朝、外はやっぱり雨。やる気が出んので準備も遅い。うだうだと準備をして8時30分、ようやく出発。今日の目的はR445を走りきること。あとは五家荘に行くことかな。 いっそ、来年にでも回してしまおうかとも思ったが、元気のあるうちでないと走る気も起きんなと思い、雨でも行くことを決意。皆さんも、クネクネした長い道は気力のあるうちに行っといたほうが良いですよ。 R218を東へ進むとやがて、R445にぶつかる。これを右に(南下)すれば五家荘へと続く。途中、「五家荘」という看板がいくつもあったので、五家荘へはR445より走りやすい道路があるのかもしれない。 R445に曲がるとすぐ、行く手に深い山間が見えてくる。雨雲と霧がかかり、雰囲気が増していい感じだ。秘境に向かう気満々だ。 道路は始めこそ2車線だったが、すぐに1〜1.5車線の狭い道となる。ただし、車が1台ギリギリ通れるくらい細い道を想像していたので、予想よりは広くてちょっと安心した。 |
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雲がかかる谷筋に向かう道。山深い場所に行く雰囲気満々。R445にて。 | クネクネとした1〜1.5車線路が続く。時間がかかるが、思ってたよりは狭くない。 |
細い道は続き、峠に向かってつづらに登っていく。峠らしき場所に二本杉展望台という場所があったが、ガスがかかってなんも見えず。少し残念だが、しゃーないな。 二本杉展望所から少し進むと意外や意外、道が2車線になった。ずっと細い道が続くと思っていただけに結構驚いた。道はところどころ細くはなるが、おおむね2車線が続き、案外スムーズに進むことが出来た。行ってみんとわからんもんだな〜。 |
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二本杉展望台はガスでなーんにも見えず。 | 二本杉の峠を過ぎると道が急に良くなり、しばらくは快走。 |
快走していると、不意に道路脇に建物が見えてきた。辺りには車が数台止まっている。どうやら、ここが梅の木轟吊り橋みたいだ。 駐車場にバイクを止めると、目の前に吊り橋が架かっているのが見える。いや、なんか違和感あるな。なんでだ?と思い、良く見てみると紐で吊られていない。だらっと垂れてはいるが、良く見る吊り橋とは少し違うみたいだ。 まー、それはともかくとして、なかなか綺麗だ。新緑の緑は雨でも美しく、山にかかる雲は雰囲気をより高めていた。雨もまた乙なもんだな。。。 |
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深い谷あいに架かる梅の木轟吊橋。予想よりもずっと立派でゴツイ。ロケーションは良く、新緑の緑の木々が美しい。 | |
さっそく橋を渡る。橋の入り口には看板が建っており、橋の説明をしていた。ははーん、やっぱり吊られてはいないみたいだ。橋はごついワイヤー、または鋼のプレートの上にコンクリで固めた土台があり、両側に鉄の柵を立ててるらしい。意外に近代的だったのね。 橋を渡りきり、ユーターンしようと思ったら、梅の木轟の滝への案内看板がある。あまり時間も無かったが、せっかく来たので一応行ってみる事に。 滝は5分程下ったところにあった。滝はそれ程大きくも無く、個人的には行かなくても良いと思う。あまり、見栄えがしなかったので、珍しくスローシャッターを試したりして、遊んでから帰る。レンズを変えてからカメラの機能を使おうという気が起きる。やっぱレンズ換えといて良かったな〜。 |
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深い谷に架かる吊橋と聞いていたのでさぞかし雰囲気のあるものだと思っていたら思いのほか近代的。うーん。。。 | |
吊橋と名前はついているが、吊っているわけでなく、数本のワイヤーの上に土台が作られている。足元はコンクリ。 | 梅の木轟の滝。数段に分かれた滝で規模は小さい。特に見に行くほどでは無い。珍しくスローシャッターの一枚。 |
再びR445を南下する。所々にある狭い区間はガードレールが谷側に曲がったりしていて、すれ違いの困難さをうかがわせる。ホント、バイクで良かったな〜。 集落に入ったところで今日の目的地の一つ、五家荘平家の里への道が現れる。この道に入って、しばらく細い道を進むと平家の里に着いた。 平家の里は平家の落人にまつわる伝説や当時の暮らしぶりを紹介するところらしく、移築した茅葺屋根の建物が印象的だ。ちょうど新緑とツツジが見頃で雰囲気のある建物とあいまってとても綺麗だった。 今回はここで昼食を食べようと思って山菜食堂なる店に入ったが、店の人が誰も来ない。厨房を除くとばあさんが一人でなにやら作業をしている。ご飯食べたいというと、ようやくお茶を持ってきてくれた。 何を注文しようかと迷ったが、どうせなら一番良いものをと思い、平家御膳(松)を頼む。が、なにやらばあさんの反応が良くない。時間がかかりそうだとかブツブツ言ったあと、分かりましたといって準備を始めた。 |
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倒れたガードレールがすれ違いの困難さをうかがわせる。広い部分が増えたとはいえ、細い道も健在。 | 平家の里には移設されたかやぶきの民家がいくつかある。新緑の季節は緑とツツジの赤が色鮮やかで綺麗だ。 |
これはやばそうだ。出発の遅れから時間が押している。人吉まではあと2時間かかると梅の木吊り橋で言ってたっけ。人吉から都城までは高速で1時間、それから志布志まではさらに1.5時間ぐらいかかるからここから志布志までは合計4.5時間かかることになる。 フェリーの出港は17時55分だからその90分前には手続きを済ませるのが基本だが、1時間前までなら問題ないレベルだろう。そう考えると最悪16時45分には着きたい。そこから逆算すると、12時15分にはここを出なければならないな。今11時25分だから30分で料理が来てマッハ食いだな。よしいけるぜ。そう楽観していた。。。 料理が来るまでにだいぶかかりそうだったのでちょっと辺りを見学。移築されたと言う建物は実に趣がある。部屋の中からみる縁側の風景はスクリーンに映し出されたかのような錯覚を抱かせる。 外もぶらぶらして戻ってくると、ばあさんが幾つかミスをしながらもせっせと作っているようだ。もうじき30分経つがまだ出てくる様子は無い。やばいな。。。だんだんと焦りが生まれてくるが、今更どうしょうもない。ひたすら待つ。待つ時間のなんと長く感じることか。早くこんかな〜。。。 |
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食事処「山菜食堂」は雰囲気の良い店。 | 中から見える庭も雰囲気が良い。 |
40分経ったとき、ようやく料理が来た。思ったよりボリュームがある。山菜の惣菜や野菜の煮物、おわんに入ったソバ、豆腐などヘルシーなメニューが中心の定食に、山菜の天ぷらと鹿の刺身が並ぶ。肝心の岩魚の塩焼きはまだ時間がかかり、後から持ってくるとのこと。 さっそく食べようか。山菜や煮物など、どれも美味しい。鹿の刺身も臭みも弱く、美味しい。なかなかいけるではないか。天ぷらは大根おろしはあるが、天つゆは無いな。塩味に大根おろしか、変わった組み合わせだな。。。 さらに5分程たった時、メインの岩魚の塩焼きともう一つ汁の入った器が来た。惣菜などが美味しかったからちょっと岩魚に期待したが、岩魚はそれ程美味しくなかった。他のが美味しいだけに少し残念だな。ちなみに、もう一つの器に入っていたのは天つゆ。少しタイミングが遅かったかな。 |
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平家御膳(松)2000円。郷土の味を楽しめる料理。ボリューム十分で味も良い。ちょっと時間がかかるのが難点。伸二郎が頼んだ時はおばあちゃん一人しかいなくて、料理が出てくるのに40分待った。時間にはゆとりを持って訪れたい(笑) | |
結局、ご飯を終え、平家の里を出たのは12時20分を過ぎていた。うーん、少し遅れ気味だが、郷土料理っぽいものを食べれて満足だ。あとは走るのみ! 山道をかっ飛ばし、R445に戻ると、人吉目指して爆走する。細い道が断続的に続いていたが、車も少なく、なかなかのペースで進むことが出来た。 県道247を過ぎると道は2車線の快走路となった。道の駅「子守唄の里五木」からは豪快な谷間の快走路。そのままいいペースで進み、人吉市内に着く。ドラッグストアでトイレ休憩をして、時計を見ると、まだ13時30分。かなり良いペースで行くことができた。いやー、これでちょっと安心だ。 人吉から高速に乗る。世間で言われている1000円割引渋滞も九州南部には無縁のようで実に空いていて快適。えびのJCTから宮崎自動車道に入ると車はさらに減り、貸切かと思うほど空いていた。激赤字路線だな。。。 そんな快適な高速のおかげで遅れも無く都城に着き、志布志へと向かう。行きと同じ県道65号で16時に無事に志布志到着。コンビニでフェリーでの夕食、朝食を買い込み、フェリー港で手続きをする。 フェリーの手続きの際、並んで待っていたのに、ようやく順番が来たと思ったら並んでもいないクソジジイに横入りされ、大人げ無くブチ切れてしまった。さらに悪いことには窓口の人間がはいはいとジジイを先に手続きしたもんだから怒りは頂点に達し、窓口の人間にもブチ切れてなんとも後味の悪い最後となってしまった。 うーん、いつまでたっても大人になれん。。。 |
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充実した2009年の九州旅行もこれで終わり。もうすぐ出港だ。 | 志布志港を出るフェリー。良い旅だった。また来年も来ようかな〜。 |
帰りのフェリーはボチボチ混んでいたが、激混みではなかった。フェリー業界はここ2年は正念場だな。 時間になり、出港する。帰りの航海は少し船が揺れたが、問題なく大阪南港に着いた。大阪南港からは特に渋滞することも無く市内を抜け、西名阪、名阪国道とつなぎ亀山まで走る。四日市JCT周辺の渋滞を嫌って亀山から下道で四日市を抜けると、そのまま23号で愛知へ。家には13時過ぎに着いた。 最後、フェリーに乗るとき、後味の悪い事が起きたが、総じて満足の行く旅だった。霧島連山、開聞岳の魅力を満喫できたし、天草、五家荘を走りきった充実感が湧いてくる。事故無く旅を終えることができたのも大きいね。 これで九州も思い残すこと無いし、来年のGWはどうすっかなー! |
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