前日は灯台を見た後、灯台から近い川浦野営場に行き、テントを張る。その後、夕飯を食べに出かけるが、午後7時を過ぎてやっているところが見つかるはずも無かった。結局、珠洲市街までいき、かろうじてやっていたスーパーで夕飯を買って食べた。都会の感覚で夜飯を食べようとするとホントに痛い目にあう。今回はそれをことさらに実感した。やっぱ保険として鍋とバーナーとカップめんはもっとかなかんなー。 この日は朝から雨模様。時々強い風が吹きテントが揺れる。実は今回、カッパの下を家に忘れてきたため、雨では走れず、しょうがないのでテントの中で今日の予定を立てていた。何度と無くルートをみて、何度と無く同じルートに決め、そろそろ飽きてきたころにいい具合に雨が止んできた。「この機会を逃すまじ」と急いでテントをたたみ出かける。 能登半島西側の海岸線は冬の荒波の影響で東とは対照的に荒々しかった。この日は空がどんよりと曇っていたこともあり、海岸線はどこかおどろおどろしい感じだった。
おどろおどろしい海岸線をペースよく走っていると心なしか空が明るくなってきた。雨が降ってきたらどうしようかしらんと考えていたが、降らなくてホントにラッキーだった。そして、能登といえばここでしょという感じの(ヘタレはそう思っていた)白米の千枚田に着く。 ここ白米の千枚田は海岸に面した斜面に1000余枚の棚田が並ぶ景勝地で、一つ一つの棚田が非常に小さいのが特徴だ。農機械が一切入れないこの棚田では田植えから稲刈りまですべて手作業で行われている。非常に人でのいる作業で、ここではボランティアを募集し田植えや稲刈りを手伝ってもらっている。ボランティアへの参加は自由でやってみたい人がいれば参加してみてはいかが。
その後、輪島市内のホームセンターでカッパの下を購入し、「もう怖いモンはねぇー!」といい気になりR249を南下。この時は前をゆっくりな車が走っていたおかげで周りの景色をよく見ることができた。道路脇には大小さまざまな田んぼがあり、そのどれもが美しいものだった。日本の原風景は田んぼこそが一番なのかも知れない。自然な緑あふれるその姿はどこか心を癒してくれる。どこにでもある風景だけど、見てるとどこか安心するな。
R249を快調に走り、富来町で県道49号に曲がる。そして、国道から曲がってすぐのところにある”関の鼻”で昼食をとる。この日食べたのは”いしり貝焼き定食”(1500円也)。”いしり”とは魚介類を原料とした醤油のことで、同様のものに秋田の”しょっつる”、香川の”イカナゴ醤油”がある。食べた感じは薄口しょうゆと同じ様な感じ。あんまり違いが分かりません。日ごろ濃いものを食べすぎかな。他の刺身やイカの塩辛などはとても美味しかった。 食事のあと訪れた”ヤセの断崖”ではその高度感に足がすくんでしまった。ちなみに柵が設けてあり、写真のような際まではいけません。くれぐれも落ちないように。
その後、ギネスにも乗った日本一長いベンチのある道の駅”とぎ海街道”に立ち寄り、「あーベンチはこんなに長いんだー」と感心し(あんまり感動するもんでもなかったなー)、道の駅内で男爵ソフト(だったっけな)をたべる。 このソフトは一口目、二口目はホントにジャガイモの味、香りがするけどなかなか旨い。三口目からは舌が慣れてしまって普通のソフトと同じ味になってしまうが、一口目の驚きはなかなかのもの。ここを訪れたらぜひ味わってほしい。
この後、海岸の砂浜を走れる名物道路”渚のドライブウェー”に行くが、海水浴場をかねたドライブウェーはお盆フィーバーにより単なる砂浜駐車場と化していた。 スピードを上げて走るわけにも行かず、波打ち際を走ろうとしてもすぐに止めてある車に接近してしまうため思うように走れなかった。 ただ、踏み固められた道の部分から外れると普通のちょっと固めの砂浜といった感じで、後輪が良くすべり、なかなか面白い。力の無いアメリカンでも後輪を空転させ、ケツを左右に振りながら発進できたりする。海水浴客のいない季節はかなり遊べそうだ。
渚のドライブウェーを走り終えた後、ちょっと迷ったが、明日の天気が良くないとのことなので一日早いが家に帰ることにした。能登道路で内灘まで行った後、金沢西ICから北陸自動車道で家を目指す。 途中、敦賀を過ぎたあたりで「関が原ー一の宮間渋滞25km」の表示を見て、こりゃいかんと木之本ICで降り、R303を通り、家を目指す。R365と迷ったがこの道を選んで正解だった。途中細い区間もあったがR303はワインディングが非常に楽しく、気分良く帰ることができた。 その後R21−R22とつなぎ家へ。やっぱり家は落ち着くね。風呂に入り就寝。今度はどこに行こうかな。。。
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