天気はあいにくの雨。雨の登山なんか久しぶりだ。予報だと今日は小雨または霧、明日は午後回復とか。早期の天気回復を願い、ゴンドラ乗り場へ向かう。五竜岳の登山路である遠見尾根コースは登山口までゴンドラに乗っていく。ゴンドラを降りた先は山野草園となっており、色とりどりの高山植物が楽しめる。今回はさらにもうひとつリフトを乗り継ぎ、地蔵の頭手前より登山開始。 階段を上っていくとすぐに地蔵の頭に到着。その名の通り、お地蔵さんがケルンの前にたたずむ。地蔵の頭を過ぎると、道はいったん平坦になるが、すぐに上りが始まる。道は笹の中や森の中を進み、傾斜はきつい。この辺りの急な坂道は見返り坂と呼ばれる。 |
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遠見尾根の登山口へはゴンドラに乗って行く。アルプス平駅まで所要8分。 | アルプス平駅では既にガスの中。このあと、右に見えるアルプス展望リフトでさらに上まで登る。 |
リフトを降りて10分ほどで地蔵の頭に到着。その名の通り、お地蔵さんがある。 | しばらく尾根上を進む。道は平坦だ。展望が利かないため、どこを登ってるか見当つかない。 |
しばらく進むと傾斜が増してくる。ここからは見返り坂と呼ばれる急登だ。 | 斜面は階段だったり、そうでなかったりするがなかなか傾斜があり、カッパはサウナスーツ状態だ。 |
見返り坂を登りきった後はアップダウンを繰り返し、登り切ると小遠見山に着く。晴れれば360度の展望が広がるらしいが、今日は360度のガス。ちょっと休憩した後、先へと進む。小遠見山からはしばらく下り。登山者にとって、この下りはなかなかがっかりくるもんだ。せっかく上ってきた標高をまた上らねばならず、こたえる。 そんな下りを何度か重ねるのが遠見尾根の特徴だ。時折切れ落ちた尾根上を注意しながらアップダウンを繰り返す。景色も見えず、なかなかつまらないが、そんな時、励ましてくれるのが色とりどりの高山植物。高山植物が無かったら、ほんと、ただのきつい運動にしかならなかった。今回ほど高山植物の良さを実感した登山は無かったな。 |
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急傾斜を登り切ると小遠見山に着く。晴れれば鹿島槍や白馬三山の眺めが素晴しいがこの日はなーんも見えず。 | 遠見尾根はアップダウンがけっこうあり、きつい。危険箇所はあまり無いが、切れ落ちている尾根上は要注意だ。 |
やがて森林限界を向かえ、展望が開けてくる。もっとも、ガスで何も見えなかったが。。。 | 雪渓越しに本来は五竜岳が見えるハズだったんだけど。。。うーん、無念。 |
あいにくの天気の中、私を楽しませてくれたのは高山植物。シナノキンバイは群生してとても綺麗だ。 | ミヤマアズマギク。小さくても存在感十分。 |
アップダウンを何度か繰り返し、鎖場が現れる用になると、ようやく最後の上りだ。この上りがまたキツイが、これを上り切ると、唐松岳からの縦走路とぶつかる。ここから五竜岳方面へ下ったすぐが五竜山荘だ。ガスのなかから現れた五竜山荘はとても大きく、山荘の人気の高さを示していた。山荘までの道はハクサンイチゲやシナノキンバイがとても綺麗だった。 山荘に着いたのは12時30分。予想外に早く着いてしまった。手続きを済ませ、昼食を取る。休憩がてらお土産物を見てるとTシャツが売っている。モンベルの速乾Tシャツに五竜山荘のオリジナルプリントが施されたものだ。値段は2600円。おそらく店で2000円位で売っているものだろうから、そんなに高くは無い。ちょうど着てたTシャツが汗まみれだったので買って着替えることにした。 |
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きつい上りを終えてようやく縦走路にたどり着く。ここから五竜山荘までは下り。 | ガスの中から五竜山荘が現れた。結構でかい山荘だ。 |
しばらく休憩した後、あまりの暇さに頂上を目指すことにした。天気が悪かったが、もしかしたら晴れてくるかもしれんと思い、ガスの中、頂上を目指す。五竜山荘からしばらくはそんなにきつくない斜面。やがて傾斜は急となり、道はつづら折れに登っていく。 ここで久しぶりに雷鳥に出会った。ぷっくりした愛らしい姿でちょこまか歩く。ちょっと近づくとちょっと離れる鬼ごっこをしながらしばらく一緒にいたが、やがて登山道からそれてさよなら。雨の中、つらい上りだったが、雷鳥のおかげでなんだかとってもハッピーだった。 この後、道は岩場となり、所々で急登となる。最後は鎖場も現れて、慎重に上る。上り切ると、八峰キレットへの道と五竜岳頂上への道に分かれるので、これを五竜岳方面へ。ガスに包まれた尾根を進むと、五竜岳頂上だ。 |
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五竜岳はガスに隠れて見えず。なんとか晴れて欲しいのだが。。。 | 五竜山荘からしばらくはこのような斜面の上り。傾斜はほどほど。高山植物が多い。 |
やがてつづら折れの急登になったところで、雷鳥に出会った。思いもよらぬ出会いにうれしさ爆発。 | 頂上が近づくにつれて岩場のきつい上りとなっていく。一部危険箇所もあるので慎重に。 |
急な岩場を登り切ると、八峰キレット縦走路と五竜岳頂上への分岐に差し掛かる。 | 分岐を五竜岳頂上へと進む。尾根上はガスで視界が利かない。 |
五竜岳頂上からは晴れたら360度の展望。南に伸びる稜線や鹿島槍、西側に広がる立山連峰の眺めが素晴しいはずであるが、今日はガスに遮られて何も見えず。うーん、天気だけはどうにもならんからな。明日に期待だ。 しばらく頂上で待ったりした後、往路を引き返して山荘へと向かう。下山途中、前を行く登山者を見ていたら、結構急だったことに気がつく。上りでは分からないもんだ。慎重に下り、山荘に着いた。 山荘に着いてから再び暇になり、ごろごろしていたらガスが少し晴れてきた。おお、これは良いと外に出ると、ちょっとだけ景色が見える。五竜岳は相変わらず雲の中だが、遠見尾根や餓鬼谷方面が少し見えた。明日は期待できそうだ。 夕食はカレーだった。1700円でカレーとは少し残念だが、2500mであったかいご飯を食べるには値段が張っても仕方ないか。星が見えないかと少し粘ったが、見えず、就寝。明日は晴れると良いな。 |
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分岐から5分ほどで五竜岳頂上に到着。晴れれば360度のパノラマが広がるが、この日は360度のガス。残念。 | 帰り道。前を行く登山者を撮ってみた。こうしてみると、結構急だったんだなと実感。 |
小屋まで戻ってくつろいでいると、少し雲が晴れてきた。頂上までは見えない。もう一息なんだけどな。 | 今日登って来た遠見尾根を見る。あんな感じだったなんだなー。 |
立山連峰は残念ながら雲の中。しかし、明日の天気には期待が持てそうだ。 | 夕食はカレー。お値段1700円。一瞬、具のスコッチエッグがアワビに見えた。んなわけ無いわな。 |
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