猫とバイクを愛する男のツーリング、登山、
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その3



1/3
3:30起床。外は風もなくとても静かだ。朝飯を食べてうだうだして、出発は結局5:45に。うーん、朝の準備の遅さに自分でもびっくらこだな。

暗い森の中をヘッデンをつけながら歩き出す。空には星が輝いているので晴れているのだろう。

森の中はトレースもバッチリで迷うこともなく進んで行く。途中、ウンコ波が来たので携帯トイレに済ませる。腹の調子はいまいちだが、去年のような下痢波でないので少し安心。

緩やかな森の中を進んでいくと、急登が始まり、登りきると痩せた尾根に取り付く。
平坦な痩せ尾根を進んでいくと、斜面の急登となり、登りきると、再び尾根上に出る。いったん平坦になったところでテントと登山者を発見。

どうやらここが城峰のテン場みたいだ。地図から想像するよりも狭く、キャンプ「適地」とは思えないなぁ。

さらに進んでいくと木々が切れた部分があり、甲斐駒、鳳凰三山が見えた。この場所も1張りテントが張れるスペースがあり、個人的にはこっちのほうが城峰よりも展望がある分良いと思うなぁ。(風当たりは同じくらいだと思う)
その後も急登は続く。池山吊り尾根は本当にキツイ登山道だ。
傾斜がようやく緩んでくると木々が切れ、展望が広がった。ここが「砂払い」で西側を除き展望が広がる。

富士山もくっきり。富士山はいつ見ても良いもんだね。
南を見れば雪を抱いた間ノ岳と農鳥岳。青空に映えて綺麗だ。
砂払いからいったん森の中に入ったあとは展望の良い開放的な大斜面を登って行く。空に向かって登って行くこの区間は実に気持ちがいい。
振り返ればいつでも富士山。休憩も楽しい。
斜面を登りきったピークが「ボーコン沢の頭」だ。ボーコン沢の頭は風が強く吹く場所だが、この日はとても風が弱く、快適だった。
ボーコン沢の頭はとても展望が素晴らしく、まさに360度の展望が広がる。北を見れば甲斐駒と鳳凰三山、奥に八ヶ岳が美しい。
南を見ればケルンの向うに間ノ岳、農鳥岳。
そしてなんと言っても素晴らしいのが北岳の展望。ボーコン沢の頭に登って初めてこの眺めを見たとき、あまりの綺麗さに圧倒された。

写真では美しさがうまく伝わらないけれど、本当に美しい。

個人的には北岳の展望はここが一番素晴らしく、写真だけなら北岳に登らずともここまでで十分だと思う。
ボーコン沢から八本歯の頭までは展望を楽しみながらの快適な稜線歩き。多少のアップダウンはあるが、危険箇所もなく、池山吊り尾根のハイライト的な場所だ。

緩やかなアップダウンを進んでいくと北岳は益々大きく、迫力を増してきた。八本歯の頭との組み合わせは実に素晴らしく、いつまで見ても見飽きない景色だ。
緩やかな尾根を進み、最後にわずかな急登をこなせば八本歯の頭だ。八本歯の頭からはこれから進む切り立った尾根とバットレスが迫力だ。


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