青空に聳える槍を見ながらまずは腹ごなし。小屋前の混雑するカウンターを避けてちょいと離れたテーブル席でパンをほおばる。それにしても今日は良い天気だ。今日槍に登る人はさぞかし幸せもんだ。 | ||
目の前には残雪が残る槍沢。常念山脈や遠く八ヶ岳や南アルプス、富士山まですっきり見てて実に美しい。 | ||
お腹を満たしたあと、槍に登ってぐるっと360度の展望を楽しみたい欲望をぐっとこらえて槍と反対方面へ。振り返る槍の雄姿に後ろ髪惹かれつつも先を行く。 | ||
だって今日はこっちの稜線歩きがメインだから。ガスって来る前に南岳まで歩きたいから槍に登ってる時間が無いんだよ。さぁ、既に雲も出てきた。景色が見えなくなる前に頑張って行きましょか。 | ||
一旦飛騨乗越まで下ったあと、再び登りかえす。そこまで標高差は無いが、これまでの登りの疲れがあるので結構キツイ。 大喰岳への途中から見返した槍は今まで見たことが無いアングルでとても素敵だ。 |
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特に殺生ヒュッテを絡めた景色はとてもかっこいい。槍はどこから見ても絵になる。本当に千両役者だ。 | ||
大喰岳頂上は岩がごろごろした平らな場所。「頂上」という感じも無く、そのまま素通りしてしまいそうだ。外から見ると存在感のある山だけど、歩いていると頂上の存在感はとても薄い。 | ||
大喰岳からは迫力ある稜線歩き。岩稜帯だが良く踏まれていて歩きやすい。遠くには穂高の姿も見え、景色を楽しみながらの楽ちん歩きを期待するが、 | ||
そんなことは無く、しっかりアップダウンがあってそれなりに疲れる。まー、それぞれのピークに山の名前がつく位だからアップダウンも無くつながってるなんて無いわな。まずはあの中岳に向けて頑張って登りかえしますかー。 | ||
中岳は岩場で梯子がかかっていた。ただ、特に危険個所はなく、ふつーに歩ける。 | ||
梯子を終えるとあとはなだらかな道を少し歩けば中岳到着。大喰岳と中岳は近い。 | ||
中岳山頂からの景色を楽しみたかったが、あいにくガスがかかってしまい、まったく見えず。10分程休憩して先を進むことにする。 中岳からはぐーんと下る。初めは緩やかな坂道。ガスが無ければ正面に南岳と穂高が広がっているのに残念だ。それでも、まったく見えなかった景色が少しずつ見えてきた。これは期待が持てるかもしれない。 |
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途中から岩場となり、ごろごろした大きな岩地帯を行く。ここもしっかり踏まれているので歩きやすい。 下りきると雪渓の下部を横切る形になる。雪渓終わりには冷たい水も出ており、良い休憩場所となっていた。伸二郎も他の登山者と同じく、ここで休憩することにした。 |
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ガスはすっかり晴れて目の前には良い景色が広がる。東鎌尾根と常念山脈はずーっと雲がかかることなく快晴のまま。今日あの稜線を歩いた人は運が良いね。 | ||
お腹も満たし、しっかり体も休めたので再び歩き出す。南岳までは急登は無く、まったり歩けそうだ。ちょっとガスが気になるが、きっと晴れていてくれるでしょう。 | ||
緩やかな坂道を歩いて行く。遠くから見てたよりはきつく、足取りは軽くなかったが、振り返った景色が元気をくれる。3000m級の山々が応援してくれるなんて滅多にない。なんとも贅沢な道だ。 | ||
ピークまで登りきると少しの間岩場を行く形となる。手前に見えている岩を乗り越える所は晴れていれば余裕だが、荒天時は少し神経使うかも。 | ||
岩場を越えて緩やかに登って行くと天狗原との分岐にぶつかる。上高地から槍に登った人はこっちを周遊して行くのも多いかもしれないな。 | ||
分岐から少しの登りを終えると南岳頂上到着。残念ながらガスがかかって穂高の眺めを始め周りの山々の眺めは楽しめず。10分程待ってみたが、回復しそうにないので先を行くことに。小屋から近いから夕方晴れたら来ればいいや。 | ||
頂上から小屋はこの距離。近いね。5分とかでは来れないけど、10分ちょっとあれば来れるだろう。夕方の景色が楽しみだ。 | ||
南岳小屋には13:00に到着。小屋にこの時間帯に着くのは久しぶりだ。今日は足もつることなく来れたし、なかなか良かった。やっぱしっかり食べて飲んで体力保って登らんといかんな。 テン場の申し込みをすると、ここも1000円だった。うーん、ここも値上げしたのか。 帰ってネットで調べるとテン場の値上げはここだけでなく全体的に実施されているとのこと。今までが安かったのか?まー、まだ許容範囲なので、しっかりトイレとか整備してくれるなら良いかな。 ちなみに水場は無い(小屋では1リットル200円販売)ので途中で確保してくる必要がある。 |
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まだ時間も早いのでテントをこしらえる前にちょいと休憩。小屋の近くの斜面でぼーっとしていたらライチョウの鳴き声が聞こえてきた。おやっと思い、探すと少し離れたところにライチョウの親子を発見。しばらくかわいいライチョウに見入っていた。 | ||
ライチョウもどこかへ行ってしまったのでテント設置にかかる。テン場は南岳小屋の直ぐ隣にある。目の前には笠ヶ岳や双六、黒部五郎の景色が広がるナイススポット。 鞍部ということもあり吹き抜ける風が強い。西側斜面にあるので特に西風が強く、どのテントの前にもプチ石垣が作られていた。特に風が強い時はテントをやられないようにしっかりとした石垣の場所に陣取ると良いだろう。 |
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ゆっくりテントを設営してもまだ14:00。さすがに暇だ。景色が見れたら写真撮影にも励むのだが、ガスでそれもままならない。ひたすら空を眺めてぼーっとする。その内、眠くなってきたので外でうつらうつらしていたが、ガスが強くなってきたのでテントに入って夕方寝。 16:45に起きてもまだガスは晴れない。まー、ご飯食べてたら晴れるでしょと思ってまずは夕飯。ビビンバを食べてやる気も出てきたところでカメラと三脚を持って獅子鼻へと向かう。 少し雲が切れてきたので行けるかと思ったが、こんな写真が1枚撮れたので精一杯だった。結局、1時間位粘ったが、ガスは晴れることはなく、より濃く、風も強くなってきたのでテントに戻って寝ることにした。きっと夜には晴れる。星空撮影頑張るべ。。。 |
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大喰岳、中岳、南岳 2014年7月 |