猫とバイクを愛する男のツーリング、登山、
車での観光記録と愛猫の紹介。

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五竜岳その1
(遠見尾根登山口〜頂上)

 朝5時、自宅バイクのエンジンをかけようとする。が、かからない。まー、毎度のことだ。かれこれ10年間近くバッテリーを変えていないのでついに寿命がきてしまったのだ。こりゃ、押しがけしかないか。

 仕方が無いので自宅前の坂道をクソ重いバイクを押して上り、またがる。ギヤを3速に入れて惰性で坂道を下り、クラッチをつなぐ。「ボボッ、ボッ、ボ・・・」。ぬぅ、なんと言うことだ、かからんではないか。またこのクソ重いバイクを押して上がるのか。気がめいる。。。結局、2回目の押しがけでエンジンはかかった。バッテリーかえんとな。。。

 こうして始まった今回の登山旅。今回の目的地は穂高連峰だ。去年撃沈した北穂〜奥穂の稜線をリベンジすべく再び立ち向かうのだ。気合は十分。睡眠時間は不十分。でも問題ないぜ。今回の俺は気合が違う。ネガティブジャージもいねぇ。

 結局、予定より30分遅れて5時半に出発。高速で中津川まで行き、そこから19号を北上。相変わらずだが、19号は寒い。道路にある温度計は13℃、12℃、11℃と下がっていき、耐え難い寒さが体を襲う。そろそろバイクを引退したくなる。行く前から肩や腰が寒さで激コリだ。

 塩尻に出れば多少暖かくなると希望を抱くが、なんと逆にクソ寒くなった。盆地である塩尻は朝モヤが充満して晴れるどころか小雨が降る始末。さらに寒くなり、たまらずガソリンスタンドで休憩。まったく持ってやっとれん。

 コーヒーとココア(コーヒーだけでは足りん)で暖をとったあと、ようやく再出発。セブンイレブンでカロリーメイトとパンを買い込み、上高地を目指す。

 上高地に近づくにつれ、ようやく天気も回復してきた。耐えしのいだ伸二郎を天も認めてくれたのだろう。沢渡駐車場にバイクを止める頃には空は快晴となった。ようやく、素晴しい一日の始まりだ。

 平日なのに沢渡駐車場は盛況。バスは駐車場のすぐ隣から出ていた。上高地までは往復1800円。人も少なく、ゆったり座ることができた。やっぱ平日はさいこーだな。
沢渡駐車場は平日にもかかわらず大盛況。 上高地到着。朝方かつ平日ともあって人は少ない。沢渡駐車場はいっぱいだったのに。ツアー客が少ないからか?

 上高地に着いたのは11時くらい。晴天の下、河童橋まで歩くとようやく賑わしくなってきた。梓川越しに穂高連峰が良く見える。いままで意識してなかったけど、中央が奥穂だったんだな。全然気付かなかったな。

 河童橋から遊歩道をひたすら歩く。澄んだ空気が気持ち良いが余りに長いのでだんだん飽きてくる。上高地からのルートは楽チンだけどちょっと退屈だな。
秋の空に聳え立つ穂高連峰。あれは奥穂だな。河童橋にて。 河童橋からは林道っぽいところを行く。車1台が通れるくらいかな。ずっと平坦で楽。でもちょっと退屈。

 明神館まで来ると天を突くように聳える明神岳の姿が大きくなってきた。明神岳は百名山ではないが、標高も2900mを越えているし、なんと言っても山容が素晴しいので、百名山に選ばれても不思議でない。百名山に選ばれないのは近くに奥穂や槍といった素晴しすぎる山があるせいだろう。

 その明神岳の眺めをゆっくり楽しめるのが徳沢近くの河原。この付近の梓川は川幅が広く、遮る木々も無いので、明神岳が全部見え、気分が良い。また、とても開放的な場所なので、お昼休憩なんかにも良い場所だ。
明神館。その名の元となった明神岳が背後に聳える。 徳沢近くのかわらでしばし休憩。川幅が広く、開放的で気持ちが良い。
荒々しい明神岳。天に聳え立つ雄姿は最高峰2931m。その辺にあったら間違いなく百名山になっていただろう。穂高連峰のレベルはすこぶる高い。

 芝生の綺麗な徳沢は水場やお店もあり、休憩に良い場所だ。芝生のテン場は一度泊まってみたい。

 徳沢を過ぎると明神の影に隠れていた前穂が姿を現す。上高地や北穂から見る三角錐の印象とは違い、ここから見る姿は実に重量感がある。山は見る角度でだいぶ印象が違うもんだ。印象が変わらないのは全国にある富士山(本家富士や薩摩富士、蝦夷富士など)くらいだな。
徳沢。広い芝生のテン場がいかにも気持ち良さそう。テン場でなく、キャンプ場といったほうがあっているか。 徳沢を過ぎると明神の背後で見えなかった前穂が見えてくる。ここから見る前穂はごつい印象。

 横尾までもひたすら遊歩道(林道っぽい)を歩く。森の中は相変わらず退屈だが、河原沿いは開放的だし、景色も見えるのでボチボチ楽しめる。

 そんな河原で気になったのが工事車両。何の為だか知らないが、河原を埋めたり掘ったりしていた。それらしい工事看板も無く、せっかくの景観を損ねている理由を見つけることは出来なかった。

 家に帰ってからネットで調査をした結果、川床が上昇してきたので、川床を掘って川床の高さを下げることをしているらしい。上高地の土砂災害を防ぐ為に必要らしいが、だったらその辺はきちんと工事看板で示すべきだな。

 工事車両に疑問を抱きつつ、着いた横尾はとても人が少なかった。これが平日効果か。ほんのり色づいた木々の脇に座り、しばし休憩。平日はゆったり出来て良い。
ちょっと気になったのが河原で工事車両が活発に動いていたこと。いったい何を企んでるのだ? 横尾も人が少ない。いやー、平日って素晴しい。こんどから金曜登り始めにしよっかな。


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