東側岳からまさに秋晴れの稜線を進む。空の青さがたまらなく気持ち良い。登山道も緩やかに北へ伸びて。。。なんて思ったら大間違い。空木〜木曽駒の稜線はアップダウンがとても激しい。 登ってはどーんと下り、また登り返してはどーんと下りを繰り返す。またご丁寧に、ほとんどピークを越えるもんだからなおのことキツイ。「巻き道なんぞいらん。縦走はピークを超えろ」というカッコイイメッセージは伝わってくるが、ヘタレな伸二郎にはかーなーりきつい。 |
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天気はこれ以上ないってくらいの快晴。まさに秋晴れ。あっぱれ。 | こんなピーク楽勝だなんて思ったら大間違い。見えづらいが、かなりアップダウンがあるんだな。 |
やっとのこと、熊沢岳に到着。熊沢岳で1/3をちょと過ぎたくらいか。お腹も空いたのでここで昼食にする。昼食はアルファ米(サタケ 山菜おこわ)。今まで山菜おこわは尾西食品のものばかり食べてきたが、サタケの山菜おこわもなかなかいける。山菜おこわはハズレが無いのかな。 この熊沢岳は木曽駒ケ岳方面の好展望地だ。まだまだ続く稜線の先には尖がった岩峰の宝剣岳をはじめ、中岳、木曽駒ケ岳などが一望にできる。南、北の両アルプスに隠れ勝ちの中央アルプスだが、こうして見るといかにもアルペン的な山容でかっこいい。中央アルプスもなかなか良いですよ。 |
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熊沢岳頂上。休憩に最適な場所。 | 木曽駒の絶景を眺めながら楽しいお昼ご飯。サタケの山菜おこわ、結構いけてるな。 |
熊沢岳から望む木曽駒ケ岳。巨大な山塊といった感じでかっこ宜しい。中央アルプスもなかなか良いでしょ。 | |
昼飯を食べ終えて、この先の縦走路を望む。アップダウン銀座とでも呼ぼうか、相も変わらずアップダウンが多そうだ。今までいくつか縦走をしてきたが、これだけアップダウンが多いのはあまり記憶に無い。見た目以上に疲れるな。 そんな縦走路から足元に目を移すとなんかおかしいと感じる。何がおかしいのかなとよく見ると、靴のD環が壊れていた。登山靴なんて5年くらいは壊れんもんだと勝手に思っていたが、壊れるもんなんだな。 ぶらぶらしてるのもなんだから、適当に他のD環に紐を引っ掛けてとりあえずはしのぐことにした。 |
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このアップダウンの多さ、なんでまたこんなにあんのかねー。 | 靴のD環が壊れてしまった。まだ3年なのに、結構もろいもんだな。修理できるかな〜。 |
予想通りキツイアップダウンになかなかまいりながらも着々と進み、ついに島田娘の頭への上りとなった。これを上り切ればあとは平坦な道。 気力を振り絞って、でも休憩しまくりで上っていく。そしてようやく上りきるまであと少しとなった。振り返れば歩いて来た縦走路が一望に。美しい山並みを実感するとともに良くぞ歩いて来たもんだと自分をほめる。 |
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島田娘の頭付近から望む空木岳への稜線。峻険な山が続く。中央アルプスの魅力たっぷりの景色。良く歩いたな。 | |
再び上りだしたその時、前方の登山者(おばちゃん2人組)より声をかけられる。 「千畳敷はあちら(空木岳のほう)ですか?」(おばちゃん) 「いえ、あっちは空木岳への縦走路です。千畳敷は逆ですよ。」(伸二郎) 「えー、間違えたー!どこで間違えたんだろ。極楽平の分岐どこだろう?お兄さん、どこ行くの?」(おばちゃん) 「宝剣岳です。」(伸二郎) 「お兄さん、途中まで案内してくれる?」(おばちゃん) 「良いですよ。宝剣岳の途中に極楽平はありますので、そこまでご一緒しましょ。」(伸二郎) てな訳で島田娘の頭の手前からおばちゃんと一緒に道を行くことになった。 聞けば、おばちゃんらは千畳敷から来た登山グループのメンバー。グループは極楽平を経由して宝剣岳手前までは一緒に行動したが、そこから宝剣岳に行くメンバーと三沢岳に行くおばちゃんらは分かれて行動した。その後、おばちゃんらは先に千畳敷に戻ろうとしたが、極楽平の標識を見落とし、伸二郎と会うまで稜線を南下してしまったそう。 さらに聞くとこのおばちゃん、今までに道を間違えたことが何度かあるらしい。地図を見て確認するのがちょっと億劫とか。その気持ち、とっても良く分かるが、たまには確認したほうが良さげですよ。 島田娘の頭からは平坦で気持ちの良い登山道。おばちゃんと同行しているのでペースもゆるく、良い休憩になった。どうもです。 極楽平まで来るとおばちゃんは同行のグループの人と再会し、めでたく千畳敷に帰ることに。良かった。お気をつけて。 そして伸二郎は宝剣岳へと進んでいくのであった。 |
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島田娘の頭からは緩やかな道。すんばらしい青空とあいまって最高の山岳風景を作り出していた。 | 宝剣岳への道には危険な登山道を示す看板がある。冬季登攀は言いすぎだけど、初心者には少し危険かな。 |
宝剣岳と三沢岳の分岐でおっかない看板にちょっとビビリながら宝剣岳に向かう。だんだんと迫る宝剣岳を見ると、ちょっとおっかなくなる。手前の登山道の取り付きがやけに急なような。 さらに、宝剣岳から来た登山者が「クサリも無い両側が切れ落ちた場所があって怖かった」なんて言うもんだからビビリは最高潮に。「戸隠山の再来か。」なんて思い、ちょっと引き返そうか迷ったが、やっぱ行くしかないでしょ(根拠は無いね)と覚悟を決め、クサリ場に向かう。 今日は軍手と間違って持ってきた配送業者御用達のラバ手が役に立ちそうだ。 |
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なかなか威圧感のある宝剣岳。すれ違った登山者から、さも恐ろしい場所だと聞かされビビリまくる。 | 車に手袋がこれしかなくて仕方なくもってきたこいつがこんなところで役立つとは。と思ったがすぐに外した。要らんな。 |
さて、かなりビビッて取り付いた最初のクサリ場だが、なんのことは無く楽勝。その後出てくるクサリ場も特に大したことは無い。すれ違った登山者はちょっとオーバーだったな。垂直なクサリも一箇所あったが、特に難しくは無い。また、クサリ場ばっかりでも無く、平坦な道も多い。全体的に、難易度はそれ程高くないかな。 そんなかんなで順調に進み、あっちゅーまに頂上についてしまった。久しぶりに来た頂上は実にすがすがしかった。前回はビビリまくりの登頂だったが、今回は気持ちよく登頂できた。少し、山の経験を積んで技術(場慣れ?)したんかも。 駒ケ岳側に下り初めてすぐのトラバースもちっとも怖くなかった。前回は行くか止めるかで5分くらい悩んだのに。俺も成長したもんだな〜。 |
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時々、急で危険なクサリ場があるが、総じて、そんなに大したことは無い。初心者でなければ問題無しだな。 | 岩場とこういった普通の道が交互に現れて、良いリズムで休憩、岩登りを繰り返せる。 |
このトラバースがハイライトかな。この岩がグラっときそうで少し怖かった。 | 思いのほか、恐怖感もなくたどり着いた頂上。こんなに楽だったのか。以前と異なり、笑顔で記念撮影。 |
眼下には千畳敷と伊那谷の町が見える。爽快。 | 宝剣岳直下を北に向かう。以前はこのトラバースにビビリまくりだったが、ちっとも怖くなかった。成長したな俺。 |
順調に下り、賑わう宝剣山荘へ。登山者、観光客でごった返す千畳敷への道をイライラしながら下り、千畳敷ロープウェー乗り場へ。やっぱ、人ごみは嫌だな。 |
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宝剣岳の北面から中岳、木曽駒ケ岳を望む。 | 宝剣岳を後に千畳敷に下る。このあたりになるとハイキングの観光客でごった返す。渋滞にちょっとイラっとする。 |
ロープウェーはシルバーウィークの影響をもろに受け、バカ混み。なんと乗るまでに1時間30分待ち。いきなり暇になってしまった。 暇人になり、ぶらぶらしてると、伸二郎の名を呼ぶ声が。振り返ると、空木岳頂上で一緒だった河合さんたちだった。聞けば同じくロープウェー待ちとのこと。コーヒーや大納言をいただいたりして暇をつぶしたが、それでもなお暇で、伸二郎は夕食を取ることにした。 夕食はロープウェーのレストランで「千畳敷飯(980円)」を食べた。千畳敷飯はソースかつ丼の変化型で、丼の変わりにお皿、キャベツの千切りの変わりにレタスが敷いてあるもの。味はなかなか。個人的にはお勧めかな。 |
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よもやのロープウェー1.5時間待ち。シルバーウィークを甘く見ていたな。。。 | 暇なのでレストランで早めの夕食をとる。ソースかつを五穀米とレタスの上に置いた千畳敷飯980円。なかなか美味。 |
食事を済ませてもまだまだ時間があり、再び外でぼんやりする。寒さがかなり身にしみてきたころ、ようやくロープウェーの順番が来て、乗車。 ロープウェーを降りた後、さらにバスに乗り継ぎ、菅の平駐車場へ。帰りのバスはジップロック(3重)に入ったウンコ臭が少しザックから漏れ、クッサクサの拷問ドライブだった。近くの方すんません。 そんな拷問バスもようやく終わり、無事に車へ。着替えを済ませ、すぐにコンビニにより、ウンコを捨て、車内にリセッシュを噴射しまくって高速に乗る。 特に渋滞も無くスムーズに進む。ウンコ臭も無事に消えたころ家に到着。 今回は腹痛になったり足がつったりと大変だったが、素晴しい景色が味わえて本当に良い登山だった。素晴しい景色が望める空木岳、個人的にかなりお勧めです。 |
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宝剣岳を眺めながら、千畳敷を後にする。今回は本当に良い登山だった。 | やっとこさ乗れたロープウェー。あたりは真っ暗でなーんも見えんかった。 |
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