猫とバイクを愛する男のツーリング、登山、
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その1



8/13
鳥海山の麓、象潟のキャンプ場でテントを撤収し、鳥海山に向けて走り出す。週間天気では完全晴れ予報の日だったが、どうも雲が多い。海から絶え間なく発生する雲はそのまま山へと駆け上がり、鳥海山はガッツリ雲の中だ。

どうやら、また天気予報が変わったようだ。晴れ予報は曇り後晴れとなっていた。まったく、予報なんだか実況なんだかわからんな。ちゃんと予報をしてほしいもんだ。。。

今登っても雲の中、回復傾向らしいのでなるべく遅く登りはじめたほうが有利だ。まずは近くの観光地である十六羅漢で時間を潰すことにした。

さて、十六羅漢で時間をつぶすが、一向に鳥海山を覆う雲は消えそうにない。空を眺めてしばしぼーっとするが、海からの雲が低い雨雲から高い高層雲に変わり始めたので行けると踏んでブルーラインを駆け上がる。

ブルーラインはガッツリガスの中で景色は見れず。一瞬、今日はダメかと思い始めるが、信じて着替える。

今回の登山口である鉾立は広い観光用の駐車場があるが、登山者はちょっと離れたところにある登山者用の駐車場に止めなければならない。ほとんどの登山者が観光者用の駐車場に止めていたが、登山者用の駐車場に止めるか、そっちが埋まってたら観光客に迷惑にならないように端っこに止める必要があると思う。
登山届を書いて9:40出発。暗くならない範囲で下山できるぎりぎりの時間だ。さぁ、ベストは尽くした。あとは文字通り天に祈って登るだけだ。晴れてくれよ。

登山道は初め、コンクリートの階段から始まる。観光用の展望台があるからなんだろうな。歩き易くて楽だ。
その鉾立展望台から奈曽渓谷の雄大な眺めが広がる。ガスで上の方は見えなかったが、かえって雰囲気が出ていた気がする。鳥海山、たおやかな山だと想像していたが、どうも違うようだな。
鉾立展望台からは断崖の端っこを歩くような形。木々が断崖側にあるので、恐怖感、危険度は低い。傾斜は緩く、登りはじめとしてはウォーミングアップにちょうど良い。
そのままなだらかに登って行くとやがて尾根を離れ、低い木々のなかを緩やかに登って行く。単調な登りを続けていくと平坦な湿地帯に出る。
湿地帯には高山植物がちらほらと咲いており、なかなか綺麗だ。チングルマ。綿毛ばっかで花を見る機会は少ないのでうれしい。
マルバシモツケ。湿地帯で良く見かけた。他のシモツケソウとは違って花がほんわかならないんだな。
湿地帯を抜け、少しの登りを岩がごろごろした平坦な場所に出る。発生し続けるガスもあって、なかなかおどろおどろしく見えるこの場所は「賽の河原」。

名前通りおっかないと思っていたが、ガスが晴れると水場も花もある平和な場所だった。名前を付けた人はガスの日の印象が強かったのだろうか?
賽の河原でちょっと休憩した後再び登山道を行く。ちょっと急登となったが、すぐに傾斜は弱まり、背の高い笹原のなだらかな道となる。時折雲の切れ間から見える青空が気持ち良い。早くガスが取れてこないかな。
笹原を登りつめると鳥居と小さな建物が見えた。ここが御浜小屋のようだ。小屋の入口?と思われれし場所には「神社」の表札?があった。小屋は神社が経営してるのかな?

御浜小屋のオッサンはたいそう愛想が悪く、やる気の無さがひしひしと感じられた。
その御浜小屋の前でパンをほおばってしばし休憩。開放的な笹原の景色をぼんやり眺める。麓が結構見えだしたな。
御浜小屋からは火口湖である鳥海湖の火口壁?の尾根沿いを進んでいく。ガスは相変わらずだが、時折雲が切れ、青空が見える。2000mに満たない場所だが、それを感じさせない高度感あふれる景色だ。
ガスに隠れていた鳥海湖が綺麗にその姿を見せた。丸い、いかにも火口湖の形。そういえば、周りの石も火山らしいものになってきたな。
尾根沿いを進んでいくと広い場所に出る。ここが御田ヶ原だ。このあたりは目印となるものが無いので、方向感覚が掴めない荒天時は少し迷いやすいかもしれない。
平坦な道を進んでいくと、結構な下りとなる。ガスがかかって先がどうなってるかわからなかったが、ガスが切れてきて地形が分かってきた。どうやらピークとピークをつなぐ鞍部に向かっているようだ。

先の様子が分かって少し安心したが、登りかえすとわかってちょっとがっかり。まー、そんなに標高差は無いので頑張って行きますか。
下りきった鞍部で分岐する道を横目にまっすぐ進んで登りかえす。ピークは越さず、右側を巻くように進む。辺りは高山植物が多く、気分が良い。
特にこの花が印象的だった。オクキタアザミ。あまりアザミには見えないな。
鉱山植物帯を過ぎると平坦な場所に出る。ここが七五三掛だ。ここから正面の登りを100m程行くと千蛇谷と尾根道との分岐がある。
分岐は梯子があるから分かり易くて良い。今回登りに使う千蛇谷コースは梯子を登る道だ。


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鳥海山 2014年8月

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