猫とバイクを愛する男のツーリング、登山、
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その3


赤岳から文三郎尾根への道は岩場の下りから始まる。特に頂上からの出だし部分はハシゴが雪に埋もれており、鎖も無いのでいやらしいので注意が必要だ。

それを過ぎた後も岩場の下りは続くが、鎖が雪面から出ていることや岩が雪から露出していたりして、しっかりと握れるので、そう怖くはない。

アイゼンをひっかけ無いように注意して下れば問題ないだろう。
岩場を過ぎるとなだらかな斜面の下り。展望を楽しみながらのまったり区間だ。

ここからは阿弥陀岳がとても大きく、立派に見える。個人的に阿弥陀岳の眺めはこの下りからが一番きれいだと思う。
しばし下ると文三郎尾根への分岐に着く。これを文三郎尾根へ。

文三郎尾根は無雪季だと砂利が浮いて滑りやすく、歩きにくいが、雪がある時期はアイゼンがしっかり利いてとても歩きやすい。鎖も雪から出ており、道にも迷いづらい。
文三郎尾根を下るに従い、阿弥陀岳の眺めがずいぶん印象変わってくる。赤岳から見ると裾野を大きく広げた姿が印象的だが、文三郎の中腹からはそそり立つ高度感のある北壁が印象的だ。

また、中岳も稜線の一部見た位だったものが、一つの立派な山として見えてくる。阿弥陀岳とのツーショットもとても素敵だ。

同じ山でも見る位置によってずいぶんと印象変わってくるんだな。
そうそう、文三郎を下っているとき、どこからともなく声が聞こえてくるから、なにかしらんと思って見ると、赤岳のバリエーションルートを登っている人がいた。

下の写真のおそらく中央の白い筋を登って行ったんだろう。権現でも思ったが、バリエーションルートを登る人はホント、すごいね。
文三郎も中盤になってくると風も弱まり、とても楽ちん。傾斜は強いので気は抜けないが、アイゼンをひっかけないように注意すればなんの問題もない。
ちょっとやらしいのがもともと階段だった部分。階段だったところゆえ、傾斜は強く、雪がたまって階段が使えないとなかなかの急傾斜の斜面となってしまう。

滑っても死なないだろうが、結構痛そう。滑らんようによーく注意して下った。
文三郎も森の中に入るとあと少し。急傾斜のつづら折れを進み、平坦になったところで中岳からの登山道と合流。

ここからは傾斜の緩い森の中の道を少し歩けば行者小屋到着だ。
行者小屋に着くと、朝来た時とはうってかわって穏やかだった。青空に映える横岳の稜線が美しい。

まだ登山は終わっていないが、ここからは安全な道が続く。ほっと胸をなでおろす。
すっかり穏やかな雰囲気となった行者小屋のテン場。翌日が平日のため、テントはずいぶん少なかった。

目の前には赤岳、中岳、阿弥陀岳、そして振り返ると横岳の稜線。行者小屋のテン場、料金は高いらしいが、このロケーションでテントを張れることを考えるととてもお勧めだな。
素敵な景色をしばし眺めた後、美濃戸口へのながーい道のりを歩き始めた。今日はとても良い日だったな。

16時過ぎ、無事美濃戸口到着。

着替えを済ませ、心地よい疲労感に包まれ、家路についた。

冬の赤岳、初めて登ったが、特に危険個所もなく、天気さえ良ければ難なく登れると実感した。ピッケルも短く、曲がったタイプより縦走用のほうが使いやすくて良いだろう。

ただ、日帰りは体力がいるので、できれば小屋泊かテン泊の1泊2日がおすすめ。


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赤岳 2011年1月

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