すがすがしい朝の光を浴びて起床。今日も良い天気だ。お湯を沸かしてコーヒーを飲んでのんびり。朝飯を食べてのんびり。またまたコーヒーを飲んでのんびり。なーんてしてるうちに今日も遅れ人。いやー、歳をとるにしたがい、ずんずん朝が遅くなる。年寄りの早起きなんて、俺には無縁かも。 テントをたたみ、のんびりしてると、ちょっとガスがかかってきた。おかしいな。今日も天気が良いと思ったんだけどな。まあいっか。 ようやく準備も終わり、出発。今日は南へ下り、大沼でキャンプする予定だ。しかし、その前に、まずは羊蹄山の麓にたたずむ演歌の大御所を訪れねば。キャンプ場から10分もかからぬ場所に大御所はいた。川沿いの公園に立つ大御所の下にはなんと伸二郎一人。いやー、運が良い? そんな大御所「細川たかし」像には仕掛けが有り、4曲の中からリクエストした曲を熱唱してくれるのだ。なかなかのビッグボイスでまさに熱唱。像の名前も熱唱。納得だね。 |
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だだっ広い羊蹄真狩キャンプ場。周りを気にせず自分だけの時間を楽しめる。広いって良いな。 | 羊蹄山の麓では細川たかしが熱唱してくれます。銅像の名も「熱唱」。ボリュームも結構大きい。 |
熱唱してくれたたかしにはもう少し歌を歌ってほしい気もしたが、今日は先を急ぐのでたかしに感謝してその場を離れる。いや、決して北酒場以外の曲を知らなくて聞く気がしなかった訳ではありませんよ、決して。 洞爺湖の西側の道道をかっ飛ばし、噴火湾に出るとR37をひたすら南へと下る。何をそんなに急いでるかって言うと、実はSLの乗車時間が迫っているのだ。今日はSLに乗る予定なのだ。 何でSLかと言うと、フェリーで買ったじゃらんに紹介されててすんごく乗りたくなったから。SLは函館を出て駒ケ岳周りをぐるっと一周して再び函館に帰るルート。伸二郎は大沼から乗ってぐるっと駒ケ岳を回って再び大沼で降りるというもの。大沼乗車は12時40分の予定だ。急げー! しかし、相変わらず見積もりが甘く、時間はあっちゅーまに過ぎていく。こんなに距離あったのか。まだ半分以上ある。ヤバイな。 ガソリンスタンドに入り、給油をして再び出発しようとすると、ふと気になる幟を見つける。「フラッグ 1本100円」。昔は欲しくなくても勝手にもらえたホクレンのフラッグもついに有料か。やっぱ、たかが10リッターかそこらの給油で旗をあげるのは採算的に厳しいんだろうな。これも時代の流れか。ホクレン頑張れ。 しかし、いつまでもしんみりしてる場合ではない。俺にはSLが待ってるんだ。うぉー!と走り出すが真っ直ぐな北海道っぽい道路が現れて、あえなく停車して写真をパチリ。いやー、写真はわが人生。撮らずにはいられんねー。 |
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ついにフラッグが有料になった。たかが10リッターとかでフラッグを渡すのはやっぱ採算が厳しいんだろなー。 | 長万部に向かうR37。なーんも無い真っ直ぐな道が続く。オロロンラインのような感動が無いのは何でだろ? |
直線道路を撮影したあと、時間が気になり、じゃらんを見て乗車時間を確認することに。そして、そこで衝撃の新事実を目にする。なんと、出発は12時40分でなく、10時40分だったのだ。 うーん、なんちゅーか、絶望だ。。。 こうしてSL乗車が絶望となった伸二郎は他に行く当ても無く、とりあえず今まで通り南下する。昼時になり、お腹も空いたので途中にある道の駅「YOU・遊・もり」で昼飯を食べる。これといった惹かれるメニューも無かったのでホタテカレーを頼む。やっぱ、夏はカレーだ。 食事を済ませ、バイクに戻ろうとすると、道の駅にいかめしの幟を発見。そういえば、ツーリングマップルに森町はいかめしが有名って書いてあったっけ。などと思い出し、ツーリングマップルを見ると、有名なのは駅にあるいかめし弁当だとのこと。そんじゃ、と駅に向かう。 森駅は道の駅から5分も走らぬ場所にあった。ロータリーにバイクを止め、駅に行くと、「SL函館大沼号」のでっかい文字がある。「こいつに乗りたかったんだよね」などと考えながらいかめしを買う。うーん、想像と違い、ハイパー小さいな。。。 |
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道の駅「YOU・遊・もり」でホタテカレー(650円)といか串(200円)を食べる。まー、フツーなお味かな。 | SLの止まる森駅でいかめし(500円)をゲット。とても小さいのにびっくり。量はおにぎり2個分かな。 |
いかめしを買ってぼんやりしてると、到着列車のアナウンスが流れる。「1番線にSL函館大沼号が到着します。。。」 ん、いまなんつった?SL?と言ったのか?などとと思い、注意して聞いてみると、やはりSLが到着するみたいだ。ずいぶん遅れてしまったが、それが幸いして丁度SLの到着に遭遇できたみたいだ。 SLスーパー見たいぜ。と思い、生まれて初めての駅構内への入場券を購入。ワクワクドキドキ。 しばらくすると、遠くから汽笛を響かせて、憧れのSL登場。想像以上に汽笛はうるさい。しかーし、それもまた良い! 生まれて初めての動くSLの到着と同時にイチカメラ親父と化した伸二郎は夢中でシャッターを切る。何枚も何枚も同じ写真とってまった。悪い癖だ。でも、それくらいに感動。やっぱりSLに乗りたいな。 |
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初めて見る動くSLにおおはしゃぎ。いやー、いいもんだ。やっぱり乗りてー。 | SL函館大沼号は函館を発車して大沼をぐるりと回り函館に戻る。席は予約制だ。 |
森駅を後に再び南下をするが、どうしてもSLのことが忘れられん。このまま乗らんかったら後悔間違い無しだ。今年は日程にも余裕があるし、SL乗車の日を作ろう。 そうと決まったら話は早い。乗車予定の駅である大沼公園駅に向かい、SLの切符を手に入れる。リベンジは2日後の10時40分だ。ぬおー、燃えるぜ! さて、切符も買ったし、今日はこれからどうしよう。予定だと今日は東大沼キャンプ場に泊まり、明日は函館観光だ。しかし、イマイチ天気が優れない。北海道の太平洋側に対して曇りのイメージが強い伸二郎は午後〜明日の朝にかけての大沼の天気が心配だ。 しばらく悩んだが、不安はぬぐいきれず、比較的天気の良い日本海側のキャンプ場に泊まることにする。ここからだと結構な距離だが、行けんことは無いだろう。今日も人生遠回りな気配が濃厚に。うーん、俺らしい。 相変わらず曇りがちな函館湾を通ってる最中、ふと奇妙なもんを見つけた。湾内に向かって陸から1km以上も伸びているパイプみたいなもんがあるのだ。はてさてあれはなんじゃ? |
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SLへの想いが断ち切れず、2日後のSLの乗車券を買った。やったね。2日後に必ず戻ってくるからなー。 | 函館湾になっがーいパイプ?を発見。1kmはある。なんなんだ一体。。。 |
パイプを海から陸に目で追っていくと、セメント工場みたいなところに入っていくのが分かった。あんな長いパイプがまさかセメント運搬用?もしそうだとしたら途中で固まっちゃいそうな感じがするが、それ以外にセメント工場から運ぶもんも考えられんし、やっぱセメント用なんだろう。案外固まらんもんなのかな? 衝撃的なロングパイプを見た後はなかなか退屈な道だった。途中、当別トラピスト修道院に寄ろうかと考えていたが、見つからず、あっさり通り過ぎる。観光用でないから看板も控えめだったのかな?ちょっと残念だが、引き返す気にもならず先を急ぐ。 その後もあんまり面白いもんも無く、順調に距離を伸ばす。途中、横綱千代の富士を宣伝する?道の駅もあったが、それ程面白くも無く、ただひたすら走った。 |
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パイプはこのセメント工場につながっていた。まさか、あの先端までセメントを送っているというのか?固まらんのか? | 道の駅「横綱の里福島」はあの千代の富士の故郷・福島町にある道の駅だ。 |
福島町の中心地区を過ぎると道は険しくなり、スノーシェッド?のトンネルを幾つか抜けると北海道最南端「白神岬」についた。白神岬は噂どおりの寂れ具合(もともと人気無し?)で人っ子一人いなかった。なんちゅーか、華やかさゼロだな。 松前市でホームセンターやコンビニによって今日の夕食や、ヘッドライトの予備を買い込む。今回のヘッドライトバルブはこれまでの奴よりさらに明るいみたいで早く使ってみたいとちょっと思う。 日本海側に回りこむと天気がだんだんと回復してきた。やっぱ日本海側に来て良かったな。 意外なほど山深いシーサイドラインを快調に走るとだんだんと日も傾き、日本海に沈もうとする。「こりゃ綺麗な夕日が見れるかも」なんて思っていたが、残念ながら雲に隠れ夕日は見れず。 |
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福島町〜松前までの道はダイナミックだ。 | 北海道最南端の白神岬は人っ子一人いなかった。まー、それ程魅力的な景色とかも無かったから納得かな。 |
松前町の西海岸?は意外なほど穏やか。 | そして、山が深いのが印象的。海よりも山が目立つ。 |
今日の宿泊地は開放的な丘陵地である「夷王山」に程近いキャンプ場。夷王山キャンプ場は芝生が綺麗なキャンプ場。トイレも綺麗で炊事場もそれなり。そして何より驚いたのが無料と言うこと。綺麗に整備してもらって無料とは申し分ない。ありがたく使わせてもらうことにする。 テントをこしらえて中で休憩する。隣の兄ちゃんは食事におよばれしていて、次は伸二郎の番か?と期待していたが、およばれにありつけず、仕方ないのでテントの中で夕食にする。 今日の夕食は森駅で買ったいかめしだ。箱から想像する通りとても小さかったが、そのぶん美味しさがさらに引き立てられていた。中身はとてもシンプルで、味付けしたイカに白ご飯が入ってるだけ。しかし、味付けが素晴しく、とても美味しかった。人気があるだけのことはある。これはお勧めですぞ。 いかめしに満足して寝袋に入るとだんだんと意識が薄れてった。おやすみのすけなのだ。。。 |
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途中には展望台もあり、穏やかな日本海が望める。 | 今日の夕食はいかめし。いかにご飯が詰められただけのシンプルな物だが、味が絶妙で美味しい。 |
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