猫とバイクを愛する男のツーリング、登山、
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その6



誰もいない頂上でしばし展望を楽しむ。目の前には前穂へと続く吊り尾根。ここからだとすんごく近く感じる。でも結構遠いんだよね。今度奥穂に来ることがあったら前穂まで歩くのもよさそうだな。
視線を右へと移せば黒く光るまーるいジャンと焼岳、乗鞍、御嶽。ジャンは垂直に近い岩場ゆえ、雪がつかないんだろうな。

それにしてもすごい黄砂だな。
北を見れば、涸沢岳の向うに槍がどっしりとたたずむ。いつみても素敵な山容だ。今年は行けなかったが、来年は槍に行ってみようかな。
しばし展望をたのしみ、頂上を後に。素晴らしい景色をありがとう。

往路で危険個所は把握できたし、ルートもわかったので、帰りは至ってリラックス。気持ちの良い晴天の中、いい気分で下って行く。

途中、頂上に近い側の雪壁にかかったとき、登ってくる登山者が確認できた。あらっ、もう少し頂上で待てばシャッター押してもらえたな。まー、いっか。

雪壁を降りた後、振り返り、雪壁に取り付く登山者を撮る。山荘すぐの雪壁ほどではないが、ここもそれなりに急だね。お気をつけて。
何度か登山者とすれ違い、核心の雪壁を慎重に下り、奥穂高山荘へと進む。途中、梯子、鎖場ですれ違い待ちをする。安全第一と思い、じっと待っていたが、あまりに遅いので先に行けばよかったと後悔。

それにしても、大して難易度の無い鎖場でああも時間がかかり苦戦するなんて、この先大丈夫かな?大丈夫だとしても、ほかの登山者に迷惑が掛かってしまいそうだ。

急な岩場や雪壁にチャレンジするときはそれなりのレベルになって来てほしいもんだなぁ。

ぶつぶつ考えながら鎖場、岩場を下り、山荘へ無事に到着。ホッとしたと同時に達成感がこみあげる。いやー、やったね俺。頑張ったね俺。耐えたね俺。自分をちょっとほめてあげたいね。

まだ時間はあったが、目的も達成したし、家が恋しくなってきたので、他の山に登らず徳沢まで下ることにした。

涸沢への下りはもちろんシリセードだ。実はシリセード用に安いカッパのパンツを買っきたのだ。準備が良いねーなんて思ったら、冬用登山靴がでかくてカッパの裾が通らない。。。

仕方ないので、裾を切り開いて足を通して、さー出発だ。

浮かれながらザイテングラードをカッパの裾を広げた状態でアイゼンをひっかけそうになりながら歩いていたら、外人さんに注意されてしまった。ちょっと調子に乗りすぎてました。注意どーもです。

さて、ザイテンも終盤になるとシリセードできそうな斜面が出てきたのでシリセード開始!

昨日の雨のせいでところどころアイスバーンになってたり、デブリがあったりで滑り辛かったが、それでも終盤ではスピードに乗ったナイスクルージングを楽しんだ。やっぱ下りはシリセードに限るね。

テントに戻ると、昨日3時間かけて修復した我が要塞がぼろぼろになっていた。おのれ雨。せっかくの我が芸術を。。。
要塞はぼろくなってもテントはしっかりと固定されたまんまだった。やっぱペグの上から雪をガツンとかぶせ、圧雪した威力は素晴らしい。

なんてったって、最終的に20p以上埋めたったもんなー。テント撤収の時、手でテントを引っ張ったりしたけど、びくともしなかった。雪山でテントを張る人はペグを刺した後の圧雪、スーパーお勧めですぞ。
テントを撤収しているとき、足が滑ってちょいと雪壁側に倒れた。やれやれと思って見上げた空にはまーるい虹の輪っかが。色は綺麗でなかったが、なんだかちょっと幸せ気分。
そんな時、長野県警の人がヘリが来るので風で荷物が飛ばされないように注意と教えてくれた。

少し待つとヘリが到着し、テン場はプチ撮影会状態。人気者だねぇ。
テントを撤収し、こいのぼり泳ぐ涸沢ヒュッテに別れを告げ、横尾への道を歩き出す。今年も素晴らしい思い出をありがとう。
涸沢を下る伸二郎の先には涸沢へと登ってくる登山者の列。今日から登ってくる人は天気がいいからいい思い出作れるね。ちょっとだけうらやましいな。
涸沢を目指す登山者と奥穂、涸沢岳。涸沢まであと少し。素敵な景色が待ってるから頑張ってくださいな。
横尾への道では冬から春への移り変わりをちょっと感じた。厚い雪の層の下では雪解けの水が川となり、勢いよく流れていた。あと1か月もすれば雪の谷は沢になるんだろうな。
横尾の橋まで来ると、涸沢登山も終わったなーと感じる。ここから先は林道歩きだもんな。さー、徳沢まであと少し、頑張っていきますか。
途中の林道では道沿いに蕗の薹が顔を出していた。去年より少し小さ目かな。
その後、小さなアップダウンにひーこら言いながらようやく徳沢到着。初日と異なり、テン場には多くのテントが張られていた。

どべっちの伸二郎は良い場所無いだろなーと思っていたが、なんと初日と同じ場所がぽっかり空いているではないか。運命だな。また会えたね明神さん、前穂さん。今日もよろしくです。
テントを張って夕食を食べると、やっぱり暇になったので、寝ることに。初日と異なり、テント内には霜ができず、暖かい夜だった。


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