朝4時、モソモソと起きて朝飯を作る。といってもカップ麺だけど。 カップ麺を食べ、コーヒーを飲み、体を温めると少しほっとしてきた。昨晩は寒さで眠りが少し浅い。持病になりつつある首痛もちょっと出てしまった。冬季のテン泊は辛いね。 朝4時に起きたは良いが、寒くてなかなかテントの外に出る気にならず、結局、準備をしてテントを出たのは7時前だった。うーん、我ながらヘタレ具合にびっくりだ。 出発前に小屋の温度計を見ると、-15℃を指していた。なるほど、寒いわけだ。今度厳冬期にテン泊するときはシュラフマットとシュラフをパワーアップさせんとな。。。 |
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トイレで大を済ませ、すっきりした気分で出発。 車道まで戻ると、そのまま仙水峠への道の向かいにある仙丈ヶ岳への登山道へと進む。 |
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登山道は最初つづら折れの急登。気温が-15℃とはいえ、急登であっという間に体が温まり、上着を減らす。動いているときは寒さは感じなくていいね。 | ||
しばらくつづら折れ行くと、北沢峠からのトラバース道とつながる。これを仙丈ヶ岳方面へと進むと長いトラバースとなる。 トラバースはひたすら続き、終点で北沢峠からの尾根道にぶつかる。ここが2合目。 |
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2合目からは尾根の急登。なかなかキツイが、木々の間から時折見える甲斐駒の雄姿に励まされ、上へ、上へと進んでいく。 | ||
順調に進み、4合目まで来たところで、小休止。ペットボトルの飲み物を飲もうとするが、すでに半分シャーベットになっている。 腹の弱い伸二郎は少し飲むのをためらうが、他に飲み物もなく、仕方なしにゆっくり、なるべくおなかが冷えないように飲んだ。めんどくさがらずに魔法瓶持ってこれば良かったな。 飲み終わって再び歩きだそうとすると、何度も経験したいやーな感じがお腹に響く。 「やばい、これはまさしく下痢の時の痛み。何とか回復してくれんかな。。。」 淡い望みを抱いて再び歩き出すが、もともと夜の冷え込みで弱っていたお腹が耐えれるはずもなく、あっちゅーまにウンコ波到来。 しゃがみこみ、こらえるが、波はどんどん大きくなり、ギブアップ。後ろから来る登山者をやり過ごし、前後に人気がないこと確認して携帯トイレを取り出す。ふー、新年そうそうこいつの出番とは。。。 無事に用を済ませるが、お腹にはまだ違和感がある。いままでの経験からして、第2波、第3波が来ることは確実だ。これからメインの稜線になるってのに。なんとタイミングの悪い。 大きな不安を抱きながら再び歩き出すとやがて5合目大滝頭到着。馬の背との分岐を小仙丈方面へと進む。 |
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しばらくすると木々が切れだし、急登が始まる。なかなかの傾斜でキツイ。 | ||
休憩を兼ねてなんども後ろを振り返る。 木々が切れたので甲斐駒の姿が全容が見えてくる。摩利支天を従えるその姿は百名山にふさわしい素晴らしい山容だ。 |
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甲斐駒の景色に励まされながら急登を登りきると、完全に森林限界に達し、目の前には素晴らしい銀世界が広がっていた。 スーパーかっこいいじゃねーか。 |
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後ろを振り返ると甲斐駒、アサヨ峰、鳳凰三山がそれぞれ独立峰のように並ぶ。アサヨ峰は周りの百名山に負けず劣らず素晴らしい山だ。 | ||
甲斐駒から西へはギザギザの鋸岳の姿が。うーん、やっぱり登ってみたい。今年の秋とか行けたらいいな。 | ||
その鋸岳の後ろにはどこからでもわかりやすい八ヶ岳。八ヶ岳も銀色に輝き、綺麗だ。今年の冬は赤岳に登り、あの銀世界を見よう。 | ||
そして鳳凰三山。黒戸尾根から見るほうがやっぱり立派だが、こちらからでも十分立派。オベリスクはどこから見てもよく目立つ。 | ||
景色に元気をもらったら、小仙丈へ向けてレッツラゴー。この頑張り所を過ぎれば小仙丈の頂はもうすぐだ。 | ||
小仙丈へ上り詰めると、目の前にはまぶしいくらいに美しい仙丈ヶ岳の姿が。 美しい。無雪季に見た印象と全然違う。カールを抱くその姿は南アルプスの女王の名にふさわしい。これが本当の仙丈の姿だったんだ。 小仙丈から寒さも忘れ、しばし雄大で美しい仙丈に見入っていた。 しかし、仙丈意外に遠いね。。。 |
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その1 | その2 | その3 | その4 | その5 仙丈ヶ岳 2011年1月 |