猫とバイクを愛する男のツーリング、登山、
車での観光記録と愛猫の紹介。

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五竜岳その1
2007年10月6〜8

旅の始まりはグッチの遅刻から。普段7時30より早く起きることが無い伸二郎が魂を振り絞り5時に起き、予定時間の5時30分に外で待つ。時間を過ぎてもグッチは来ない。この秋一番の冷え込みに耐えかねた伸二郎はグッチに電話する。

「今向かってるとこです。」
グッチはすぐに到着するかのような言葉を発していた。グッチの家から伸二郎の家までは10分とかからない。

「おお、そうか、待っとくぞ。」
伸二郎は何の迷いも無く、寒空のした、さらに待ち続けた。

しかし、10分、20分と経過しても一向に来ない。
何たる怠慢だ。たまりかねて、家に帰ろうとしたとき、電話が鳴る。

「今つきました。どこにいますか?」

「てめえ、さっきまでそこにいたんじゃ。」と言いたかったが、グッとこらえ、車に乗り込むと。

「ちょっと遅いけど、時間通りですね。」
こいつは死にたいんか?

さらに。
「カロリーメイトが売ってなくて、コンビにを2軒も回りましたよ。いやー、カロリーメイトって、意外に売ってないんですね。」

向かっていたのはコンビニだったのか。こいつ、やっぱり死にたいらしい。。。

その後、ガソリンを満タンにしたうえで、やたらとハイペースで八ヶ岳を目指す。



登山口に着いたのは9時30分。ボチボチだ。
早速着替えて登山を開始する。

それにしても着込み過ぎじゃねーか、グッチよ。下はズボン2枚。上はフリースの上にさらにジャージを着込む。

案の定、暑さ限界はすぐに訪れた。10分も歩いたところで、上着を脱ぐ為に休憩。
しかし、脱いだのは一番上に来ていたジャージ1枚。

この男、地球外生命体かもしれないな。。。
今回の登山の始まりは美濃戸口。そして今回の相棒はこのグッチ谷口だ。見かけによらず、気合は十分。 始めのうちは別荘地の舗装路を行く。限りなく厚着していたグッチはすぐに暑さ限界にきて、服を脱ぐ。

初めはペンション街の舗装路だったが、時期に未舗装路になり、ついにフツーの登山道になった。しばらくは傾斜の緩い登山道を行く。やがて、傾斜がきつくなり、ちょっとえらくなり、広場が現れたところで休憩。

木々は紅葉し始めでうっすら黄色に染まってきた様が青空に映えてとても綺麗だった。

しかし、この男にはそんなの何の魅力にも映らない。

男が夢中になっていたのは初めて買ったらしいキャンプの炊き込みご飯(アルファ米使用)だった。

「これ、初めて買ったんですけど、なんか料理してる感じがいいんですよね。カロリーメイトやコンビニのおにぎりでは味わえない感覚が良い感じですよ。」

いや、ただ、水を入れてるだけじゃねーか。。。やっぱりこの男は地球人ではないな。。。
やがて普通の登山道となり、森の中をすたこらさっさと歩く。 紅葉が始まっており、色づき始めたカラマツが黄金色に輝き、青い空に映える。美しい。
が、そんな美しさもこの男には何の魅力にもなりえない。男の興味は初めて買ったキャンプ用の炊き込みご飯のみ。 しばらくすると木々の間から最初の目的地である阿弥陀岳が見えた。なんと高い山なのだ。ベリーキツそうなのだ。

いったん平坦になり、進んでいくと、木々の間から本日最初に目指す阿弥陀岳が見えてきた。こうして見ると、なかなか標高差がありそうだ。

「いやー、えらそうだ」と思っていると、なんと登山道は素晴しく下っていくではないか。尾根筋の下りは登りの標高が増えることを意味しており、登山者にとってはなかなかガックリな事柄だ。いやはやベリーキツそうだなこりゃ。。。

案の定、下りきった後の登りは急傾斜の連続で素晴しくキツかった。ところどころ45°を越える急傾斜となり、前に進む距離よりも上る距離のほうが多かった。

そんな急傾斜に伸二郎はすぐにバテる。やはり30歳の体力はこんなもんだ。ベリー厚着のグッチが疲れていないのに伸二郎はバテバテ。グッチに負けたショックで気持ちもちょい凹み。
ただでさえ、登るのがえらそうな阿弥陀岳を前にして、なんと下り登場。下れば下るだけ登る高度が増える。。。 案の定、下りきったあと、きっつーい上り。進む距離よりも上る距離のほうが多いんでないかい。45°越え。

阿弥陀岳の登りはひたすらキツク、くじけそうになるが、素晴しい景色が助けてくれる。阿弥陀岳は登りがキツイ代わりに景色が素晴しい。南アルプス、中央アルプス、北アルプスの展望が素晴しい。

休憩を挟みながら、着実に登ってきたが、早くも伸二郎のヒザが痛みだす。ちゃんとCW-X履いてきたのにな。なんちゅーか、全然効いてねーよ。

15750円も出して買ってやったのに。。。金返せワコール!

しかーし、伸二郎にはさらなるアイテムがあるのだ!

「ヒザサポーター(大山のぶ代のドラえもんの声で)」

こんなこともあろうかと思ってヒザサポーター(ミズノ製6300円)も買っておいたのだ。これさえあればヒザが痛くなることなどありえん!ぬはははははー!

But、期待はあっさり裏切られ、依然としてヒザは痛くなっていく。
ありえんかったのはヒザを守る効果だったのね。。。
なんちゅーか。。。金返せミズノ!!
あまりにもキツイ上りに伸二郎の体力がおっつかず、頻繁に休憩を挟む。歳には勝てぬ。ヒザも痛し。 てなわけで登場ヒザサポーター。期待度特大のアイテム。こいつがあればヒザなど痛くなる訳が無い。のハズだった。
阿弥陀岳への急登の途中で素晴しい展望を楽しむ。北アルプスはもう銀世界だな。

依然キツイ阿弥陀岳の登りは途中からさらに傾斜を増す。しかし、景色もより開放的となり、美しさを増す。
ま、相殺して問題無しか。

最後ののぼりは急傾斜かつ積雪有りでなかなかキツかった。
頂上近くになると森林限界をむかえ、とても開放的。 最後の登りはかなりの傾斜で雪も有り、なかなかえらかった。

阿弥陀岳の頂上はキツイ登りを帳消しにしてくれるほど、素晴しい景色だった。
目の前には主峰赤岳のどっしりした姿、山梨側には遠く富士山の完璧な山容が、西には南〜北アルプスまで、まさに360度の大展望だった。

この素晴しい景色に伸二郎もグッチも大満足である。良い気分で記念撮影。

それにしても未だ服を脱がないグッチはたいしたもんだ。
気温、体温の変化にビクともしないその体。やはり、地球外生命体なのか。。。
キツイ登りを終えると阿弥陀岳到着。ここで初めて赤岳の姿が現れる。どっしりとしてカッコよろしい。 硫黄岳・蓼科山へ続く稜線や北アルプスもくっきり見えた。阿弥陀岳は展望がとても良い。
頂上にて、意外に疲れていないグッチと富士。この男、かなりの厚着である。下はズボン2枚。上はフリースまで着込んで登る。暑くないのか。。。やはり、地球外生命体かもしれん。。。
同じく阿弥陀岳にて、ズボンがずり下がり、いつにも増して短足マンと化した伸二郎と富士。グレゴリーのザックはズボンがずり下がってかんわ。ベルトでもつけよっかなー。


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八ヶ岳_'07年10月

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