広くなった沢を進んでいくと前に分岐が見える。左へ進めば針ノ木峠、右に進むとマヤクボ沢だ。今日は雪も安定してるし、マヤクボ沢を登って針ノ木に行くことにする。 | ||
針ノ木峠はすぐ近くに見えるが、傾斜は強く、なかなかきつそうだ。 | ||
マヤクボ沢もまた傾斜がキツイ。この日はほとんどがスキーヤーで前を行く人たちは全員マヤクボのコルへ向かって右にルートを取っていた。 あっちが登りやすいのかな?こっちはイマイチなんかな?なんて気になりながらも伸二郎は針ノ木へまっすぐ向かうルートを取った。 |
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この日できたと思われるトレースは無く、ワカンでプチラッセル。それ程埋まらないから良いけど、傾斜はきつく、疲れる。 もうすぐハイマツ帯ってとこで傾斜はさらにきつくなり、バテバテになる。うーん、相変わらず体力ないなぁ。 ヘタレながら進んで行くと少し離れたところでライチョウが歩いている。今年ライチョウを見るのはこれが初めてか。なんだかうれしい。 |
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ライチョウの助けもあり、ハイマツ帯を登りきる。一旦傾斜は弱まり、座るに適した石もあったので、休憩。振り返ると爺ヶ岳の向うに鹿島槍の姿。なかなか良い景色。眺めを楽しみながらパンをほおばり、しばしまったり。 | ||
腹も膨れたし、さあ、行くか。 目の前には針ノ木岳の頂上。直登してもよさそうだったが、体力がもたないなと思ったので、左のコルへ向かうルートを取る。 しばらくは傾斜も緩く、楽ちん。 |
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が、コルへ近づくにつれ、傾斜は強まり、バテる。ふー、距離は近いけど、なかなかつかんなー。 | ||
立ち止まって休憩をしてると、少し南側を登っていたスキーヤーが何やら声を上げている。どうしたんだろうと反対側を見ると、スキーヤーが雪崩にのまれていた。 どうやら頂上直下から滑りだし、自ら引き起こした雪崩に巻き込まれてしまったようだ。この時期の雪崩なので、人が埋まるようなことはなく、おっかなさは無かったが、せっかく楽しみにしていた滑降が台無しになって少しお気の毒だった。 他にも融雪雪崩は起きていたので、コース取りは少し考えんといかんな。 |
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休憩を繰り返し何とかコルへとたどり着く。この日の天気はとても穏やかで風も弱く、寒さはない。あとはのんびりと空に伸びる稜線を行くだけだ。 と思っていたら、正面に見えているピーク直下の傾斜が結構強く、ダガーポジションで登ることに。今回の登りコースで唯一ここだけが注意ポイント。しっかりアイゼン、ピッケルを効かせて登るべし。 |
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ピークを越すとあとはなだらかな道を少し進めば標高2820m針ノ木岳頂上。お疲れさん。 快晴の頂上は暖かでとても快適。良い日に登ることができたな〜。 |
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針ノ木岳 2013年5月 |