猫とバイクを愛する男のツーリング、登山、
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その4



5/1
朝から本降りの雨。雨は一向に降りやまず、張りっぱなしのテントが心配になり、昼前、雨が弱くなったころ様子を見に行く。

3時間かけて作った要塞は雨に溶かされてぼろぼろになっていたが、テントはしっかりと固定されており、無事だった。やっぱりペグを雪で埋めた効果はデカい。

暇だったし、天気が回復したら今日はテン泊したかったので再び要塞を作るべく、作業開始。雨が降る中、初日と同じように3時間かけて要塞を復活させ、満足で小屋に戻る。

が、結局雨は一日中降りやまず、翌日の朝、気持ちよく出発したかったこともあり、今日も小屋泊まりを決めた。

3時間かけて何してたんだか。。。

明日は晴れ予報。よーやく奥穂に行ける。今日の雨で雪が腐ってるかもしれないので、朝早く出よう。。。


5/2
3時起床。
天気は。。。晴れ!

稜線には雲がかかっているが、そのうちとれるだろう。

朝飯を食べ、準備をして4:30出発。雨でトレースがところどころ消えて、わかりづらい。まー、視界はあるから、適当に登ってくか。
登り始めて最初の急登を終える辺りで空が明るくなってきた。やっぱり今日は晴れる。いやー、嬉しいね。
稜線にはまだ雲がかかっているが、その向こうには青い空。かかっている雲も厚くないな。
急登に疲れて休憩をしてると日が昇った。日の出の色合いはあまり綺麗でない。今日は黄砂が飛んでると言ってたので、その影響だろう。日の出が綺麗でないのは残念だが、晴れてるのでよしとするか。
小豆沢へ入ると傾斜は強まり、なかなか疲れる。おまけにトレースはすっかり判らなくなり、なんとなくそれらしいところを進むが、途中からどうやら外れたみたいでアイスバーンを進む形となった。

こんな時、頼りになるのがマイグリベルピッケル。固いアイスバーンにもしっかりと刺さり、実に頼もしい。アイスバーンでも怖さを感じることなく、逆に楽しさを感じながら登ることができた。グリベルエアテックエボお勧めですぞ。
しっかりグリップしながら登り、滑落の心配はしてなかったが、雪崩は少し気になっていた。

表層は安定しており、表層雪崩は起きなさそうだったが、見上げる岩場付近には大きなクラックが走っており、地震とか起きたら雪崩れそうでちょっぴり怖かった。

ここまで登って雪崩に巻き込まれて下に流されて、振出に戻ったら登る気力なくなっちゃいそうだもんなー。。。
雪崩れの心配もあり、なるべく早くこの場を抜けたかったが、キツイ傾斜に足取りは重い。休憩回数も多くなってきたところで、素敵な応援隊が現れた。山のアイドル、ライチョウだ。

相変わらず丸っこいライチョウは伸二郎を励ますかのように登る方向に向けて進んでいった。時折、滑ったりして微笑ましい。

ありがとう。おかげで少し元気が湧いてきたよ。
最後の急登を終えると、奥穂高山荘到着。2日前と異なり、今日は晴天。山もよく見える。涸沢岳もくっきり。こうしてみると涸沢岳の頂上はずいぶん近く見える。こんなに近かったっけ?
小屋に入り、小屋の人と少し話をすると、昨日の夜から冷え込み、雪壁は凍って固そうで、もう1,2時間ほど待ったほうがいいんじゃないかとのこと。

また、今日はまだ誰も奥穂に行っておらず、トレースはあまり期待できないとか。

うーん、トレース無いのか。雪壁が凍ってそうなのも少し心配だな。どうするかなーなどと行動色を食べて考えるが、凍ってるなら、ピッケル、アイゼンも良く刺さるし、ルートはまーわかるでしょと出発を決意。

青空にそびえたつ奥穂への岩壁は相変わらず迫力あるが、1年の雪山経験からくる自信は大きく、冷静に登るべきルートが見て取れる。やっぱり、今年は俄然勝てる気がする。

気合を入れて出発。さー、行くかー!


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