道道254との分岐からオロロンラインは稚内市内に向かい、サロベツ原野とも、利尻ともお別れだ。坂道の途中にある展望台から利尻の姿を目に焼きつけ、稚内市内へ向かった。 稚内フェリーターミナルはとても新しい建物で、離島に向かうフェリーのものとは思えない。ちょっと驚いた。バイクはフェリーの予約ができない為、窓口の販売が開始される前から並んだ。 そのおかげか、最初から余裕があったからか、無事にフェリーのチケットをゲット。出港までしばらく時間があったので、少し遅めの昼食を取ることにする。 |
|
稚内市内へ向かう展望台より利尻を望む。 | 稚内フェリーターミナルは新しい建物でとても綺麗だった。 |
フェリーターミナルの観光課に聞くと、この時間(14時過ぎ)にやっているのは少ないとのこと。その中で選んだのは稚内駅にある「ふじ田食堂」という昔ながらの小さな食堂だった。 中に入ると客は伸二郎の他に2組いるだけだった。ま、昼飯時を過ぎているからな。メニューは店の壁に貼ってある紙に書いてあるのみで、その中からランチを選んだ。 ランチは鮭、メンチカツ、酢の物、ひじき・・・と種類が多く、その多くがお袋の味といったものだった。いつも「なんか名物を」と普通の食事を避けてきたが、やっぱ普通の食事は良いもんだ。名物を食べるに越したことは無いが、たまにはいつもの味でホッとするのもいい。 |
|
昼飯は稚内駅のふじ田食堂へ。庶民的な雰囲気のお店。 | 日替わりランチ。鮭は優しい味。全体的にお袋の味が多く、ボチボチ満足。名物ではないけど、こういうのもありだな。 |
食事を済ませ、まだ余裕があったので、北海道遺産にもなっている北防波堤ドームを見に行くことにする。 北防波堤ドームはフェリー埠頭の北端にあった。思っていたよりも大きくて立派だったが人の姿はとても少なかった。キャンプ場が増えた現在はそちらに流れているのだろう。ただ、雨の時はなかなか良さげだ。テントもバイクも濡れずに済むし、風の影響も少ないだろう。 |
|
フェリーターミナルの北側にある北防波堤ドーム。曲線が美しい建造物。なかなかでかい。 | ドームの中はこんな感じ。テントを張ることも出来るそうな。雨の日はバイクも荷物もテントも濡れないな。良いかも。 |
時間になり、フェリーに乗り込む。思っていたよりもバイク、車が少ない。まだ盆休みの初日ということもあるし、こんなもんか。 港を出港する頃には風が強くなっていた。さっきまで穏やかだったのに、天気の変化が激しいな。 その風の影響でフェリーはかなり揺れた。室内にいると吐いてしまいそうだったのでずっとデッキで過ごす。稚内から利尻は近いように見えるが意外に遠く、フェリーは2時間近くかかった。船酔いに弱い伸二郎にとってはなかなかの試練だったなー。 |
|
利尻へのフェリーはそれほど混雑してなかった。さすが北海道の最北。 | 稚内ともしばしお別れ。晴れてるけど、風が強く、船はかなり揺れた。 |
ようやく利尻に着いたころ、利尻はすっかり曇っていた。利尻岳はガッポリ雲の中みたいだ。 フェリーを降りるとまず港のすぐ隣にあるペシ岬に向かった。ペシ岬はちょっとした高台になっており、礼文島や利尻岳の眺めが良い場所だ。 登り口は住宅のすぐ隣にひっそりとあり、ちょっと探した。岬の先端までは上り15分位。小高い先端からは礼文島がすぐ近くに見えた。港方面の眺めも良い。ただ、利尻岳は残念ながら雲の中で見えなかった。まー、明日登るからいっか。 |
|
利尻岳は深い雲に覆われていた。恥ずかしがりやさん。 | 島に来るバイクいれば島を離れるバイク有り。お互い良い旅を。 |
ペシ岬への入り口はひっそりとあった。民家の間にあるような感じで注意していないと通り過ぎてしまいそうだ。 | 岬先端までは15分くらいだろうか。思ったよりは楽だった。 |
高台にある岬先端からは360度の眺め。礼文島が良く見える。 | 晴れていれば利尻岳も綺麗に見れるんだが。ま、明日見れるからいっか。 |
今日の宿泊地は沓形という港にあるキャンプ場。海に面した眺めの良い場所だ。いつものごとくテントを張る場所にうだうだ悩んでいると、酔っ払いが近寄ってきてしゃべりかけてきた。なんでも今日は一日中利尻岳が雲に隠れており、見えないんだとか。 「そのうち雲が取れて見れますよ」と適当に言うが、「いや、一日中待っても見れなかったんだから見えねーよ。明日の朝帰らないといけないのに残念だ」としょうもないネガティブ発言を繰り返す。世の中には伸二郎を上回るネガティブなんていくらでもいるみたいだ。世間は広いな。 この日は雲が多く、夕日は見れなかったが、暗くなる前に利尻岳はきちんとその姿を見せてくれた。良かったなネガティブ酔っ払い。ネガティブ予想が外れて。 この日はちょっくら同じキャンプ場の人と話そうかと思ったが、ネガティブがベンチに居座り、しょうもない話を続けていたので耳栓をしてさっさと寝ることに。明日晴れますよーに。 |
|
この日の宿泊地である沓形キャンプ場は海に面した場所にあり、開放的だ。5分も歩かずに夕日スポットにいける。 | 夕暮れ時、一瞬姿を現した利尻岳の山頂。山頂へ連なる南稜はかなりの迫力だ。すごいな。 |
その1 | その2 | その3 | その4 | その5 | その6 | その7 | その8 | その9 北海道2008年夏トップへ |