猫とバイクを愛する男のツーリング、登山、
車での観光記録と愛猫の紹介。

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その3


赤岳から少し下ると文三郎尾根とキレット方面の分岐に出る。これをまっすぐにキレット方面へと進む。

最初は岩場歩きだが、すぐにつづら折れの普通の道となる。目の前には権現への縦走路とその奥に南アルプス御三家。なかなか素敵な景色。
文三郎との分岐から10分ほどで真教寺尾根分岐にぶつかる。これを曲がって真教寺尾根(牛首山)方面へ。
鎖場は分岐からすぐに始まり、最初は砂利の浮いた少し滑りやすい岩場。傾斜はそれほどでも無いが、砂利に足を取られて滑らぬ様注意は必要。
鎖場はその後もほぼ絶え間なく続く。すごく危険なところはないが、傾斜はなかなかあって、ところどころ逆層で足のかかりも悪いので注意は必要。県界尾根よりも難易度はこちらが上だろう。
県界尾根同様に景色が良く、特に正面の秩父の山々と富士の眺めは素晴らしい。鎖場は結構長いので、ときどき休憩してこの美しい景色を眺めつつ、足の疲れをとりながら進むのが良いだろう。
鎖場を終えると森の中の急降下。足元はちょいザレており、滑って転びやすい。ある意味鎖場よりも怪我する危険が高いので転ばぬ様注意。
急降下を終えると、長く平坦な道が続く。緩やかに登ったり、下ったりしながら、同じような景色を40分ほどあるく。ここは結構退屈だ。
少し登りが続くなと思ったら扇山のピークに出て、さらにそこから10分ちょっとで牛首山到着。牛首山は特に何も無く、三角点があるくらい。ちょいと休憩したら足早に先へ。
道はようやくしっかりとした下りになる。途中から笹が増え、足元がやや悪くなる。
カラマツ林に入ってしばらく行くと木々の切れた平坦な場所に出る。ここが賽の河原でこれを左に曲がると登りに通った大門沢沿いの林道へ出て、まっすぐ進めばサンメドウズ清里スキー場のリフト終点となる。
すぐに大門沢に降りようかとも思ったが、トイレにも行きたかったので、一旦まっすぐ進み、リフト終点の展望ヒュッテへ。

展望ヒュッテではリフトを利用して登ってきた観光客がちらほら。

観光客向けに叩けば夢がかなうか、福が訪れるかする板があった。どちらか一方を選ぶ形。そりゃ夢でしょと思って夢の板を叩きに行こうとするが、夢ってなんだと自問。

そういえば明確な夢なんて無いな。何となく人生まっしぐらだもんな。あえて言うなら、嫁とニャンコと健康で長生きぐらいだもんなぁ。まー、いっか、健康で長生きを願って夢叩いとくか。
夢もかなうことが保障されたしさー、帰るかと思いきや、ヒュッテの看板に心惹かれるもんが。

「清里スカイソフト ここでしか食べられません!」。

この寒い時期に、ソフトクリームとは。しかも結構でかそうではないか。お腹の弱い伸二郎が食べたら下痢になること間違いねーじゃないか。食えん食えん、そんなもん食えん。

。。。しかし、ここでしか食えんのか。もうここには来ることなさそうだし、今食わねばもう食う機会はないのか。うーん、っていかんいかん、そんなもん食ったら後で悲惨なことになるじゃないか。迷うな、伸二郎。

・・・

「ありがとうございます。400円になります。」

ふぅー、買っちまったぜ。しかたねーぜ、これは運命だぜ。たとえお腹がやられてもこれを食わねばならん運命なんだぜ。

良くわからん理由をつけて買ったスカイソフトは柔らかいフランスパンにソフトクリームをサンドしてオーブンで焼き上げ、その上にさらにソフトが乗っていた。

ソフトはミルキーで美味。
上のソフトを食べてパンをかじると、端っこについたソフトの砂糖が少し香ばしくなっており、これまた美味しい。なかなか良いではないか。

しっかし、思っていた通りのボリュームだ。パンの中にもソフトがたっぷりあって、腹ペコ君も満足の量だ。間違いなくお腹やられちゃうね。。。
ソフトに満足したあと、賽の河原まで戻り、大門沢方面へと下る。
大門沢への道は傾斜こそきつかったが、下の土が柔らかく、膝への負担が小さ目で良かった。
下りきると、往路に通った砂防ダム沿いの道にぶつかり、これを下って県道終点へと戻った。時刻は14:30。6:30から登ったから往復8時間か。ガイドブックだと日帰りはキツイと書いてあったが、日帰りでちょうど良いくらいだな。

着替えを済ませ、帰路へ。心配していたウンコ波も来ず、順調に高速を進む。途中瑞浪付近から渋滞して、のろのろ運転となったが、土岐JCTまで行けばあとはすいすいだ。

余裕だと思ったその時、突然やつは来た。前ぶれも無くずどーんと下っ腹に響く激痛。ぐぅ、間違いない。これは下痢の時のウンコ波だ。今頃来やがったか。なんてタイミング良く来やがるんだちくしょー。

激痛に悶え、進みたいが、渋滞で進めず、という絶体絶命の大ピンチ。ベルト緩めたり、腹がこれ以上冷えぬ様に暖房をマックスにしたり、腹に力を入れて堪えたりといろいろして何とか土岐JCTを通過。

が、そこからPAまでが案外長い。ウンコ波は訪れるたびにその威力を増し、もうだめだと諦めそうになること数回。しかし、根性で耐え抜き、なんとかPAのトイレに駆け込んで修羅場をしのぐ。

すごい戦いだったぜ。かつてないほどの大ピンチ。勝ったのは奇跡に等しいぜ。今日はなんだかとても幸せな気分だぜ。

家に帰っても興奮は収まらず、嫁とニャンコにウンコ波との死闘を自慢げに話す。いつもくだらん話に付き合ってくれる嫁とニャンコには感謝だな。


話は変な方向に進んだが、県界尾根、真教寺尾根経由の赤岳、それほど鎖場の難易度も高くなく、人も少なく静かで景色も良いので結構おすすめだ。

真教寺尾根は距離も少し長く、鎖場も長く、難易度も少し高めなので、より距離が短く、鎖場の難易度も高くない県界尾根の往復がおすすめかな。

ただし、両尾根とも積雪期にはかなり難易度、危険度があがるので積雪期には気軽には立ち入らぬこと。


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赤岳(県界尾根、真教寺尾根) 2012年10月 トップへ

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