猫とバイクを愛する男のツーリング、登山、
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金峰山 '06年11月
(出発〜富士宮口頂上)

 富士山は大人気の山で夏の登山季には列を成して登っていかなければならぬほど。混んでるのが嫌いな伸二郎には実に辛い。何とか混んでない時期に登りたいなと調べてみたら、どうやら5月が天気も良く向いてそうだと分かった。

 問題はまだ豊富に残る雪だが、もともとクサリ場などが無く、危険度は低い。アイゼンとピッケル、防寒装備さえあれば登れると判断。5月富士登山が決まった。

 事前にピッケルの使い方に慣れるため、御岳に登って準備バッチリ。いざ出発。

 16時30分に嫁と車で富士に向かう。途中、通勤渋滞にも巻き込まれず順調に進み、富士川SAで夕飯を取る。嫁がうどんセット(うどんと桜えびのミニ丼のセット)800円で、伸二郎が本マグロSP丼1250円。

 うどんセットはフツーなお味。桜えびのかき揚げは特に美味しくも無くまずくも無く。本マグロSP丼はなかなか美味しかった。もう少し醤油の香りが控えめでも良いかなと思ったが、まー個人的には満足した。
うどんセット(800円)はうどんに駿河湾名物の桜海老のかき揚げミニ丼がつく。味はどちらもフツーかな。 本マグロスペシャル丼(1250円)。赤身、トロともになかなか美味しい。お勧めかな。

 富士SAで高速を下りてR139で富士宮方面へ。富士宮市で県道180「富士山スカイライン」で富士山方面へ。暗〜い雨の夜道をぐんぐん登っていくと、新五合目方面への道が合流してるので、そちらに曲がる。

 雲にかかったのか、ガスが酷い。クネクネとした道を登っていくと、やがて新五合目に到着。登山口近くと思われし場所には車が3台ほど止まっていた。車を止め、布団に入る。こんなとき、ミニバンは便利だ。

 夜は雨、風が強く、明日の登山が少し心配になる。荒れてたらもしかしたら遭難するかもしれんな。でも、きっと晴れると信じ、就寝。おやすみのすけ。

 4時30分ごろ目が覚める。すでに周りは明るいみたいだ。そして少し騒がしい。起きて辺りを見ると、結構車が止まっている。いつの間に(って寝てる間にきまってんだけどね)。とりあえず、車を出て辺りをぶらつく。薄雲はかかっているが、晴れているようだ。やったね!

 下界を見ると、ちょっとした雲海。朝からいいもん見せてもらったな。車に戻り、登山の準備をしていざ出発。今回のポイントはシリセード用のヒップソリを持ってること。なんだかちょっとおしゃれじゃないの。
朝起きると、登山口周辺はなかなかの賑わい。こりゃ、遭難の心配無さそうだ。
新五合目駐車場からは雲海のプレゼント。登山口と言えども標高2400m。雲海も見れるくらい高い。さすが日本一。 登山口にて出発前の記念撮影。今日のファッションのポイントはなんと言ってもヒップソリ。おしゃれ〜。

 登山道の入り口には登山道通行止めの看板が出ている。紛らわしいが、登山禁止ではない。きちんと登山届けを出して自己責任の下、登山することは許可されている。富士山は特別な山で、登山をしていない普通の人も登るので、こういった理がいるのだ。それにしても文は紛らわしくないように変えるべきだな。

 登山道は最初のうち、斜面を緩やかに登る。ザレた道だが、傾斜が緩いので楽チンだ。残雪もあるが、特に危険箇所も無い。斜面を緩やかに進んでいくと、やがて六合目に建つ雲海荘に着く。
6月末までは登山道通行止めの看板が出る。紛らわしいが登山禁止でない。登山届けを出して自己責任でってこと。 登山口の標高は2400m。頂上は3776mだから標高差は1376mとそこまで大きくない。
登山道の始めは砂礫の道。傾斜は緩い。 六合目にある雲海荘。六合目と言えども2500m。雲海荘って名前も納得だな。

 六合目から新七合目はジグザグの道。岩がゴロゴロしているし、ザレてもいるので滑りやすい。注意。また、残雪がところどころにあり、凍っている部分もあるので注意。

 登山道にはあまり雪は無いが、窪地にはまだまだ残雪が残っており、この辺りまで帰りはシリセードできそうだ。
六合目から上は雪があったり無かったり。まだアイゼンはつけなくても良かった。 登山道の脇にあった、雪だまり。帰りはここまでシリセードだな。

 新七合目も近づくと残雪が少し増えてくるが、アイゼンはまだ無くても問題ない。新七合目小屋は休憩するのに良いところだ。

 余談だが、新七合目の次は元祖七合目となっている。○○合目という言葉はそこに小屋を建てた人が勝手につけたか知らんが、実に分かりにくい。七合目は二つもいらんので、どちらかを七合目、どちらかを6.5合目か7.5合目にしといてくれた方が良い。改善を望む。

 新七合目からは再び雪もなくなったかと思いきや、残雪が増え、ここでアイゼンを装着することにした。アイゼンをつけると自分の好きな場所を通って登ることができるから良い。ただ、踏み跡が無い場所は雪面にアイゼンを突き刺さねばならず、ちょっと疲れる。

 赤茶けた岩がゴロゴロした場所に小屋が建つ元祖七合目の周辺は雪も無い。こういった場所はアイゼンがちょっと苦手とする場所。ゆっくり慎重に行く。
新七合目も近づくと雪が多くなってくる。それにしても、新七合目とか元祖七合目とか紛らわしい。名前変えるべきだ。 新七合目からもアイゼンなしでいけそうだなと思いきや、この後でっかい雪だまりがあった。やっぱアイゼンは必要。
5月頭の御岳に続き、2回目の登場の冬季登山靴と10本歯アイゼンの組み合わせ。ちょっとかっこいいじゃない。 雪だまりが続いたが、元祖七合目付近でいったん雪が切れる。

 元祖七合目からh一面の雪景色が続く。傾斜もキツク、ジグザグを切って登るが、なかなか進まない。近いかなと思っていた八合目がちょっと遠く感じる。ただ、天気は安定してるし、時間にも余裕があるからゆっくり進めばよい。前泊っていいなあ。
元祖七合目より上は一面の雪景色。登山道はすっかり隠れているが好きな場所を歩けばいい。雪山は自由だ。 キツイ上りが続き、近くに見える八合目小屋もなかなか近づかない。焦らずゆっくり前進だ。

 時折休憩しながらもちゃくちゃくと進む。振り返ると富士山らしい景色が広がる。一面の雪面のはるか下に雲海。標高の高さを実感する。雲が取れれば駿河湾も見えるかも知れないが、この場所が晴れているだけで十分満足だ。

 やがて八合目小屋に着いた。富士山はそれぞれの小屋にそれ程特徴が無いから、実際に登ってるときには今何合目の小屋かって分からなかった。でっかく「八合目」とか書いてくれるとちょっとありがたいんだけどな。

 八合目小屋から同じような雪面の景色の中上り、八合目小屋と同じような九合目小屋についた。ちょっと疲れたので腰を下ろして休憩する。屋根と同じ高さの雪面にどっかり座り、下界を眺める。スキーヤーやボーダーは荷物が重くて辛そうだな。。。
振り返ると遮るものの無い雪面の向こうにどこまでも続く雲海。さすが日本一の山。雲がずいぶん下に見える。 雪に埋もれた八合目小屋。こんなに雪があってもつぶれないんだな。山小屋って結構頑丈なんだね。
九合目小屋付近にてしばし休憩。富士山らしい高度ある景色。駿河湾はかすんで見えない。でも十分満足。

 九合目から先はようやく富士山の本領発揮か、強風が吹き荒れていた。強い風は雪を巻き上げ、それが顔に当たり痛い。ボケっと突っ立ってたら風にぶっ飛ばされそうで、しゃがんで風に耐える。初めて耐風姿勢をとった。

 九合目五勺から見上げると、富士宮口頂上が見えた。もうすぐ頂上か。しかし、その前には傾斜の強い雪面がある。ここが富士山で一番の頑張りどころ。

 急傾斜の斜面は気を抜いたら滑ってしまそうで注意してゆっくり登る。また、風も強く、時折吹く強風を耐風姿勢で耐える。空気の薄さも手伝ってか、すぐに息が切れる。すぐ近くに見える頂上がなかなか遠い。
九合目より上は強風が吹き荒れる。煙のように見えるのは地面の雪が風に舞っているもの。顔に当たって痛かった。 九合目五勺より上が富士登山で一番の頑張りどころ。傾斜がキツク、空気も薄い。焦らず滑らず着実に。

 そんなキツイ区間もいよいよ終わり。木の鳥居が見えてきたら頂上はすぐだった。富士宮口頂上は平坦で、お土産屋のおかげで風裏となり、割と暖かい。今日の晴天のお礼を言って、ちょっと早いお昼ご飯にする。

 今日のお昼はコンビニおにぎり。明太子とサケ。どちらも美味しい。やっぱお昼はおにぎりが一番だ。カロリーメイトじゃ味気ないもんね。
雪に埋もれた富士宮口頂上。ここは風裏でホッとできる場所。ちょっと早いお昼休憩とした。おにぎり美味しかったな。 雪に埋もれてくぐるのに苦労する鳥居。今日のいい天気をどうもです。


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