トイレを済ませ、ちょいと腹ごしらえをして、さぁ、常念へ。ここから常念山頂までは標高差400m。結構キツイ。 | ||
常念乗越からしばらくは夏道が出ているのでアイゼンは不要だ。足元は岩がゴロゴロした道。ちょっと歩きにくい。また風は常に強く吹いており、ちょっと寒い。手袋や帽子は持ってこないとな。 | ||
途中で振り返ると常念乗越の向うに横通岳が美しい。常念からしかその雄姿はわからない隠れた名山。 | ||
岩ゴロゴロの斜面を登り続けると尾根に出る。傾斜はようやく緩くなり、頂上まであと少し。 | ||
ちょっと尾根の東側を見ると、下からチェックした雪の付いた沢があった。この沢は途中に障害物も無く、傾斜も適度で下までのロングクルーズが楽しめそうだ。こんなシリセードに最適な斜面があるとは常念やるな。 | ||
さて、尾根を進むと前常念との分岐に着く。ここからは雪が残っており、アイゼンを着けようか迷ったが、傾斜は緩く、ステップもちゃんと切られているのでアイゼンなしで行くことにした。 | ||
頂上には先客が数人。夏とは異なり、静かだ。今日の晴天のお礼を言って、さっそく景色を楽しむ。 | ||
正面には槍穂の稜線。まだまだ残雪豊富だな。青空に白い稜線が良く映える。 | ||
穂高アップ。こうしてみるとザイテングラートは結構急だな。涸沢、この時期に行って静かにテン泊しても良いかもなー。 | ||
北には横通岳から続く表銀座の稜線。遠くには剣や後立山の山々も。今日はどこに登ってる人も最高の気分だろう。 | ||
東には前常念へ続く稜線と安曇野の町並み。遠くには浅間山の姿も。 | ||
視線を少し右に移せば南アルプスの向うに富士山の姿も。5月は空気が澄んでいて良いな。 | ||
南には蝶ヶ岳へと続く稜線。その向こうには中央アルプス。樹林帯のアップダウンが多くなければもっと多く縦走するんだけどなー。 | ||
上高地と続く深い谷と乗鞍、御嶽。御嶽はここから見ると三角形で普段見る台形の山容と異なり、少し違和感があるな。 | ||
ぐるっと一周景色を見た後は、南側の景色を見ながらゆったりとお昼ごはん。いやー、今日は最高の天気だ。 | ||
コーヒーを飲んでまったりしていると山頂に人が増えてきたので下山開始。気持ちの良い青空の下、頂上を後にした。 | ||
下りはもちろん、シリセード。登りにチェックした場所から降りようかと思ったが、前常念との分岐すぐからでも行けるんじゃないかと思ってそこから降りることに。でも、結局、途中でハイマツが出ており、1,2度横に移動する羽目に。やっぱ登りにチェックした場所からが一番のようだ。 | ||
それでも途中からは素晴らしいシリセードバーンが続き、スーパーロングなシリセードを楽しめた。いやー、これだけ長い距離シリセードできたのは富士山以外で初めてかも。常念、最高じゃないか。 最後の方は傾斜も緩くなり滑らなくなったのでヒップそりを装着。最後の最後までシリセードを楽しむことができた。ヒップそり持ってきて良かった。 登りに使った登山道と合流してからドロップポイントを振り返る。標高にして600m。本当に楽しい場所だった。 |
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そうそう、今回、ヒップそりの持ち方を一工夫。今までは片手でヒップそりを持って滑っていたが、これだとピッケルを持つ手が片手になってしっかりとブレーキを掛けられなかった。 今回、ベルトにヒップそりを固定することで両手がフリーにでき、ピッケルを両手で持つことでしっかりとピッケルブレーキを掛けることができた。少し股が痛いが、スピードコントロールしやすくておすすめ。 |
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お尻はパンツまで水が浸みていたが、全然平気。歩いている間に乾くだろう。お尻が濡れることを恐れていてはシリセードなんてできんぜよ。 | ||
雪渓を気分よく下り、樹林帯へと入る。樹林帯は午後の明るい日差しで新緑が綺麗だった。明るい新緑の森に気分よく登山口まで下って行った。 | ||
着替えを済ませ、家路へと車を走らせる。途中で見た常念は端正でとても美しい山容だった。 | ||
久しぶりの常念岳、残雪の景色に、長いシリセードバーンに、明るい新緑にとても満足の山行となった。GW後の常念岳、とても楽しくおすすめですぞ。 |
その1 | その2
常念岳 2014年5月 |