猫とバイクを愛する男のツーリング、登山、
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瀞峡、谷瀬のつり橋

 千枚田からR311の細い区間を走り、R169で熊野川町に入ったところに瀞峡(どろきょう)観光ジェット船の発着場(地図上で”1”と記してあるほう)がある。このジェット船は志古乗船場から瀞峡までを往復する観光船で料金は3340円となっている。船は頻繁に出ており、あまり待たずに乗れる。ヘタレも「こりゃのっとかなー」とウキウキ気分で乗船する。天気は上々。いざ出発。

 さすがジェット船だ。水しぶきを上げながらなかなかのスピードで川をあがっていく。蛇行しているところもスピードを落とすことなく、かなり船体をバンクさせて豪快に曲がっていく。「こりゃなかなか楽しいわ」と気分よく風景を見ていたヘタレに耳を疑うようなアナウンスが流れてきた。

「このウォータージェット船は瀞峡までを片道50分結ぶ観光遊覧船で…」
「ん、片道50分。ということは往復100分オーバー⇒現在1時40分⇒帰り3時20分…、なんぬぃー!!もう夕方じゃねーかー!!半分にしとけよ!」

そんなヘタレの気持ちも知るはずも無く、船は雄大な熊野川をひたすら北上。そう、ひたすらなのである。実際、観光ポイントの瀞峡はあまり長い区間でなく、ほとんどが瀞峡まで行く時間に費やされている。水しぶきをあげ、コーナーをバンクさせていくのも楽しいのは初めだけでやがて飽きてしまった。また、このジェット船の運ちゃんはかなり横暴で進行先にいるカヌーや釣り人に対しクラクションを鳴らしまくりだった。運ちゃんはほとんど良い人だと思うけど。。。瀞峡自体はなかなか良いものだが、それ以外の部分が良い印象を抱けなかったため全体としてあんまり良い印象は残らなかった。

 あとで分かったことだが、実はジェット船乗り場は紀和町にもある(地図上”2”と記してあるとこ)。この乗り場はR311の北山川にかかる「瀞大橋」のたもとにあり、ここからなら瀞峡まで片道30分くらいである。料金は往復2800円で、千枚田を見てからジェット船に乗るならこっちが絶対お勧めである。

ただ、この乗り場は志古乗り場とは違い、乗り場建物は無かったと思う。乗船するにはホテル瀞流荘(05979-7-1180)で乗る時間を予約、料金を払った後、乗車券を持って乗り場に行き、船が着いたら乗船券を渡し、乗船をするという流れだ。もちろん、ホテル宿泊者じゃなくてもO.Kです。
雄大な熊野川の流れ。志古乗り場から乗船の場合、ジェット船のほとんどの区間がこんな感じ みかんソフト、ジェット船乗場にて。味はイマイチ
北山川が作り出した美しい峡谷”瀞峡”

 ジェット船発着場に戻ってきたとき時刻は15時30を過ぎていた。今日いく予定だった那智の滝、潮岬はキビシイいかと考え今日はこのあたりで泊まることに。さっそく地図を開き、キャンプ場を探すと本宮町にいくつかある。電話をしてくと川湯キャンプ場が空いていたのでそこに泊まることにする。

 川湯キャンプ場は冬季に川を堰き止めて作る”仙人風呂”で有名な川湯温泉の近くにあり、料金は700円だ。このキャンプ場に限らずだが、このあたりのキャンプ場はどれもかなり広い。この日も3連休の中日とあってかなりの人数だったがそれでも空きスペースはじゅうぶんにあった。

 ささっとテントをこしらえてぼけーとしていたが、あまりに暇なのでご飯前にどこかいこうと考える。地図をみるとそんなに遠くない(と感じていただけで実際にはかなり遠かった。)ところに日本最大のつり橋”谷瀬のつり橋”がある。ここしかないぜと思い出発。しかし、実は谷瀬のつり橋までは川湯から55kmほどもあり、ちっとも近くなかった。変なときだけ楽観主義のヘタレはそんなことをへとも思わずワインディングを快適に走る。

 時間の流れはとまることなく、太陽がきっちり傾いてきたときヘタレはようやく気づいてきた。「やべえんじゃね」。そして空の色が赤から紫に変化し始めたときはっきり気づいた。「遠いんじゃねえか」。そうとわかると急に焦りだす。ペースを急に上げ、目を血走らせ夕闇迫る山道を爆走する。爆走のかいあってか何とか暗くなる前につり橋に着いた。

「へへへ、やっぱ間に合ったじゃねーか」
間に合うと急に気分が良くなるものである。夕闇迫り、人もまばらになったつり橋をウキウキ気分で渡る。

谷瀬のつり橋は長さ297m、高さ54mと立派で、歩くとゆらゆらといい感じで揺れる。足元には「おデブちゃんが乗ったら折れるんじゃない?」と疑いたくなるような板が張ってあるだけ。ホントに落ちそうだという恐怖感があり、なかなか面白い。

しかし、実は板の下には鋼鉄製のワイヤーが通っており、たとえ板が折れても落ちない仕組みになっているのでご安心を。

 橋の下にはキャンプ場があり、この日も多くの人がキャンプを楽しんでいた。ヘタレもここでキャンプをすれば良かったと後悔したが、川湯にテントを張っているので仕方なく、夜のワインディングをひた走り、川湯に戻るのだった。
長さ297mはなかなかの渡り応え。
結構高くて足がすくんでしまいます。
長さ297m、高さ54m。日本一のスケール”谷瀬のつり橋”。揺れが愉快だ。

ツーリングデータ
瀞峡ジェット船 場所 志古乗り場:和歌山県東牟婁郡熊野川町志古
小川口乗り場(こちらがお勧め!)三重県南牟婁郡紀和町小川口→
特徴 各乗り場から瀞峡までを結ぶ観光船。時速は最大で40kmにもなるらしい。
各乗り場からの所要往復時間は志古乗り場:2時間、小川口乗り場:1時間と差があり、私は時間の短い小川口乗り場がお勧め。
料金 志古乗り場:3340円(大人、往復)
小川口乗り場:2800円(大人、往復)
リンク http://www.kumakou.co.jp/
川湯野営場
木魂の里
場所 和歌山県東牟婁郡本宮町
特徴 仙人風呂で有名な川湯温泉のすぐ近くのキャンプ場。予約不要。河原を掘れば温泉が出るらしい。とても広いキャンプ場です。
料金 入場料600円、 駐車料:バイク100円、車500円
リンク http://www.za.ztv.ne.jp/kawayu/home.htm
谷瀬の吊橋 場所 奈良県吉野郡十津川村谷瀬
特徴 長さ297m、高さ54mの日本最大の吊橋。スリル満点。お勧め。
料金 バイク:100円(橋のすぐ隣のバイク駐車場は無料)、車500円
リンク http://www.vill.totsukawa.nara.jp/main_kankou.html
つり橋の里
キャンプ場
場所 奈良県吉野郡十津川村谷瀬
特徴 谷瀬のつり橋の真下にあるオートキャンプ場です。人気つり橋の下ゆえなかなか騒がしいとこみたいです。
料金 バイク2000円くらい?
リンク http://www.linx.co.jp/Arcss/camp/htm/kinki/2802.htm




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