

前日の予報通り、朝から本降りの雨。予報では明日まで雨が降ると言っている。ちょっとやる気を無くしてしまいそうだが、天気予報なんて適当なもの。2日後の予報なんてあたらない。天気図を見ておそらく明日は晴れるだろうと信じてバス停へレッツラゴー。 今回の登山は白谷雲水峡から登り、新高塚小屋で泊まり、翌日宮之浦岳の頂上を踏み、淀川登山口に下りるという縦走コース。登山口、下山口から宿まではバスを利用する。 宮之浦から白谷雲水峡まではバスで30分くらいだったかな。あいかわらずの雨の中、カッパを着込み、いざ登山開始。入林協力金300円を管理棟で払い、入山。 協力金のおかげか、コースはとても良く整備されていて歩きやすい。トイレ問題や登山道の整備に苦しむ山域は協力金を取って整備すれば良いのにな。数百円程度なら文句をいう登山者も少ない、いやむしろ歓迎すると思うのだが。 |
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バス停は泊まった民宿のすぐ前にあった。便利だ。 | 世界遺産だけあって環境整備の入林協力金(300円)が必要。富士山とかも協力金とって環境対策すればいいのに。 |
始めは白谷雲水峡の遊歩道を歩いてく形。石の階段などを上がっていく。途中、写真の看板がある位置で吊橋を渡るといよいよ登山道っぽくなる。 辻峠まではひたすら上りが続き、しとしと降る雨と蒸れるカッパで我慢の登山となった。 |
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始めのうちは川沿いを上流に上っていく。雨で増水していて幾つかルートが進入禁止になっていた。 | この看板の場所にかかる吊橋を渡ると、登山っぽい道になる。 |
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吊橋を渡ってしばらくは急登が続く。雨が降ってるときは滑りやすいから注意が必要だ。 | 途中にあるくぐりすぎ。すごいってことも無いが、退屈な森の中歩きに変化を与えてるところは良い。 |
森の中では景色もあまり見えず、退屈。雨が降っていなくても景色はさほど変わらないだろう。ここの楽しみは森の雰囲気を味わうこと。もののけ姫の舞台にもなった苔生す森はコケ好きやもののけファンには良いかも。しかし、それ以外の人にとってはとても退屈か。 コケに興味がない私もひたすら我慢の登山をしていたが、そんな中、素晴しい応援者が現れた。辻峠で現れたその応援者は優しい目をしたヤクシカだ。かわいらしいその姿を見て沈んでいた心にも元気が湧いてきた。ありがとう。 |
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もののけ姫の舞台にもなった苔生す登山道。コケ好きには良いかも。(コケが好きでない伸二郎には特に。。。) | 雨の辛い登山に元気を与えてくれたヤクシカ。かわいらしい。 |
辻峠からはひたすら下り。登山道は小川のようになっており、屋久島では防水性のある装備が必要だとひしひしと感じた。 辻峠から下りきると、トロッコ道にぶつかる。すこし景色が変わったことと、平坦なトロッコ道になったことでだいぶ気持ちも楽になる。 トロッコ道は基本的に傾斜も緩く、ラクチンなのだが、川に架かる橋だけは注意が必要だ。中央を除いて枕木の間隔が広く、隙間から落ちる危険があるからだ。特にこの日のように雨で川が増水しているときは落ちると危険なので踏み外さぬ様。 |
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峠から下りきったところでトロッコ道にぶつかる。ここを右に進み、しばらく傾斜の緩いトロッコ道を進む。 | トロッコ道は基本的に楽チンだが、川に架かる橋だけは注意。枕木の隙間が大きく、落ちる危険があるからだ。 |
トロッコ道は4km程続いた後、大株歩道入口で終わる。大株歩道に入るといきなり急登。木製の階段などでよく整備されているが、傾斜はずっとキツク、体力的にも辛い。 雨の中、またしても我慢の登山をしていくと人でにぎわう場所に着く。ここがウィルソン株だ。ウィルソン株は屋久杉の巨木の切り株で中は空洞になっている。名前の由来はウィルソンという人が西洋に伝えた為だとか。想像より少し小さいかなと思ったが、なかなか立派。 |
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トロッコ道の終点から再び登山道っぽくなる。 | 登山道はよく整備されて歩きやすいが、傾斜はキツク、体力的には結構辛い。 |
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巨大な屋久杉の切り株「ウィルソン株」。ウィルソンが西洋に紹介したから着いた名前だとか。大きくて立派。 | |
ウィルソン株以降もキツイ上りが続く。時間も13時を過ぎていたせいか、ウィルソン株以降はすれ違う登山者もぐっと減って静かな登山となった。 ウィルソン株以降は屋久杉の巨木が増えてくる。名のある巨木の中で最も私が良いなと思ったのは大王杉。天に聳えるような迫力ある姿が印象的だ。個人的には縄文杉よりも良く感じた。 その大王杉から30分程でいよいよ縄文杉に到着。さすがに有名だけあって展望台スペースみたいなものが作られていた。それなりに大きいが、個人的には大王杉のほうが良く感じた。この辺は好みですね。 |
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大王杉。個人的に一番良いと思った。迫力があるから。 | かの有名な縄文杉。近づいて見れないからかな、個人的にはそんなに感動しなかった。好みが分かれるかな。 |
縄文杉を後に再び上りだすと、15分程で旧高塚小屋に着く。旧高塚小屋は無人の避難小屋で小さく、古い。湿潤な屋久島の気候のせいか、お世辞にも綺麗とは言えず、とても泊まる気にはなれなかった。 |
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縄文杉はこのような展望台みたいなところから眺める。 | 旧高塚小屋。無人小屋。お世辞にも綺麗とは言えない。 |
旧高塚小屋から登山道は方向を変え、尾根筋を進む形となる。今までよりはだいぶ傾斜も緩やかになり、楽になる。幾つかの小さなピークを越えると、平坦な道となり、やがて新高塚小屋に着く。 新高塚小屋は「新」と名がついているが、「旧」に比べれば新しいといった具合で決して新しい感じはしない。こちらも無人の避難小屋だが、少し広く、よく使われているのでそれなりに綺麗だ。また、水場もすぐ近いので便利。そんな為か、なかなかの人気でほぼ満員だった。 早速、私もマット、シュラフをセットして寝るスペースを確保する。しばらくぼんやりしていたが、暇なので外でコーヒーを飲んでいた。すると、関東から単独で来た女性がバーナーが壊れたので貸して欲しいと言ってきた。バーナーを貸して少し会話を交わすと話が弾み、この日はこの女性と長いことしゃべって楽しいひと時を過ごせた。 |
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旧高塚小屋から登山道は尾根道となり、傾斜が緩くなる。 | 新高塚小屋。「旧」に比べれば新しいと言う程度で新しくは無い。ここは水場も近く便利でよくにぎわう。無人小屋。 |
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