猫とバイクを愛する男のツーリング、登山、
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その2



積雪期の新中の湯ルートは基本的に無雪期と同じ。最初はトラバース。ところどころ踏み抜くが、良く踏まれていてスノーシューとかは不要。
トラバースが終わると、かなりの急登。夏なら登山道が出ていて、もう少し傾斜が弱いだろうが、積雪期にはスーパー急傾斜。キツイ。
林道歩きでおつかれ気味の伸二郎はこの急登ですでにバテバテ。その後も急登は続き、なかなか足が進まない。焼岳ってこんなにきつかったっけ?

長く急登が続いた後、ちょいと下りになったあと、ようやく傾斜が緩まった。

この日はゲートが閉まっている平日とあって、人はとても少なく、森の中では誰とも合わなかった。

それでも、全然心配は無かった。トレースは残っているし、何より赤布がすごく多いからだ。積雪期にはルートがわからなくて不安になることが結構あるが、ここのコースは無縁のようだ。初心者にも勧められるね。
傾斜が緩まってからは木々の間隔が広がってきて、時折焼岳の姿も見えるように。もうすぐ森の中を抜けるようだ。
ほどなく森の中を抜けると、下堀沢出合の展望地。正面には青い空に聳える焼岳の姿。雪は異常に暖かかった3月からの気候のせいか、少な目だ。
下堀沢上部の谷には下ってくる登山者の姿が見える。今日の登山で初めて人に会うな。もう下ってるってことは中の湯温泉に泊まっていた登山客かな?
冬枯れの木々の間を抜けると、一面の銀世界となった。雪山らしいシンプルな美しさ。やっぱり積雪期の山は良いもんだ。
東を見ると正面に霞沢岳。GWみたいな雪の量だな。
焼岳の右奥には穂高の姿。こちらも雪が少な目。あと1、2回は雪が降って欲しいもんだなぁ。
下堀沢上部では時々デブリも見られたが、規模は小さく、またそれほど新しく無いようだ。気温は高く、融雪雪崩はあるだろうが、小規模に収まるだろう。
谷を登って行くと早い時期から北峰の噴煙が見えてくるが、なかなか近づかない。上に行けば行くほど足に疲れも溜まっているので、そんなもんだろう。

北峰へは無雪期と異なり、まっすぐ進んで行くのが安全で早い。
疲れて振り返ると乗鞍の姿。今日は風も弱いので、さすがに乗鞍の稜線でもきつくないだろう。
まっすぐ北峰に進もうかとも考えたが、あわよくば南峰へ行こうと鞍部に向けて進む。

が、ようやく火口壁まで来て見上げた南峰はなかなかおっかなく、ピッケル1本で登るのはちょいと心もとない。残念だが、お気楽気分の今日は登るのをパス。いつかピッケル2本持ってきて挑戦しよう。
南峰に背を向けて北峰への道を歩く。夏道と同じように北峰直下をトラバースしたが、これがとてもイマイチ。高い気温で雪は腐り、何度か踏み抜いてそのたびに足をつる。やっぱり北峰へは谷筋から直登するのがベストだな。
トラバースを終えると、上高地方面からの道とぶつかり、あとは吹き上げる火山性ガスを見ながら岩場を登るだけだ。
岩場を登りきると焼岳頂上。頂上には伸二郎の他に2人だけ。焼岳とは思えぬ静かな頂上だった。


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焼岳 2013年4月

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