間に合うとはいえ、暗くなる前には雷鳥沢に着きたい。急いでテントをしまい、出発。 ぐぅ、重い。ついさっきまで軽い荷物で歩いていたので、余計に背中の重さを感じる。遠いぜ別山乗越。 |
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重い荷物をしょっての登りはえらく、頻繁に休憩を取る。いやー、この時間からの登りはきついねー。 そして、この素晴しい景色から遠ざかることがよりいっそう疲れを倍増させる。だって、こんな素敵な景色が見える場所を離れようとしてるんだもん。がっかりだよね。 |
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そうは言うものの、トイレが無くては仕方ない。キツイ登りにへこたれながらもひたすら前へ、前へ。 あと少しで別山乗越と言うとき、別山小屋の近くに人影らしきものが見えた。間違いない、あれは人だ。こんな時間にどこへ行くのだろうと見ていたが、どこかへ行く途中にしては装備が軽すぎる。 さらに近づいていくと、剣御前小屋の窓が開いていることに気付いた。小屋閉めをする小屋の窓が開いているなんてありえない。間違いない、剣御前小屋は営業している。 もともと明日は別山尾根まで登り、そこから立山に縦走予定だったので、ここに泊まることができれば、明日の行程が楽になるし、何よりも雷鳥沢からまたここまで戻ってくる手間が無い。 さっきまで落ち込んでいた気持ちが急に上向きになる。いやー、剣御前様様や〜。 |
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剣御前小屋で宿泊手続きを済ませ、とりあえず荷物を下ろして休憩。次の日が平日とあって、小屋は空いており、寝床もひろびろだ。 軽くお腹を満たした後、カメラを持って夕焼け撮影会へと出かける。 |
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小屋のすぐ前にあるピークまで登ると、目の前にどこまでも続く雲海と輝く太陽が現れた。あれま、素敵じゃない。 剣御前まで行こうかと思ったけど、今日はここにしよう。とっても雰囲気が良いから。 |
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振り返ると、剣御前小屋の向こうに立山三山の姿が。別山、真砂岳、立山と続く秋色の稜線を夕日がいっそう美しく引き立てる。夕暮れ時って良い雰囲気だね。 | ||
室堂方面を見ると、雲海が雷鳥沢まで押し寄せていた。雷鳥沢でテント張ってたらこの素晴しい景色は見れなかっただろうな。良かったこっちに泊まれて。 | ||
少し進み、最も高いピークから剣岳を望む。手前左の剣御前には数人の登山者が見える。夕日に輝く剣でも狙ってんのかな。 夕日に照らされた剣岳は岩の起伏が強調され、より険しく、堂々とした姿に見える。 いやー、剣沢小屋のテン場を離れるときはあと少しやっててくれたらと思ったけど、剣沢小屋がやってなくて良かったな。だって、剣沢を離れたおかげでこんなにも素敵な景色が見れたから。結果オーライなのだ。 |
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地平線には雲が多く、夕日はイマイチだった。でも良い、十分すぎるくらい素敵な景色が見れたから。 打ち寄せる波のような雲海をしばらく眺め、小屋へと戻っていった。 |
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小屋で夕食を食べた後、天気予報を見て就寝。明日は下り坂だが、昼までは持ちそうだ。立山三山、晴れてると良いな。。。 |
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