足摺岬、四万十7月28日。 室戸岬とは対照的に足摺岬は断崖絶壁の迫力ある岬だった。崖近くの展望所からは眼下に切り立った断崖と打ち寄せる荒波が見え、ヘタレの足がすくんでしまったほど迫力があった。人生に落ちなれているヘタレも崖から落ちるのは怖く、そそくさとその場を離れる。 岬周辺のレストランはカツオ料理を食べさせてくれるところが多くある。やはり名物のカツオのたたきを食べなくてはと思い、たたき定食を食べたが、特別旨いとは感じなかった。やはり、食べ物は旬の時期に食べなくてはいかんなぁと実感させられた。
最後の清流四万十川。四国に来た最大の目的が四万十川を見ることだった。その四万十川はとても美しく、雄大な川だった。キャンプに来た家族連れや地元の子供たちが楽しそうに遊び、川はゆっくりと流れ、そこには昔より変わらぬ平和が時が流れているように感じた。この景色がいつまでも変わらず続いてほしいと願った。 そうそう、四万十を走っているとき我が愛車のメーターは44444kmを記録した。いままで大きなトラブル無く旅を続けてきたこいつとも変わらずにいたいな。
「そいや、そいや、ぎゅーん、そいや、ぎゅーん、ぎゅーん・・・」 だんすぃーの臭いに誘われやってきた今日の宿泊地は道の駅「轟」公園。読み方は「とどろ」ですけど。この公園には石の風車や、きれいな芝生地のキャンプサイト、炊事場、トイレがあるが、だーれもいません。一人ぼっちの夜は本当に怖かったぞ! 「だれか、僕を温めてくれるだんすぃーがきたら、こうやって、こうやって、ぎゅーん、ぱか、ぽかーん・・・」
7月29日。今日は朝から雨なので、0円マップ(ツーリングGOGO付録。いつもお世話になってます)でどこに行くかと探していると、四万十川源流点なるものを発見。ここなら雨でも楽しめると思い出発。 源流点は細いクネクネ道を走り、その先のダートを走りきったところにある。雨のダート、単車はスティード。ちょっと迷うが、「いけばわかる、だー」と勇気を出し(考えるのがめんどーなので)突撃。 「きーてないよー」 ダチョウクラブの声が脳内にこだまする。「あへー、うひょー、うへへー」とビビリながらも結構楽しんで着いたダート終点で見たものは、「源流点はこの先徒歩25分ほど登ったところにあります。」という看板だった。後で落とされるのはよりショックである。例えるならば、 「あんまりかわいくないけど芸能人似の女の子が来るよ」といわれ、 「モー娘でいったら小川ぐらいか、しゃーねーな」と考えながら待った女の子を見て、 「森三中かよ」とへこまされたときの気分である。 仕方が無いので「ばかになれ」とつぶやきながら、源流点まで登りきり、写真を収めた。 「今日はえらい目にあったぜ」と帰る途中ガチョウの群れが道をふさいで通れなくなるハプニング。かわいいガー子のおかげで、嫌な気分は吹き飛び、幸せ気分で源流点を後にした。
結局この日は一日中雨が降り止まず、佐田岬半島まで行き、体育館下でテントを張り宿泊。雨は夏の嵐となり、鳴り止まぬ雷鳴の中、裏の土手の土砂崩れに怯え、息も絶え絶えな夜を過ごした。 「生きて朝が迎えられますように・・・」
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