるほどの車が止まっていた。

林道をちょっと進んだところから再び登山道があり、階段だらけの急な登山道を下っていくとやがて舗装路に出る。これをさらに進んでいくとバスセンターに到着。
途中、マセナギではこの標識で迷った。どっちに行っても良さそうだったが、登山道を選択。 相変わらず森の中だが、少し明るい感じになってきた。ここからが結構長い。
やがて林道終点部に着く。車は緩やかな林道を、登山者は急な登山道を行く。 ずんずん下り、登山口に着く。登山口からバスセンターまでは舗装路を歩く。

まだ昼前だったので、近くにある日帰り入浴施設「こまくさの湯」に入ってく。登山口から温泉が近いのはとてもありがたい。ゆったりと浸かって汗を流し、さっぱりしたところで昼飯を食べに行く。

向かったのは「こまくさの湯」から歩いて5分とかからない場所にある「ガロ」というお店。この店は駒ヶ根名物のソースかつ丼の有名店でこの日も順番待ちのお客で溢れていた。土日休日は順番待ちが必須のようだ。

店の外で待って、席に座ってから注文してから来るまでに待ってで合計1時間待ってようやくお目当てのものがきた。食べたのはエビフライとカツのミックス丼(1370円)。

蓋が閉まらないほど山盛りに盛られた千切りキャベツの上に甘めのタレに浸してあるカツとエビフライが並ぶ。カツはヒレなのでちょっとジューシーさに欠け、イマイチ。エビフライは肉厚でプリッとした食感・味供に素晴しい。
個人的にはエビ丼がおすすめ。
汗を流す為、こまくさの湯に行った。登山を終えてすぐ温泉があるのはありがたい。 お昼は駒ヶ根名物のソースかつ丼を食べる為、「ガロ」という有名店に寄った。エビフライとのミックス丼は美味。

お腹も満たされたところで帰宅。

今回の登山は天候&山小屋に少し恵まれない部分があり、残念だったが、夕暮れ&日の出時には素晴しい景色が見れて満足だった。

また、今回の山小屋でのぎゅうぎゅう詰めは伸二郎にテント泊登山を決意させるのに十分だった。これ以降テント泊登山を始めた。そのきっかけを作ってくれたと考えればうっとおしい木曽殿山荘も良かったのかもしれない。



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