猫とバイクを愛する男のツーリング、登山、
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その4


頂上からは360度の素晴らしい展望が広がる。南には白峰三山の堂々たる山容とその先に塩見、赤石、荒川三山の南アルプスを代表する山々が。
少し西に目をやると甲斐駒とは対照的なたおやかな仙丈がどっしりとたたずむ。
そしてその仙丈の右には中央アルプスの峰々と奥に御嶽山。中央アルプスもよく晴れている。一か月前は向こうからこっちを見てたっけ。
さらに右に目をやると北アルプスの姿が。あちらも穏やかに晴れているみたいだ。雪の季節に西穂独標に一度行ってみたいな。そしていつか槍とかも積雪期に。
視線を北に移すと八ヶ岳が島のように浮かんでいた。ここから見ると八つの頂があまりよくわからないな。
どの方向の景色も素敵だが、やっぱり一番素敵なのが鳳凰三山と富士を交えたこの方向かな。まったく富士は千両役者だな。
頂上で一緒になった登山者に生姜湯をごちそうになり、ほっこりした後、下山を始める。今日は本当にいい天気でよかった。

七丈小屋までの下山路はすこぶる楽ちんだった。雪のある下りは雪が表面の凹凸をとってくれ、まっすぐなコース取りもできるし、クッションにもなってくれるので実に下りやすい。夏場のコースタイムより早いくらいだ。

七丈小屋でデポしていた荷物を回収し、少し休憩した後、再び下山開始。

途中、ハシゴや鎖を慎重に通過。だいぶ岩場とかに慣れてきてるせいか、この辺もすこぶる順調だ。
鎖場を過ぎ、5合目小屋跡で甲斐駒方面を振り返る。穏やかな晴天の中、真っ青な空に聳えたつ頂を眺める。素敵な景色をありがとう。
と、ここまでは良かったが、その後が長かった。黒戸尾根、登りも長いが、下りは疲れている分もっと長く感じる。

途中、昨日ウィンナーをごちそうになった女性に抜かれ、大きなテント泊荷物をしょったパーティーに追いつかれ、へとへとになりながら登山口到着。

神社で女性と今回の登山の無事と晴天のお礼を言って、駐車場に向かう。

着替えを済ませ、女性に別れを告げ、まずは登山口にからほど近い尾白の湯に向かう。

お風呂で登山の疲れを流した後、信玄ソフトなるソフトクリームを食べる。このソフト、甲州銘菓の信玄餅をイメージしたもので、ソフトクリームにきなこと黒蜜がかかり、きなこ餅もついている。

味はとても美味しく、尾白の湯に来たらぜひとも味わってほしい。
登山に満足し、信玄ソフトにも満足して家路につく。

今回は冬の南アルプスということで少し心配な面もあったが、それほど危険でもなく、天気も素晴らしく、とても満足の登山となった。

通年営業している七丈小屋のある黒戸尾根経由甲斐駒、かなりおすすめ。


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甲斐駒ケ岳(黒戸尾根) 2010年12月

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