猫とバイクを愛する男のツーリング、登山、
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その5



燕岩からは平坦なハイマツと森の中のトラバース路。ところどころ紅葉していて綺麗だ。
トラバースを終えると雪倉への登りが始まる。まずは緩やかな草原の登り。右手には荒々しい岩壁が天を突き、柔と剛の素敵な景色が広がる。
主稜線まで出たのち、トラバース気味に北斜面を登って行く。
その後はつづら折れの急登。つづら折れに登山道が通っているため、傾斜の割にきつくない。
急登を上り詰めて平坦な場所に出てちょいと休憩。振り返ると歩いてきた道と朝日岳が美しい。五輪尾根も見える。昨日は辛かったなー。
東を見れば妙高の山々。特に火打山と焼山が素敵だ。今日火打や雨飾山に登っている人はこちらを眺めて綺麗だと思っているだろうな。
目の前には雪倉のカール(たぶん)が広がる。ここから頂上まではそんなに距離が無いように見えるが、結構かかる。まずは右のカールの縁の尾根を行く。
尾根を登りきると平坦な主稜線に出る。ここは振り返った朝日岳が美しい。
ここからがきつかった。今までの登りで疲れている体に最後の150mの登りが身に染みた。
ようやく登りつめた雪倉岳の頂上からは素晴らしい景色が広がった。ガイドブックで見慣れた頂上の碑の向うには北信・妙高の山々。この登りで何度となく眺めた景色。頂上からもやっぱり美しい。
そして雪倉からの眺めと言えばなんといってもこれだろう。白馬、旭岳へと続くスケールの大きい稜線。特に旭岳の迫力ある山容には感動した。頑張って登ってきた甲斐があったなー。
西を見れば緑の山々の向うに黒部市街と富山湾。海が見えるのは朝日、雪倉登山の特徴かもしれないな。
この日の空は完全に秋の雲。昼時になっても雲の湧き上がりが無く、素晴らしい眺めが続いた。不死鳥のような不思議な雲を眺めながら良い日に登れたなと喜んだ。
雪倉からの眺めは素晴らしく、暖かな気温と相まってとても居心地が良かった。ほかの登山者が続々と先へと進む中、伸二郎だけ1時間も頂上でまったりしてしまった。しゃなあいな。この景色、この天気では。

存分に眺めを楽しんだ後、ようやく重い腰を上げ、先へと進みだした。


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朝日、雪倉と白馬 2013年9月

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