猫とバイクを愛する男のツーリング、登山、
車での観光記録と愛猫の紹介。

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その5



8/14
2:30、アラームの音で目が覚める。アラームに気付くのが遅かったみたいで周りの人は伸二郎のアラームに起こされたようだ。素晴らしき耳栓パワーズって感心してる場合じゃないね。スンマセン。

昨晩激しく降っていた雨も小雨に変わり、天気は回復傾向のようだ。バイクに荷物を積み、カッパを着込んで3人で相泊港へ。

相泊港でバイクを止め、えっちらおっちら準備。マックスのマスターが早くしろよと呼びに来る。ちょっと焦っちゃうね。

準備を済ませ、乗り込むと船は勢いよく港を出た。
途中、崩浜のクジラの死骸がある場所に近づくと、6,7頭のクマが見えた。なるほど、こりゃそばを通過するのは大変そうだな。船で良かったかも。
崩浜を過ぎ、危険ポイントである観音岩を過ぎた浜で船を下ろしてもらう。マスターに別れを告げ、岬目指して歩き出す。

最初は普通の浜だったが、すぐに荒々しい景色に代わる。岩場が増えてきてルート選びに戸惑う。何せ正式な道など無いのだから当たり前だ。
そんな中、岬経験者である阿部さんは冷静にルートを探りながら導いてくれる。いやー、頼りになりますなー。

途中、鹿の死骸の玉座などを見ながら順調に進む。しっかし、誰が並べたんだか。。。
と、前方にどう見ても道らしきものが無くなってしまった。おや、行き止まりか?と思いきや、ここで知床岬ならではのルートが。

「へつり」と言って海に出た岩場をへつって行くのだ。これには驚いた。やってみれば難しいことは無いのだが、初めてだとまさかこんなところを行くなんてわからないよなー。
へつったり、岩を登ったり、斜面を上がったりして、なかなか楽しみながら中間地点である北京の鼻に着く。ここは渡し船で浜に下ろしてもらった釣り客でにぎわっており、知床岬という最果ての雰囲気を感じさせない。

北京の鼻は花が美しく、それまでの荒々しい道のりを忘れさせてくれる。いやー、良いとこだ。
北京の鼻を過ぎると、個人的に一番の難所?チンコ岩がある。ここはへつりで越えることもできないくらいオーバーハングした岩があり、また、高巻きも結構困難な為、海に入って進む。

過去阿部さんが通った時は、満潮近くで腰上の水深があり、皆パンツまで脱いでチンコを浸して通過した伝説の場所だ。

そんなチンコ岩だが、この日は干潮からそれほどたってなく、水深は岩を伝えば膝上ぐらい。別にチンコを出さずとも通過できるが、そんなんではチンコ岩に失礼だ!と、訳の分からぬ理由をつけ、伸二郎だけチンコ出して通過。

チンコが浸ることなく、無事に岸までたどり着く。
最大のイベントを最高の状態で抜けて満足満足。
チンコ岩を終えた後は淡々と進み、いよいよこの日最後の難関「念仏岩」を迎える。

あまりの恐怖に念仏を唱えながら超えたという伝説の?難所はしっかりしたロープ設置もあって特に問題なく通過。ロープを設置してくれた人には大感謝だな。
今夜は念仏岩を越えた浜の番屋付近でテン泊。

ここは水もあるし、トイレもあったので実に快適だった。

寝てる間にクマが来ぬ様ラジオをつけて就寝。。。が、そのラジオがうるさくてなかなか寝付けず。もう少しボリューム落としておけば良かったかな。。。
8/15
3:30に目を覚まして飯を食らう。

飯を食べて外に出るとちょうど日の出の時。国後の隣から世界をオレンジに照らしながら太陽が上がる。素晴らしい一日の始まりだ。
テントを撤収して進むとすぐに兜岩の登りが始まる。初めこそ急登だったが、あとは緩やかで気持ちの良い斜面が続く。
登りきった場所からはついに知床岬灯台が見えた。ついにその姿をとらえたぞ。
嬉しい気持ちはすぐに緊張に変わった。兜岩の下り始めの急斜面に設置してあると思っていたロープが無かったのだ。

この斜面、滑っても死ぬことはないが、結構擦り傷とかできそうでいやらしい。ちょいと緊張したが、皆無事に通過。ホッとした。
兜を終えればもう危険個所はない。のんびり歩いていくと、赤岩に到着。

すると正面からかわいいワンコが歩いてきた。夏の間赤岩に住むばあさんが飼っているクロとシロだ(伸二郎が勝手に命名)。

2匹とも良くなついていてとてもかわいかった。
そしてシロは驚くことに岬まで案内してくれるのだった。クマなどもろともせず先頭を進み、クマを見つけようもんなら吠えて追い払う勇敢さ。いやー、すごい犬だ。

そんなシロのおかげもあって知床岬灯台まであと少し。天気も快晴で素晴らしい景色。最高だ。
そして知床岬灯台到着。美しい緑の草原の向うには国後の山。とても綺麗だ。知床の人が「一度行ってみな」と勧める訳がわかるな。
しばしまったりした後、岬へ。

知床岬は標識など無く、どこが岬先端かよくわからない。阿部さんとシロに案内してもらい、それっぽいところにたどり着く。ここが岬先端かはわからないが、だいたいはあってるだろう。

岬先端で素晴らしい仲間と記念に一枚。ちゃんとフレームインしてくるあたり、シロはただものではないな。
帰りはシロとのんびり海岸歩き。

赤岩の番屋まで戻ると、船で相泊へ。帰りは船を頼んでおいたのだ。

船長はなかなかワイルドな運転で、正直知床岬への道よりもクマよりも何よりも怖かった。ずっと「沈みませんように」と祈ってたよ。船おっかねー。
相泊に戻るとバイクにまたがり再びマックスへ。風呂&夕食はどこかに食べに行こうと思っていたが、マックスのマスターが気を利かせて五右衛門風呂を沸かしてくれた。いやー、助かります。
さらに海鮮バーベキューもやってくれて大満足。特にドデカイホタテがうまかったなー。
達成感に酔う知床メンバーズ。素晴らしい旅をありがとう。


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