天狗の大下りはその名の通り、天狗の頭から標高差300mもの急な下りだ。今回は逆側から行くので、天狗の大上りってとこか。 最近、体力の低下が顕著になり、この天狗の大上りもかなりキツかった。一方、グッチはかなり余裕そうだ。遅れがちな伸二郎をちょっと退屈そうに待っている場面しばしば。うーん、どうにかして体力を取り戻したいもんだ。 さて、天狗の大下りからは今まで下ってきた不帰ノ嶮が良く見える。ここからだと普通の山に見え、危険箇所があるなんて検討もつかない。 |
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天狗の大下りは標高差300mの急勾配。今回は登る側だから、天狗の「大登り」だな。 | 天狗の大下りから不帰ノ嶮を振り返る。こうして見ると、それほど危険箇所があるようには見えないんだが。 |
ながーい、天狗の大上りもちょっとした岩場が現れたらもうすぐ終わりだ。一応鎖がついているが、特に危険でないので安心だ。 鎖場を過ぎて、少し歩くとやっとこさ天狗の大上り終了。これで天狗の頭かと思いきや、伸びやかな稜線があるだけで、天狗の頭の看板は無い。どうやら天狗の頭はまだまだ先のよう。ま、のんびり行きますか。 |
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天狗の大下りの最後はちょっとした岩場。一部に簡単な鎖場有り。 | 天狗の大下りを終えると天狗の頭に向かうなだらかな稜線が始まる。楽だ。 |
気持ちの良い稜線を歩き、コマクサなどの群落を楽しんだら、ちょっとキツイ上りに差し掛かり、上り切ればようやく天狗の頭に到着だ。 うっすらガスがかかり、景色はあまり望めなかったが、開放的でなかなか良いところだった。 |
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天狗はコマクサが良く見られた。高山植物の女王とたたえられるその姿はなかなか立派。 | 天狗の頭。思ってたより遠く、時間がかかった。日頃の運動不足は深刻だな。 |
天狗の頭から北も緩やかな稜線に変わりは無い。ちょっと変わったのが地質。赤茶けた粘土層や蓼科山を思わせる積み重なった灰色の岩など、なかなか変化に富んでいる。もともと火山なのかな? さて、そんな楽チンロードを進んでいくと、やがて天狗山荘に着く。天狗山荘は目の前に冷たくて美味しい水場があり、とても良いところだ。唐松山荘みたいに休憩料300円なんてことも無いしね。 なかなかの賑わいの小屋に入り、グッチはカップ麺を頼み、さらにカロリーメイトをほおばる。伸二郎はカロリーメイトをちょっとだけ。体力の差が食欲の差にも出てるな。 そんなことを考えていると、小屋の外が騒がしい。どうやら、ガスが晴れて白馬鑓が姿を現したようだ。同席の人に聞くと、いままではずっとガスの中で鑓は見えなかったとのこと。 「うーん、これはなかなかラッキーだ。この調子でずんずん晴れていくのだ」と伸二郎はこのとき、確信して止まなかったのだが。。。 |
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天狗の頭を過ぎても依然としてなだらかな道。晴れればさぞ気持ち良さそうだ。 | 後立山を縦走して、ちょっと面白いなと思ったのが地質が色々有るということ。天狗周辺は元火山かな。 |
天狗山荘。小屋の前には冷たくて美味しい水場がある。 | 天狗山荘より白馬鑓を望む。どっかり独立峰。白馬村から見た印象とは全然異なる。 |
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