猫とバイクを愛する男のツーリング、登山、
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その5



三嶺頂上に戻ると、いよいよ本日のメインである天狗塚への縦走路が始まる。

笹原の道を下ると鞍部にヒカリ石登山道への分岐がある。ヒカリ石からの道は高知県側からのメインルートだそうだ。

その分岐をまっすぐ天狗塚方面へと進み、ちょいと登り返すと笹原の気持ちの良い風景が広がる。正面には西熊山を経て天狗塚へと続く笹原の稜線。天狗塚は一番奥の三角のピークだ。
急斜面を下ると笹原の緩やかな尾根となる。広く、開放的な尾根道はこの縦走路のハイライト的な部分だ。
緩やかに登って鞍部に下ると、西熊山への登り返し。標高差は150mに満たないが、結構きつく感じたな。
振り返るとなだらかな笹原の向うに三嶺の迫力ある姿。天を突く鋭い山容は朝見たものとはまったく違った感じだ。こちらから見る方が素敵かな。
西熊山からはお亀岩への下り。稜線から少し下ったところに見える赤い屋根の小屋は「お亀岩避難小屋」。
お亀岩避難小屋はとても良い小屋だ。なんていったってトイレがる。大したことないじゃんと言う人もいるかもしれないが、山を汚さなくて済むし、携帯トイレを持ってきてもこの見晴らしの良い縦走路で大をするのはちょっと気になるからね。

中もとても綺麗だ。寝るとこと別に食事を取るスペースがあるし、服なんかを乾かすのにも便利だ。
寝るところは2階建てでとても綺麗で造りもしっかりしている。窓が多く、明るいのも良い。水場も近いらしいし、この縦走路では一番の山小屋だと思うな。
さて、ありがたいトイレを利用させてもらい、軽くなった体で再び歩き出す。ちょっとのんびりしていたせいか、帰りのバス時刻を考えると天狗塚へ行けるか微妙な時間になってきた。

お亀岩からは急な登り返しとなる。笹原を抜けると森の中となるが、ここがちょっと迷いやすい。踏み跡が少し薄く、迷ってしまった。道はすぐには尾根に出ず、しばらく斜面をトラバース気味に進んで、ロープのある急登を経て尾根に出ていた。よーく踏み跡を見るべし。
尾根に出ると細い笹の道となる。南側は鋭く切れ落ちており、滑落したらかなり危険。この縦走路唯一の危険ポイント。十分注意して進むべし。
急登を登りきると天狗峠に出る。これを天狗塚方面へと進み、少し上り返したピークが天狗塚と西山(久保)への下山道との分岐だ。天狗塚へはちょっと距離がある。

帰りのバスの時間を考えると天狗塚へ行くのはちょっとつらいかと思ったが遠く四国まで来て、登らず帰るのはもったいない。ちょいと急げば間に合うし、もし間に合わなければタクシーで戻ればいい。天狗塚へ行こう。
ザックを下ろして必要なものだけ持っていざ天狗塚へ。軽くなった体で少し小走りに進むと、15分もかからず天狗塚へ到着。おっしゃ、こりゃバスに間に合うぜ!
振り返るとなだらかな笹原の尾根の向うに三嶺の三角の頂、その向うには剣、次郎笈が遠くに見える。昨日はあそこから歩いてきたのか。ずいぶん遠くまで来たもんだな。
一通り景色を楽しんだ後、再び小走りで分岐まで戻る。往復30分。こりゃ、バス間にあっちゃうね、頑張ったな俺。

ザックを担ぎ、楽しませてくれた景色に別れを告げ、いざ下界へ。

初めは笹原の気持ちの良い道だけど。。。
ちょっと足元が良くない。ここも粘土質で昨日の雨に濡れて滑りやすくなっていた。何度かコケそうになったし、足元も汚れる。スパッツ必須だな。
急傾斜を下って行くとやがて森の中に入る。傾斜は相変わらず急でどんどん標高を下げていく。思ったよりも時間はかからないな。
一旦平坦になるが、再び傾斜は強くなり、そのままずっと下って行くと、舗装された林道に出た。車が何台か止まっており、どうやらここが西山林道登山口のようだ。
急傾斜をずっと下ってきたので膝が少し笑っている。ちょっと休憩して行こう。

少し経つと下りの途中で会った登山者の方が降りてきた。この方、ここに車を止めて天狗塚へと登られたようで、車に乗って行かないかと誘っていただいた。

今日はこのまま歩き切って「バス間にあったぜー!」と喜んでフィニッシュしたい気分だったので断るが、「ついでなんでどうです?」とまた誘われる。こうなると意志の弱い伸二郎はすぐ折れてしまう。

さらにもう一度誘われると、それじゃ、お願いしますと乗せてもらうことに。我ながら、意志の弱さに驚きだ。。。

この方、東京から来られたそうで、百名山はもちろん、二百名山も登られた山の大先輩。いろいろと情報を聞かせてもらった。

で、びゅーんと久保までワープ。バスの停留所っぽいところで降ろしてもらう。ありがとさんでした。

時刻はまだ11:20。バスの発車時間まで2時間もある。うーん、天狗塚まで走ったのはなんだったんだか。。。

停留所近くには白髪避難小屋で一緒だった赤石から来た方がいた。二人とも暇になってしまったし、早く帰りたかったので、乗合でタクシーで行くことに。ちょうど待っていたこの場所はタクシー乗り場でもあり、建物の入口を開けて声をかけると中からタクシーの運転手さんが出てきた。
タクシーは見ノ越まで5270円だった。バスだと1740円だから3人いればタクシーでも良いな。

見ノ越は駐車場が満車で入りきれず路上駐車があふれていた。さすがGWだな。

着替えを済ませ、帰路に。

四国の高速は空いており、順調に走る。途中、上板サービスエリアで食事休憩。阿波尾鶏丼と半田そうめんとのセット(980円)を食べたが、阿波尾鶏丼はイマイチだったなー。そうめんは美味しかったから今度来たらそうめん単品にしよっと。
その後も順調に走っていたが、明石海峡大橋終点から渋滞が始まる。その後は阪神高速の嫌になる渋滞。

スーパー時間がかかったので途中で下りて並行で走る湾岸線に入るが、そこも少し渋滞気味。まったく、名神〜明石海峡大橋までの阪神高速区間はなんとかならんのか。今度は中国自動車道使ってみるか。。。

その後は渋滞するもぼちぼち順調に走る。新名神まで来ると土山から先渋滞80分とあったので、土山ICで下りてR477鈴鹿スカイラインを通ることに。

鈴鹿スカイラインは初めて滋賀県側を通ったが、カーブが多く、面白いところだ。バイクやスポーツカーならさぞ楽しいだろう。峠を越えると四日市の夜景も綺麗だし、なかなか良い。

四日市ICで再び高速に乗るとあとは渋滞も無く、スムーズに走って帰宅。嫁とニャンコに迎えられ、充実した四国遠征は終わった。

剣山〜天狗塚縦走、気持ちの良い笹原の道が続き、なかなか良いところだ。本州ではあまり知られていないが、三嶺という山も良かった。個人的には三嶺から天狗塚が一番歩くのは気持ち良いと思うので、時間があれば剣山だけでなく、三嶺、天狗塚もからめたいところだ。


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剣山〜天狗塚縦走 2013年5月3〜4日

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