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みずがき山 '05年10月
剣敗退&立山ガスガス登山


 朝、5時起床。テントとは違って撤収する手間が無いから快適だ。飯を食って、準備する。外はどうやらガスっているようだ。部屋を片付け、フロントに荷物を預けていざ立山に向かってレッツラゴーなのだ。

 それにしても体が軽い。今日はアタックザックにカッパ&防寒着&飲み物が入ってるのみ。おもーいテント用具が無い。荷物がないとこうも楽なのか。やっぱ荷物の軽量化はもっと推し進めんとなー。でもこれ以上何を軽量化しようか知らん。

 さて、立山へはまず一の越という稜線の鞍部にある場所に行く。一の越まではずっと石畳の快適な道。傾斜の強い斜面はつづら折れになっており、登山道自体の傾斜は緩い。とても楽チンだ。

 その快適な登山道で昨日に続き、雷鳥に出会う。しかも今回は登山道のど真ん中にいるときたもんだ。立山は本当に雷鳥が多いな。
あいもかわらず雲がかった登山風景。そろそろ晴れてもいいんじゃない? 一の越まではずっと石畳の道。その道に登山道のアイドルが待っててくれた。3匹の雷鳥がいるのわかります?
ふっくらしたからだと白いお腹、丸い瞳がとてもかわいらしい。雷鳥は最高だね。

 しばらく雷鳥を眺めた後、再び一の越に向けて歩く。程なく一の越到着。ガスは依然として晴れず、頂上の眺めが怪しくなってきた。

 ガスが濃くなったと同時に小雨もぱらついてきて、気温が下がってきた。ここまで珍しく半袖で登ってきたグッチも寒く感じたのか、ジャージを着ようとする。しかし、あまりにめんどくさがりなこの男はザックをおろすのがめんどくさく、なんとザックの上からジャージを羽織る奇行に出た。めんどくさがりもここまで来たら大したもんだ。

 当の本人はなんらおかしいとも思わないみたいで平気な顔をしてずんずん進む。今年の怠け者オブザイヤーはジャージマンのもんだよ。
一の越。結構大きい小屋がある。ついに雲の中に入ってしまった。 この男は新たな称号を手に入れたね。怠け者オブザイヤー。ザックを下ろしてジャージを着ることすらめんどくさい。

 一の越からは普通の登山道となる。登りだしはかなりの傾斜でおまけに岩がゴロゴロしている。浮石に足をかけて落石を起こさぬよう注意が必要だ。

 また、ここから雄山頂上までは登山道が非常に不明確で迷いやすい。どこを通ってもいけてしまうので、道が一つに定まらないことが原因だろうが、ペンキの量を増やす等をして分かりやすくして欲しいもんだ。

 キツイと思っていた上りも大してきつくなく、予想より速いペースで雄山頂上近くに来てしまう。いったん傾斜が緩やかになった部分まで来ると、雄山頂上はすぐ近くだ。

 再び傾斜がきつくなった斜面を10分ほど登ると、あっさりと雄山頂上到着だ。室堂山荘からわずか1時間30分。なんてお気楽登山なんだ。
立山の登りはかなりの急傾斜。特に鎖を使わなければいけないところは無いが、落石を起こさぬ注意は必要。 分かりにくい登山道にちょっと苦戦しながらもついに頂上が見えてきた。あの建物が雄山の頂上だ。

 展望案内盤があるが、実はここはてっぺんでなかった。本当のてっぺんは鳥居の向こうにある社でなんと有料だ。どうやら頂上は神社の私有地みたいで、鳥居の向こうに行くためには500円が必要だ。

 しゃーないので、500円払い、頂上に行こうとすると、なんとご丁寧に神社の建物内でお払いをしてくれた。お払いは結構時間もかかり、先を急ぐ人はやめといたほうが良い。

 この雄山の頂上が私有地で有料なのは腹が立つ。山に神が宿っていると考えるのは別に良いが、決して神社のものではないはずだ。石垣の保全にお金がいるならば、寄付金という形で寄付のポストを設置すれば良いだけのこと。お払いや宗教的行事などいらん話だ。

 さらに、頂上社の周りは他のルートから入れないよう有刺鉄線を張る始末。他のルートからの立ち入りを禁止するだけならロープを張れば良いだけのことをそこまでするかと怒りがこみ上げる。せっかくの頂上の雰囲気をぶち壊しにする神社の行為は非常に残念だ。

 雄山の頂上社に行かずとも大汝にはいけるので、特に頂上に行く必要も無いだろう。ましてや、このお払いのせいで、時間が余計にかかり、頂上に行くのを順番待ちする始末。自由に頂上にいけるよう、改善は必須だろう。
雄山にある展望案内盤。でもこの日はまったく意味を成さず。 この鳥居の向こうは有料の雄山頂上。神社の私有地かなんかは知らんが、納得できん。山は神社のものではない!

 ちょっと腹が立ちながら立山最高峰大汝を目指す。大汝までは途中滑りやすい岩場があるものの、特別危険箇所も無く、問題ない。いったん少し下った後、登り返したら頂上休憩所の建物が見え、頂上への分岐に着く。分岐を頂上方面に進めばすぐに立山最高峰・大汝頂上だ。

 残念ながらガスは取れることなく、展望も無かった。天気が良ければ360度の展望が広がるだけにちょっと悔しい。
大汝までの道は時折岩場こそあるが平坦な部分が多い。
大汝直下にある休憩所。平坦な立山は頂上すぐ脇に休憩所が設置できる。 立山最高峰大汝頂上。天気がよければ360度の大展望。天気が悪ければ360度のガス。無念。

 記念撮影をした後、足早に大汝を後に立山三山の最後「富士ノ折立」に向かう。大汝から富士ノ折立までは15分ほどだ。他の二つと異なり、かなりとんがった形状の富士ノ折立頂上は途中ちょっとした岩場がある。滑りやすいのでちょっと注意が必要だ。

 富士ノ折立はあまり登山者が来ないのか、頂上の碑も小さく、とても寂しげなところだった。
富士ノ折立はなっかなか急峻な頂上。東側は断崖。要注意だ。 なーんもない頂上。うーん、あまり人気がないのか。頂上の碑が寂しげ。

 富士ノ折立から大汝に向かい引き返す。大汝は相変わらずガスの中で、ちょっと待ってみるが、一向に回復しないので、諦めて雄山に戻り、下山する。

 雄山からの下りの途中、ふいに空が明るくなってきた。「おお、こりゃ晴れるかも」と思っていたらガスが薄くなり青空が見えてきた。既に半分以上下っているが、晴れるなら行くべきでしょと再び登り返す。

 予想は的中して、雄山頂上に着いたとき雲が時折切れて室堂方面の景色が開けた。ただ、残念ながら長野県側のガスは取れることが無く、眺望も無かった。ま、室堂側だけ見れただけでも良しとするか。
雄山から下っていると、空が青くなってきた。既に半分以上下っているが、再び頂上へ向かいレッツラゴーでしょ。 頂上に見える青空。こりゃ晴れまくりだなと思ったが、そうは行かず、結局一部しか晴れなかった。
貴重な晴れ間から見えた雷鳥平方面。そして青い空。何の変哲も無い青空だが、ガスの合間から見えるものは格別だ。

 雄山頂上でちょっと粘った為、帰りのトロリーバス予定時刻(11:45)にはちょっとと言うか、だいぶ厳しくなってきた。しかし、すでに伸二郎は帰るモード満開。必ず11:45分のバスに乗ってやると気合十分。

 既に時刻は10:50。11:45のトロリーバスに乗ろうと思ったら最低11:40分にはターミナルで並んでなければならない。残された時間は50分だ。しかし、今日の俺なら必ずいける!

 まずは一の越までを20分で下るべし。急な登山道を落石に注意しながらもマッハで下り、21分で一の越にたどり着く。20分を切れなかったところが俺らしい。
雄山から一の越への急な下りをマッハで行く。こうして見るとなかなかの斜度だ。落石注意。

 一の越でグッチが長野側の展望を見たいということで5分待つ。結局5分待ってもガスは取れず、再びマッハで室堂に向けて出発。

 途中、「間に合いませんよ、次の便で行きましょう」というグッチの静止を振り切り、ひたすらマッハで下る31歳。

 時折若さ(見た目じゃないよスタミナだよ)で勝るグッチに追い抜かれる場面こそあれど、再度追い抜き、最後は走るグッチを引き離して室堂山荘に到着。荷物を受け取り、室堂までのラストスパート。

 マッハ31歳は最後までスピードが衰える事無く、見事11:40、室堂ターミナル到着。間に合った!!
マッハマン伸二郎は見事時間内にゴールイン。まだまだ若いぜ31歳。 帰りの荷物券と行きに買った往復券。荷物券は何で通しのものが無いんだ?

 室堂からはトロリーバス、ロープウェー、ケーブルカーと乗り継ぎ、黒部ダムまで順調に行く。黒部ダムからのトロリーバスには少し時間に余裕があったので、レストランで昼食を取る。

 伸二郎が食べたのは黒部ダムカレー。その名の通り黒部ダムをイメージしたカレーは、ご飯が堤を、カレールーがダム湖を、カツが観光放水を模っていた。カレールーはエメラルドグリーンのダム湖をイメージしている為、ちょっと美味しく無さそうな色になっていた。

 実際、食べた感じもそれほど美味しくなく、一緒に食べていたグッチが頼んだカツカレーのほうが遥かに美味そうだった。ネタにはいいかも知れないけれど、あまりお勧めではないかな。
帰りの黒部ダムは曇り空だった。行きに写真を撮っておいて良かったな。 黒部ダムをイメージした「黒部ダムカレー」ご飯は堤、カレーはダム湖、カツは放水か。味はイマイチ。

 トロリーバスに乗り、扇沢まで着く。車に戻ると、屋根が雨に濡れていたい。駐車場のおじさんに聞くと、3日間とも雨だったとのこと。そりゃ山の上も晴れんわな。

 お土産を買い、家路に着く。帰り道はボチボチ順調で19時過ぎに家に着いた。

 今回はあまり天気が良くなく、モヤモヤの残る登山となった。天気だけはどうにもならんからな。また、剣も立山も再挑戦しよう。できれば来年までにはリベンジしたいな。素晴しく晴れた日に、ね。


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